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高分子コンポジットの高導電化と高熱伝導化

高分子コンポジットの高導電化と高熱伝導化

~界面自由エネルギー、パーコレーション、フィラー高充填・配向制御~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子コンポジットの溶融混練、熱プレス、射出成形や熱硬化による最適な分散制御方法を詳解いたします。

開催日

  • 2018年12月14日(金) 10時00分 17時00分

修得知識

  • 熱伝導性の基礎
  • ごく微量のナノカーボン添加で高導電性を実現する具体的な方法
  • パワーデバイス対応材料の開発動向

プログラム

 目的が導電性、熱伝導性、力学強度なのかによって、目指すフィラーの分散構造は全く異なります。
 本講座では、溶融混練・熱プレス・射出成形や熱硬化・架橋などの実用的な方法を中心に、いかに高導電化・高熱伝導化するかをわかりやすく解説します。
 高導電化については、ナノカーボンの表面基とその量や界面エネルギーに基づいて、最適で実用的な分散制御法 (導電パス形成法) を示します。
 高熱伝導化については、フォノン伝導・フィラーの特徴・分散法・高充填法などの基礎から、パワーデバイス対応の高放熱性シートの開発動向までをやさしく解説します。

  1. はじめに
    1. フィラーの分散・凝集状態
    2. フィラーの表面基:高分子との親和性
    3. 導電性と熱伝導性:電子とフォノンの違い
    4. 導電フィラーの分散と導電パス
    5. 導電性におけるパーコレーション
    6. フォノンによる熱伝導の基礎
    7. 熱伝導率に関係する基礎物性値
  2. カーボンナノフィラーの分散制御
    1. 導電性フィラーの種類と特徴
    2. 導電性フィラーの表面エネルギー
    3. フィラーの分散に影響する5つの因子
    4. 界面エネルギーとフィラー/高分子の親和性
    5. 高分子の屈曲性と吸着
    6. ダブルパーコレーションとフィラーの局在
    7. 濡れ性パラメータとフィラーの局在
  3. 高導電化の具体例
    1. 多層カーボンナノチューブ (MWNT) 添加系
      1. MWNTの欠陥・表面基:RamanとXPS測定
      2. 表面基に対応した適切な高分子の選択
      3. 界面エネルギーと分散状態の相関
      4. 最良パス形成:良分散→ネットワーク形成
      5. 熱処理1分で劇的効果:射出成形後
    2. カーボンナノファイバー (VGCF) 添加系
      1. 微量HDPEでVGCFの末端連結→ネットワーク
      2. ダブルパーコレーションでVGCF局在
      3. 末端連結とダブルパーコレーションの併用
    3. カーボンブラック (CB) 充填ゴム
      1. 球状・房状CB充填ゴム (SBR)
      2. 表面基の定量:XPS
      3. CB表面へのゴムの吸着:AFM (位相図)
      4. CBの分散状態 (TEM観察) と導電パス
    4. 単層カーボンナノチューブ (SWNT) 添加系
      1. SWNT/イオン液体 (IL) のバッキーゲル
      2. 高分子/IL, 高分子/IL/SWNTの親和性
      3. SWNT孤立分散とパス形成の両立
      4. PMMA/IL/SWNTとPC/IL/SWNTの導電率
  4. 高熱伝導化のための基礎事項
    1. 熱伝導性フィラーの種類と特徴
    2. コンポジットの熱伝導率:Bruggemanの式
    3. フィラーと樹脂の高熱伝導化の効率
    4. 樹脂自身の高熱伝導化:4つの方法
    5. 高熱伝導化の4つの基本
    6. コンポジットの熱伝導率への8つの影響因子
  5. 高熱伝導化の具体的方法
    1. 板状やファイバー状のフィラーの使用
    2. 大小の球状フィラーのパッキング
    3. フィラーの連続体形成量の増大
    4. フィラーを連続相に局在:ハニカム構造
    5. フィラーを低融点合金で連結:ネットワーク
    6. 銀ナノ粒子の融着:ネットワーク
    7. ダブルパーコレーションの活用
    8. 多種類のフィラーの利用
    9. フィラーの改良:窒化アルミ, 窒化ケイ素
  6. パワーデバイス向け高放熱シートの開発動向
    1. パワーモジュールの断面構造
    2. 放熱シート:絶縁・高熱伝導・柔軟性・長期熱耐久性
    3. BN凝集体配合エポキシ樹脂:BNの配向度抑制
    4. BN配向技術/エポキシ樹脂:BNの垂直配向
    5. マトリクスの高熱伝導化:メソゲン骨格導入エポキシ
    6. BN/液晶性エポキシ:液晶ドメイン形成と排除BNの凝集
    7. フィラーとメソゲン骨格を電・磁場配向
    8. アルミナ高充填/液晶性エポキシ
    9. BN/ポリイミド (PI) の複合膜:凝集体BN
    10. 垂直型ダブルパーコレーションと針状粒子の併用 (針状ZnO/非相溶PIブレンドの複合膜)
    11. フィラー高充填樹脂/別フィラーの複合体
    • 質疑応答

講師

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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