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車載電子製品の実装技術、材料設計と不具合対策

車載電子製品の実装技術、材料設計と不具合対策

~ますます進む電子制御化の裏では、どんな不具合が発生しているのか~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、車載電子部品の実装について基礎から解説し、長期使用や過酷な使用環境を想定した材料開発事例と実装技術の注意点を詳解いたします。

開催日

  • 2020年5月15日(金) 10時15分 16時30分

プログラム

第1部 車載電子製品における実装技術と故障事例、対策

(2020年5月15日 10:15〜12:30)

 自動車の電子制御化は、自動運転車両の開発でさらに加速しています。自動運転制御システムは、複雑・高度にして高速動作が必須です。そのため、機器の小型化だけでなく、機器の放熱設計も重要であり、小型実装と放熱設計は、密接に関連しています。
 本セミナーでは、小型実装と熱設計にかかわる不具合事例を紹介しながら、その対策について考え方を中心に解説いたします。また、民生電子製品との違いは、長期の使用を想定した寿命信頼性設計です。信頼性確保の観点から、不具合現象を理解して対策を考えられるようになることを目指します。

  1. カーエレクトロニクスの概要
    1. 環境対応、電動化
    2. 安全性、自動運転技術
  2. CASE時代の車載電子製品への要求
    1. 自動車の電子制御化の進展
    2. 電子プラットフォーム (PF) 設計
    3. 電子製品の小型化ニーズの背景
    4. 車載電子製品に求められる信頼性
    5. 車載電子製品の搭載環境と不具合事例
  3. 車載電子製品の小型実装技術と注意点
    1. 小型化設計と熱設計の関係
    2. センサ製品の小型実装技術
    3. 樹脂配線板製品の小型実装技術
    4. コネクタ実装 (プレスフィット) 技術と注意点
    5. 小型部品実装における注意点
    6. 放熱材料を使いこなすための注意点
    7. セラミック回路基板製品の小型実装技術
    8. 実装副資材の製造工程を考慮した使いこなし
  4. 電子製品の故障事例と対策
    1. 電子製品のはんだ付け寿命向上策
    2. 樹脂配線板の不具合と対策
    3. 樹脂封止パッケージ品の不具合と対策
    4. マイグレーションとウィスカ
    5. 振動環境における不具合と対策
  5. 将来動向 – 電動化普及のための課題 –
    1. 電動化に向けてのe-PF-モジュール化構想
    2. パワーデバイス実装の動向と課題
    3. 車載電子製品の開発に必要なこと
    • 質疑応答

第2部 車載エレクトロニクスを指向したエポキシ樹脂の耐熱性・放熱性向上の取り組み

(2020年5月15日 13:15〜14:45)

 自動車の電装化が進み、次世代半導体SiCデバイスが本格的な立ち上がりの気配を見せる中、半導体の動作温度上昇に合わせて周辺部材にもより一層の耐熱性・放熱性が求められている。今回は、半導体関連用途の代表的な熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂の耐熱性・放熱性向上のためのアプローチと、最近の開発動向に関して紹介したい。

  1. 耐熱性・放熱性要求の背景
  2. エポキシ樹脂の耐熱性向上
    1. ガラス転移点の向上
    2. 耐熱分解性の向上
    3. 熱伝導性の向上
  3. 高分子エポキシ樹脂の耐熱性向上
    1. ガラス転移点の向上
    2. 熱伝導性の向上
  4. 複合化による耐熱性向上の技術動向
  5. 最後に
    • 質疑応答

第3部 車載プリント基板材料の開発とはんだクラック抑制技術

(2020年5月15日 15:00〜16:30)

 近年、燃費の良いハイブリッド車や電気自動車などに代表される高度な電子制御化技術が導入された自動車が増加している。エンジンルームのような厳しい温度環境下に搭載されるECUは、搭載部品と基板材料との面方向の熱膨張差から、はんだ接合部に応力が集中し、はんだクラックが生じて電気接続不具合が発生することが懸念されている。この課題を解決する材料として、車載対応はんだクラック抑制基板材料TD-002を開発した。TD-002は、はんだクラックを抑制するために重要な特性である低弾性、高伸び性と、絶縁信頼性、高耐熱性等のプリント基板に求められる高信頼性特性を有している。このTD-002を基板の表層に配置することによって、はんだ接合部への応力を緩和してはんだクラックを抑制することができるため、部品接続信頼性を向上させることが可能となる。

  1. はんだクラック抑制基板材料
    • TD-002の特徴
  2. 開発背景 – 自動車のトレンド
    1. 車載基板の技術動向
    2. はんだクラックの発生メカニズム
    3. はんだクラック抑制策
  3. はんだクラック抑制材料
    • TD-002の開発コンセプト
      1. 樹脂設計
      2. 樹脂特性
  4. TD-002のはんだクラック抑制効果 – はんだ塑性ひずみシミュレーション
  5. TD-002のはんだクラック抑制効果 (チップ部品実装) – TEG基板によるはんだクラック進展率評価
  6. TD-002のはんだクラック抑制効果 (BGA実装) – TEG基板による故障発生サイクル数確認
  7. 信頼性評価 – ハイブリッド構成での耐熱性
  8. 信頼性評価 – 絶縁信頼性
  9. 信頼性評価 – 熱処理前後の物性
  10. TD-002の一般特性
  11. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 高橋 淳
    三菱ケミカル 株式会社 三重研究所 高機能化学・情電研究室 電子光学材料グループ
    グループマネジャー / 主席研究員
  • 平山 雄祥
    日立化成 株式会社 情報通信事業本部 情報通信開発センタ 積層材料開発部
    研究員補

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
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  • 2名様以上でお申込みの場合、
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  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。

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