技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

塗布膜乾燥のメカニズムと膜厚分布の制御

塗布膜乾燥のメカニズムと膜厚分布の制御

~塗膜の形成に影響を与える物理的要因~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年10月17日(水) 10時00分17時00分

修得知識

  • 塗布膜乾燥機構を考察する際に必要な物理学等の知識
  • 塗布膜乾燥において乾燥後の膜厚分布等に影響を与える因子
  • 塗布膜乾燥機構の本質

プログラム

 塗布膜の乾燥機構の解明は、様々な工学等の分野で求められている重要な課題である。塗布膜の乾燥においては、例えば乾燥後の膜厚分布が均一になることが求められるが、多くの場合、膜厚分布が均一にならず、また乾燥条件によって膜厚分布が変化することが経験的に知られてきた。
 均一な乾燥後の膜厚分布を得るためには、塗布膜の乾燥過程の機構を解明することがまず必要で、その解明を経て、必要な制御を系に施すことにより、均一な乾燥後の膜厚分布を得るという目標へ近づくことになる。均質な膜分布を得る場合も同様である。また、乾燥後の様々な欠陥を克服する際にも、同様のプロセスが必要となる。
 本講演では、塗布膜の乾燥工程の機構を解明するにあたり必要となる物理学的知識、考え方の解説から始めて、それらを基にした上記工程のモデル化の実際、およびその数値シミュレーションの実際を概説するとともに、これに基づいて様々な塗布膜不具合の原因を物理学的に考察する。そして、膜乾燥における様々な欠陥、問題の克服と、膜厚分布の制御の方法について考察する。

  1. 塗布膜の乾燥工程の概要と課題
  2. 液体の理論
    1. 液体の一般理論
    2. 液体の理論のモデルへの導入のポイント
  3. 溶液の理論
    1. 溶液の一般論
    2. 高分子溶液の特徴
    3. 溶液の理論のモデルへの導入のポイント
  4. 表面・界面の理論
    1. 表面張力
    2. 界面のぬれ
    3. 界面のゆらぎ
    4. 表面・界面の理論のモデルへの導入のポイント
  5. 溶媒の蒸発速度の理論
  6. 溶液中の溶質・溶媒の動力学
  7. 平坦な基板上に塗布された高分子溶液の揮発過程
    1. 最もシンプルなモデル化
    2. シンプルなモデルの改良
    3. 精密なモデル
    4. 数値シミュレーション結果の例
  8. シミュレーション技術
  9. 実験によるモデルの検証
  10. モデルの発展
    1. 3次元モデル
    2. 溶質の種類が複数ある場合
    3. 溶媒の種類が複数ある場合
    4. 具体的な現象へのモデルの応用 (様々なムラ等)
    5. その他
  11. 膜厚制御の実際、今後
    1. 様々なムラ等の制御の例
    2. 端部の凹凸の制御の例
    • 質疑応答

講師

  • 鏡 裕行
    名古屋市立大学 大学院 看護学研究科 看護情報センター
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 48,600円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/8/5 フィルムへの塗工技術とプロセス最適化、トラブル対策 オンライン
2025/8/5 凍結乾燥 2日コース 基礎理解から実製造でのポイント オンライン
2025/8/5 接触角測定の注意点と表面自由エネルギー解析への応用 オンライン
2025/8/5 凍結乾燥プロセス理解に必須な基礎知識と乾燥速度決定メカニズム/品質変化進行メカニズムの理解、品質劣化対策 オンライン
2025/8/6 コーティングプロセスにおける界面化学とレオロジー解析 オンライン
2025/8/7 粉体の基礎と微粒子コーティング・表面改質技術 オンライン
2025/8/7 ラミネート技術の基礎・トラブル対策とヒートシール技術のポイント オンライン
2025/8/7 プラスチックの加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2025/8/8 粉体の基礎と微粒子コーティング・表面改質技術 オンライン
2025/8/8 化学プロセスにおけるスケールアップとトラブル対応 オンライン
2025/8/8 化学プロセスのスケールアップのための化工計算入門 オンライン
2025/8/18 フィルムへの塗工技術とプロセス最適化、トラブル対策 オンライン
2025/8/18 化学プロセスにおけるスケールアップとトラブル対応 オンライン
2025/8/18 塗工技術 (スピン、バー、アプリケーター、スロットダイ、グラビア、コンマ、メニスカス方式) の基本とノウハウ、スケールアップ オンライン
2025/8/18 化学プロセスにおけるラボからのスケールアップ (反応・攪拌・晶析・濾過・乾燥・粉砕・工程別) の基礎と事例集 オンライン
2025/8/19 接触角測定の注意点と表面自由エネルギー解析への応用 オンライン
2025/8/20 分離工学の基礎と装置設計法 オンライン
2025/8/20 コーティングプロセスにおける界面化学とレオロジー解析 オンライン
2025/8/21 分離工学の基礎と装置設計法 オンライン
2025/8/25 Roll To Roll製造と各工程における要素技術の実践 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/30 非フッ素系撥水・撥油技術の開発動向と性能評価
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/2/28 マイクロ波の工業応用 事例集
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2023/11/30 造粒プロセスの最適化と設計・操作事例集
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/5/31 塗布・乾燥のトラブル対策
2022/5/31 分離工学の各単位操作における理論と計算・装置設計法
2022/5/20 コーティング技術の基礎と実践的トラブル対応
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻) (製本版 + ebook版)
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻)
2020/5/29 凍結乾燥工程のバリデーションとスケールアップおよびトラブル対策事例
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2018/12/27 押出成形の条件設定とトラブル対策
2018/8/31 防汚・防水・防曇性向上のための材料とコーティング、評価・応用