技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

粉体プロセスにおける各種トラブルを予測する・防ぐ

粉体プロセスにおける各種トラブルを予測する・防ぐ

~トラブルの要因を見越した、粉体プロセスの対策構築術~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年2月15日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 粉体プロセスの基礎
  • 粉体処理単位操作の内容
  • プロセスで問題になることの予測
  • 粉体プロセスのトラブル事例
  • コスト・パフォーマンスに優れたトラブル対応策
  • 乾燥、粉砕、造粒処理を中心とした原理とその分野の装置

プログラム

 粉体・粒体は、多くの分野で取り扱いの中間材料としてきわめて大切な状態である。粉体・粒体として身近にある最終製品の「化粧品」「医薬品」「食品」「おむつの中身」はもとより、打錠製品である健康食品や、ボタン電池等、全て中間処理形態として、粉体を扱う処理技術が駆使されている。しかしながら、粉砕、混合、造粒、乾燥、成形 (単位操作という) とそれらを繋ぐバルク・ハンドリング技術は気体や液体の扱いとは異なり、粉体の表面の摩擦係数や物性定数によって、プロセス設計には多くの困難を伴っている。
 本講座では、粉・粒であるが為の「取り扱いの困難さ」を基本的な事象を理解する事から解説し、それらのトラブルの種を解消するための実務的な実践事例を紹介する。また、透明アクリルを使った「装置内粉体挙動 実演可視化モデル」を8~10機種用意し、実際に装置内で粉を動かして「閉塞現象」「凝集現象」「偏析現象」を体験頂く予定。その他、造粒装置や乾燥装置も粉体を投入して動かしたいと思う。トラブル解決は青春と同じで、自分で体験しなければ、単に話を聞いただけでは本当に理解したかどうか分からないもの。粉の動き「微小固体粒子、気体、液体の混相流体」に対して感性を持って体験し、その動きの基本原理を分析して理解するチャンスを提供したい。最後に、2018年の4月にシカゴで開催された「パウダーバルク・ソリッド展示会」、および、6月にフランクフルトで開催された「ACHMA展示会」の取材報告を行う予定。

  1. はじめに、粉体処理技術、粉体プロセス全体を俯瞰する
    1. 粉体プロセスの単位操作とは何か
    2. 粉体プロセスの単位操作の繋ぎには特有の問題がある
    3. 粉体処理操作の困難さの理由
    4. 新しい機能性物質が粉体技術から生まれる理由
    5. 粉体プロセスに起こりがちなトラブルとは
      • つまる
      • くっつく
      • 摩耗する
      • 洩れる
      • 流れる
      • 飛んでゆく
      • 蓄熱
      • 発火
      • 粉塵爆発
      • 偏析
  2. 乾燥操作
    1. 乾燥の定義と要因
    2. 乾燥原理とその原理を用いた装置 … 目的機能を与えるために、適した乾燥原理がある。
    3. 乾燥現象の理解
    4. 乾燥装置の実際、スケールアップ例
    5. 乾燥機の中での粉の動きを見る→可視化装置
    6. 乾燥操作でのトラブル例
  3. 粉砕操作
    1. 粉砕の定義と要因
    2. 粉砕原理とその原理を用いた装置 … 粉砕原理によって製品形状が異なる。
    3. 粉砕現象の理解、粉砕助剤とは?
    4. 粉砕装置の実際、スケールアップ例
    5. 粉砕機の中での粉の動きを見る→可視化装置
    6. 粉砕操作でのトラブル例
  4. 造粒操作
    1. 造粒の定義と要因
    2. 造粒原理とその原理を用いた装置 … 与える付加機能によっては選べる造粒原理が限定される。
    3. 造粒現象の理解、バインダーの種類と実施例
    4. 造粒装置の実際、スケールアップ例
    5. 造粒機の中での粉の動きを見る、バインダー添加の体験→可視化装置、自分で考える体験。
    6. 造粒操作でのトラブル例
  5. 混合、貯槽、供給操作
    1. 混合の装置と混合現象の評価 … 良い混合をしてもいそうで偏析を起こす実例を体験する。
    2. 装置内で起こる粉体挙動
    3. スケールアップには、現象を起こす原理の把握が必須
      • 装置の大きさを大きくしてもスケールアップにならない。熱用移動律速、物質移動律速で現象の規模を大きくする事が、プロセスのスケールアップである。
    4. 重力支配と表面物性支配
    5. 混合・貯槽装置の中での粉の動きを見る、→可視化装置
    6. 混合・貯槽装置内のトラブル解消例
  6. トラブル対策
    1. トラブルの分類
      • つまる:閉塞問題
      • くっつく:付着トラブル
      • 摩耗する:粉体エロージョン、異物混入
      • 洩れる:粉もれ、環境汚染問題
      • 流れる:フラッシング、計量不全トラブル
      • 飛んでゆく:微粉飛散 – 粉まみれの現場
      • 蓄熱、発火、粉塵爆発と偏析問題:これからの粉体プロセスであるべきすがたは?
    2. トラブル対策の実例~それぞれの原因に対応する事例を紹介~
      • 閉塞したらどうするか?付着防止にはどうするか?摩耗対策は?
      • 粉漏れ防止策、フラッシング対策、飛散防止対策、粉塵防止対策例
    3. エスケープルート的トラブル対策の紹介
      • 使わなければそれで良いが、使うべき時には速やかに利用し危険から逃れる対策、粉体プロセスに応用
    4. なぜ、コスト・パフォーマンスに優れているのか?
      • 工場に持ち帰らずその場で対応可能な方法。
      • 部分最適では無く、全体最適方法を事前に検討しておく…etc
  7. おわりに
    1. 信頼されるプロセス技術者になる為には、何が必要か
    2. 全てのインプットは、アウトプットのためにある
    3. これからのセンサー技術と、IoT管理。
    4. 現状のプロセス・アナライジング・テクノロジー
    5. ヨーロッパとアメリカの展示会取材から見える、これからの業界方向
    • 質疑応答

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第1講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/6/14 乳化重合・懸濁重合の重合反応の制御と機能性微粒子の合成 オンライン
2024/6/18 ナノカーボン材料 (カーボンナノチューブ・グラフェン) の分散技術・凝集制御における物理化学の基礎と分散状態の観察・評価 オンライン
2024/6/21 粉体の取り扱いとトラブル対策 オンライン
2024/6/25 粉体・粒子を密充填するための粒子径分布、粒子形状、表面状態の制御 オンライン
2024/6/25 フィラーの分散・充填技術およびナノコンポジットの研究開発動向 オンライン
2024/6/27 微粒子・ナノ粒子の基礎と応用 東京都 会場・オンライン
2024/6/28 乳化・分散・攪拌の基礎と操作およびスケールアップ 大阪府 会場
2024/6/28 コナ (粉体) の固結メカニズムと評価・対策法 東京都 会場
2024/6/28 ふるい分け操作の最適化とトラブル対策および応用技術 オンライン
2024/7/8 SP値・HSP値 (溶解性パラメータ) の考え方、測り方、各種材料分野での活用法 オンライン
2024/7/9 粉体・粒子を密充填するための粒子径分布、粒子形状、表面状態の制御 オンライン
2024/7/11 最適造粒・打錠プロセスの基礎と効率的なスケールアップならびにトラブル対策 東京都 会場・オンライン
2024/7/18 DLVO理論に基づくゼータ電位の理解と活用法 会場・オンライン
2024/7/25 シリカ微粒子の分散・凝集を制御するための基礎知識および表面改質手法 東京都 会場
2024/7/29 DLVO理論に基づくゼータ電位の理解と活用法 オンライン
2024/7/29 無機ナノ粒子の総合知識 東京都 会場・オンライン
2024/7/31 スラリーを上手に取り扱うための総合知識 オンライン
2024/8/7 無機ナノ粒子の総合知識 オンライン
2024/8/14 スラリーを上手に取り扱うための総合知識 オンライン