技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
本セミナーでは、自動車を中心に住宅、医療、電器、電子機器分野における熱可塑性エラストマー (TPE:Thermoplastic Elastomers) の応用展開と技術トレンドを解説いたします。
また、日本に留まらず世界各国の市場や技術動向、規制等の関連情報も提供いたします。
熱可塑性エラストマー (TPE:Thermoplastic Elastomer) とは、加熱すると溶融して再度成形加工が可能な柔らかい樹脂のことである。柔らかいが加熱しても溶融しないため再度成形することができないタイヤの様な架橋ゴムとは区分けされてきた。しかし最近ウレタン系、シリコーン系、アクリル系等で架橋しても柔らかいエラストマーが登場しているため、本講座も熱可塑性エラストマーだけではなくエラストマー全体に広げてセミナーを進めたい。
自動車内装材・住宅・医療・食品包装材・農ビ等には塩化ビニル樹脂に可塑剤を混ぜた軟質塩ビ (塩化ビニール) が用いられてきた。可塑剤にはアレルギー物質として懸念されているオルトフタル酸エステル (Ortho Phtalate) が主に用いられてきたが、最近ではオルトフタル酸エステル以外の可塑剤に代替えが進んでいる。軟質塩ビは低温特性が悪い (硬くなる) ため、耐摩耗性の要求が無い自動車のインストルメントパネルやドアトリムはポリオレフィン系熱可塑性エラストマーに、耐摩耗性が要求されるシート表皮にはウレタン系エラストマー (合成皮革) に代りつつある。
米国カリフォルニア州ではZEV (Zero Emission Vehicle) プログラム、ヨーロッパではCO2排出量規制、中国やインドでは深刻な大気汚染対策のため内燃機関からの脱却 (電動化) が進められている。自動車内装材も燃費向上に寄与するため軽量化が重要な観点となっている。
ウレタン系エラストマーは高強度のため薄肉化が可能で,軟質塩ビや本革の約半分の重量で規格をクリアーできる。従来高級車は本革が主流だったが、米国ではPETA (People for the Ethical Treatment of Animals:動物を倫理的扱う) やイギリスではVegan (完全菜食主義者) によるアニマルフリー化の要求が強くなり、電気自動車で知られているテスラーモータースも本革からウレタン系エラストマー製レザーに代えている。
ウレタン系エラストマーは低温特性の改良、軽量化、アニマルフリー化には適しているが、欠点として耐薬品性 (特に近年消毒剤として使用されるエタノール) に劣っている。ウレタン系エラストマーに代わる耐薬品性を持つエラストマーとしてシリコーン系、ポリエステル (TPC) 系、ポリエステル-シリコーンブレンド系等が新しく登場しているので紹介する (サンプル回覧予定) 。
インストルメントパネルやドアトリムの構造は、操作がタッチパネル化されて大きく変化している。インストルメントパネルやドアトリム表皮の構成は、オレフィン系表皮の裏にポリプロピレンの発泡体がラミネートされている。シグナルを表皮に表示できるようにLEDバックライトを透過する事が可能な光透過型ポリプロピレン発泡体も開発されている (サンプル回覧予定) 。また中国では無臭で未来感のある内装が要求されている。またカーシェアリング対応として豪華さより汚れ対策や抗ウィルス性が重要になってくる (個人の所有物ではなくなる) 。今後自動車内装材がどのような変化をしていくのかを考察しながら熱可塑性エラストマーの未来を考える。
会場受講、ライブ配信、アーカイブ配信のいずれかをご選択いただけます。
お申し込みの際、受講方法から「会場受講」をご選択ください。
会場受講をご希望の場合、以下の流れ・受講内容となります。
お申し込みの際、受講方法から「オンライン受講」をご選択いただき、通信欄に「ライブ配信希望」の旨を記載ください。
ライブ配信セミナーをご希望の場合、以下の流れ・受講内容となります。
お申し込みの際、受講方法から「オンライン受講」をご選択いただき、通信欄に「アーカイブ配信希望」の旨を記載ください。
アーカイブ配信セミナーをご希望の場合、以下の流れ・受講内容となります。
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
開始日時 | 会場 | 開催方法 | |
---|---|---|---|
2025/1/29 | ポリウレタン樹脂原料の基礎と最新動向 | オンライン | |
2025/1/30 | 熱可塑性エラストマーの総合知識 | オンライン | |
2025/1/30 | ポリウレタンの材料設計と構造・物性の制御と劣化対策 | オンライン | |
2025/1/30 | 重合反応の基礎・応用 | オンライン | |
2025/1/30 | ポリイミドの基礎とポリイミド系材料の低誘電率化・低誘電正接化 | オンライン | |
2025/1/31 | 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 | オンライン | |
2025/2/6 | エポキシ樹脂 2日間総合セミナー | オンライン | |
2025/2/7 | 高分子材料の相溶性・相分離現象の基礎と相容化剤を用いたポリマーブレンド材料およびマテリアルリサイクルへの応用 | 東京都 | 会場 |
2025/2/14 | 重合反応の基礎・応用 | オンライン | |
2025/2/17 | 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 | オンライン | |
2025/2/21 | シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 | オンライン | |
2025/2/27 | メタクリル系ポリマー活用のための入門講座 | オンライン | |
2025/3/6 | エポキシ樹脂の耐熱性向上と機能性両立への分子デザイン設計および用途展開における最新動向 | オンライン | |
2025/3/10 | シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 | オンライン | |
2025/3/13 | 半導体封止材用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤と分析・特性評価法および技術動向 | オンライン | |
2025/3/28 | 固体高分子の破壊とタフニング | オンライン | |
2025/4/7 | ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 | 東京都 | 会場 |
発行年月 | |
---|---|
2009/2/5 | 自動車ゴム製品12社分析 技術開発実態分析調査報告書 |
2009/1/16 | 世界のエンジニアリング樹脂 |
2008/4/24 | ポリイミドの高機能化と応用技術 |
2007/7/13 | 樹脂の硬化度・硬化挙動の測定と評価方法 |
2004/9/1 | ポリエステル樹脂総合分析 |
2002/3/1 | 新しい機能性モノマーの市場展望 |