技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

SP値・HSP値 (溶解度パラメータ) の基礎と微粒子の分散安定化への活用術

SP値・HSP値 (溶解度パラメータ) の基礎と微粒子の分散安定化への活用術

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、微粒子の分散安定化、ポリマーブレンドやポリマーコンポジットにおけるSP値の活用法について、界面活性剤や分散剤の選定、表面改質法なども交えながら、基礎から分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2019年4月22日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 微粒子・粉体に関連する技術者、研究開発・生産製造・品質管理担当者
    • 医薬品
    • 食品
    • 化粧品
    • セラミックス
    • 塗料・インク・トナー
    • 肥料
    • 化学原料
    • 電子材料
    • 金属材料
    • 電池材料
    • 粉末治金 など
  • 微粒子分散・微粒子凝縮に関連する技術者、研究者
  • 分散・凝集について基礎から学びたい方
  • 微粒子分散・微粒子凝縮で課題を抱えている方

修得知識

  • SP値・HSP値の基礎とその求め方
  • 微粒子分散系のぬれ・分散安定化機構
  • ぬれ・分散化のための分散剤選択と表面改質法
  • 微粒子分散系の安定性評価法

プログラム

 溶解度パラメータ (SP値) の基本は、“Like attracts like”、「似たもの同士は引き合う」にあります。すなわちSP値の近い物質同士ほど、よく溶け合い、よく付き、よくぬれ・分散します。特にHansenの提唱したHSP値は、異種物質間の溶解性のみならず、微粒子のぬれ・分散性や付着性の評価にまで拡張できますから、様々な工業分野で不可欠のツールです。
 本講では、先ず微粒子分散系の調製工程における問題点およびSP値・HSP値の由来とその求め方を説明します。次いで粒子間相互作用の考え方をもとに、どう溶媒/樹脂や分散剤を選び、粒子の表面改質を行えばよいか、SP値・HSP値を軸に、その兄弟分の表面エネルギーや酸塩基度なども活用し、多くの事例を踏まえ初歩から分かりやすく解説します。

  1. 微粒子分散系の調製と問題点
    1. 微粒子分散系の調製工程と不安定要因
    2. 微粒子分散系の問題点
  2. SP値・HSP値の基礎
    1. ギブスエネルギーと相互作用 ( χ ) パラメータ
    2. HildebrandのSP値とHansenのSP値 (HSP値)
    3. 相互作用距離 (HSP距離) とHansen球 (Teas線図)
  3. 化合物のSP値・HSP値の計算と測定法
    1. 原子団寄与法による計算
      1. Fedors法
      2. van Krevelen & Hoftyzer法
      3. Hoy法
      4. Stefanis & Panayiotou法
      5. HSP値計算用ソフトウェアHSPiPとその利用
    2. 溶解・膨潤性を利用した測定
      1. 濁点滴定法
      2. Hansen法
        • Hansen球法
        • 二成分グラジエント法
        • 拡張Hansen法など
      3. 粘度法
        • 滴重法
        • 固有粘度法
      4. インバースガスクロマトグラフィー (IGC) 法
  4. 粒子表面のSP値・HSP値の測定
    1. 凝集沈降法
      1. 重力/遠心加速下での分散濃度法
      2. 多重散乱による沈降速度測定
      3. 凝集粒子径法
    2. IGC法
  5. ぬれ・分散化のためのSP値・HSP値/表面エネルギーの活用法
    1. SP値・HSP値の活用法
      1. 接触角/ぬれ張力とSP値・HSP値との関係
      2. Hansen球によるぬれ・分散性評価と溶媒選択
    2. 表面張力/表面エネルギーの活用法
      1. Young – Dupreの式と付着仕事・界面張力
      2. 表面張力/固体の表面エネルギーと成分分け
      3. ぬれの三形態とwetting envelopeによる溶媒・樹脂の選択
    3. 表面張力/表面エネルギーとその成分項の測定法
      1. 表面張力と成分項の測定
      2. 接触角法による表面エネルギーと成分項の測定
      3. IGC法による表面エネルギーと成分項の測定
  6. 安定化のためのSP値・HSP値の活用法
    1. 静電反発作用による安定化
      1. van der Waals引力とHamaker定数
      2. 拡散電気二重層とゼータ電位の測定
      3. ヘテロ系における静電反発作用
      4. 高濃度系における多体効果と静電反発作用
    2. 立体反発作用による安定化
      1. 浸透圧効果・体積制限効果と立体反発ポテンシャル
      2. 非水系における溶媒効果
      3. 濃厚系における高分子ブラシを用いた立体安定化
  7. 分散安定化のための分散剤の選択と表面改質法
    1. 高分子分散剤の働きと選択指針
      1. 分散剤の共重合体構造と吸着形態
      2. HSP値による相溶鎖の伸張性評価と溶媒選択
      3. 吸着鎖の酸塩基性とその測定法
      4. 分散剤の最適添加濃度と枯渇現象
    2. 界面活性剤を用いた表面改質と分散安定化
      1. 界面活性剤の種類・構造
      2. 親水性/親油性バランス (HLB値) とその求め方
      3. 界面活性剤の吸着形態と表面改質
      4. 界面活性剤の自己組織性と分散安定化
    3. 分散安定化のための物理・化学的表面改質と評価法
      1. 物理および化学的表面改質法
      2. SP値・HSP値による改質評価と事例
      3. 表面エネルギーによる改質評価と事例
      4. 酸塩基性による改質評価と事例
  8. 微粒子分散系の安定性評価法
    1. フロック径法
      • 顕微鏡画像処理
      • 粒度ゲージ
      • 超音波減衰分光
    2. 凝集・沈降法
      • 多重散乱
      • 界面沈降速度
      • 沈殿体積
    3. レオロジー法
      • 流動曲線
      • チキソ性
      • 動的粘弾性

会場

江東区産業会館

第1会議室

東京都 江東区 東陽4丁目5-18
江東区産業会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/3 粉粒体へのコーティング・表面改質技術の勘どころ オンライン
2024/4/5 シランカップリング剤を効果的に活用するための総合知識 オンライン
2024/4/5 XPSの原理・特徴と正しい活用のポイントおよび最新動向 オンライン
2024/4/8 生分解性マイクロカプセルの材料設計、用途展開、今後の展望 オンライン
2024/4/8 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の基礎と活用ノウハウ最前線 オンライン
2024/4/8 プラスチック強度設計の基礎知識 オンライン
2024/4/9 微粒子の分散凝集の基礎理論と分散安定性の制御と評価 オンライン
2024/4/9 エポキシ樹脂の分子構造・硬化性および耐熱性とその他の機能性付与技術 オンライン
2024/4/9 架橋ポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術の最先端 オンライン
2024/4/10 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ オンライン
2024/4/10 FT-IR測定・同定の実務実践とアプリケーションテクニック・コツ オンライン
2024/4/10 押出加工技術の基本技術とトラブル対策 オンライン
2024/4/10 ポリイミドの基礎とポリイミド系材料の低誘電率化・低誘電正接化 オンライン
2024/4/11 粘度の基礎と実用的粘度測定における留意点と結果の解釈 オンライン
2024/4/11 表面観察・分析装置を用いた電子部品の不具合箇所の特定・観察・解析と不良対策 オンライン
2024/4/12 動的粘弾性のチャート読み方とその活用ノウハウ オンライン
2024/4/12 粉体装置・設備トラブルの原因と予防・対策 オンライン
2024/4/12 ラジカル重合の重合反応と開始剤の種類・選び方、応用 オンライン
2024/4/12 光学樹脂における屈折率・複屈折の考え方とその測定・制御 オンライン
2024/4/12 プラスチックの難燃化技術 オンライン