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OOT管理の考え方をふまえたアラート・アクションレベル設定・運用と品質トラブル防止

OOT管理の考え方をふまえたアラート・アクションレベル設定・運用と品質トラブル防止

~GMP管理の中でこのアラート・アクションレベル管理が有効なケース~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年4月20日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • OOT管理
  • アラート・アクションレベルの管理運用
  • 環境モニタリング

プログラム

 日本もPIC/Sに加入し、PIC/S – GMPガイドとのギャップ6つがGMP省令の施行通知で要求事項となった。6つのギャップ以外のPIC/S – GMPガイドについても参考とすべき位置づけになっている。6つのギャップは医薬品のリスクを早めに見つけその対応を行うものとして、リスク対応、製品品質照査、長期安定性試験、原料/資材管理、定期バリデーションがある。
 製造所では問題が起きてから行動することよりも、品質データから予兆を早く知る、問題になる前に調査する (OOT管理) 、問題が起きればその是正・予防管理をしっかりと行いPlan – Do – Check – Actionの品質サイクルを回していくことがますます重要になってきている。
 今回、予兆に早く気づき対応を取る仕組みとして、アラート・アクションレベルによる管理がある。GMP管理の中でこのアラート・アクションレベル管理が有効なケースを取り上げ、この設定と運用/対応について事例を交えながら紹介する。問題を事前に解決するには過去の大きな問題や医薬品の失敗例から学ぶことも大切である。問題解決の考え方についても紹介する。

  1. 基本的な要求事項を知る
    1. PIC/S – GMPガイドの位置づけ
      • PIC/S GMP ガイドライン アネックス1 (無菌医薬品の製造)
    2. 最終滅菌法による無菌医薬品の製造に関する指針
    3. 無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針
    4. JP
    5. 環境モニタリングに関するPMDAの指摘事項
  2. 過去の事例から問題点理解し解決する
    1. 大事故の事例から学ぶ
    2. 医薬品の失敗事例から学ぶ
    3. 取り組みのアプローチ
  3. 統計のバラツキ、発生頻度の基礎的な考え
    1. 統計手法がでてくる場面
    2. 発生確率を把握することの意味
    3. データのバラツキを知る (平均値とバラツキ)
      • 基本統計量
      • バラツキとは (いろいろな分布)
      • 工程能力指数
      • 95%信頼区間
    4. サンプリングと計数抜取検査
      • サンプリングの基本知識 (様々なサンプリング)
      • OC曲線は計数抜取検査の基本
      • JISZ9015とAQL
    5. 抜き取り試験の限界 (OC曲線から考える) と全数保証
      • 抜き取り試験は全数保証の一部
      • 作業者の目による保証
      • ラインでの全数保証へ (GMP上乗せ基準)
  4. モニターすることの重要性 (アラート・アクションレベルの管理)
    1. アラート・アクションの考え方
      • 発生確率との関係
      • 予兆を捉える
    2. OOSとOOTの違い
    3. OOTの考え方
      • 基準値の設定根拠
      • OOT導入のきっかけになった製品回収
      • 試験成績書と受入れ試験の齟齬
      • 溶出試験の長期安定性リスクの回避&製品回収
    4. 環境モニタリングの項目
      • 水の管理
      • 作業環境の管理 (微粒子、落下菌、浮遊菌)
      • 原料/資材の微生物/エンドトキシン管理
      • 虫の管理
  5. リスクアセスメント (他山の石)
    1. 製品回収から学ぶ
      • 帰納法的なリスク予防
      • OOT管理の不備を指摘されたと思われる製品回収
      • 他社で起きたことは自社でも起きる
    2. 地雷を埋めない (将来の品質問題としない)
    3. 化血研から学ぶこと
      • 起きた品質トラブルをそれ以上に大きくしない
      • クオリティカルチャーの重要性
    4. 製品回収から見えてくる当局の製品回収の考え方
      • 原料の使用期限管理不備による回収
      • OOT管理に不備があったと想定される回収
      • 洗浄バリデーションに不備があったことによる回収
    5. 無通告査察の対応
  6. 医薬品の微生物管理の基礎知識
    1. 微生物とは
    2. 微生物の種類
    3. 微生物の耐熱性
    4. 微生物の同定 (雪印乳業の食中毒)
    5. 微生物の毒素
    6. エンドトキシン
  7. 環境モニタリング
    1. 目的と意義
    2. 項目
      • 表面付着菌
      • 作業者 (手袋、作業服)
      • 空中浮遊菌・落下菌・浮遊微粒子
    3. 環境モニタリングの用語
    4. 空中微粒子
    5. 浮遊菌・落下菌
      • 質問;空中微粒子モニタリングの警報基準値は処置基準値に対して何%程度で設定することが望ましいのでしょうか?
      • 質問;空中微粒子の作業時と非作業時について、環境試験測定者も製造作業者と同様にエタノール噴霧による消毒や測定動作による発塵等があり、製造作業者がいなくても完全な非作業時として空中微粒子を扱うことは難しいが、環境試験作業者の取り扱いはどうすればよいか? など
    6. バイオバーデン (作業着、環境菌などの確認)
    7. 温湿度管理
    8. 気流・換気回数などの管理
  8. 固形剤の微生物管理
    1. 原料の微生物管理
    2. 製剤の微生物管理
    3. 製造販売承認書に微生物を盛り込むリスク
    4. 微生物自主規格での製品回収
  9. 注射剤の微生物管理
    1. 原料の微生物、エンドトキシン管理
    2. 滅菌と無菌充填
    3. バリデーション
    4. 環境モニタリング結果の逸脱時の対応
  10. 原薬委託先の予防管理
    1. 品質面の管理 (取り決め事項)
    2. MFの管理
    3. 査察時の確認事項
    4. 他社のGMP適合性調査の影響
  11. 長期安定性試験のモニタリング管理
    1. 25℃×60%と成り行き室温との関係 (承認当時の長期安定性試験)
    2. 長期安定性試験時に規格外発生と製品回収の関係
    3. 変更管理時の注意事項
      • 固形剤 (溶出試験) 事例紹介
      • 注射剤 (不溶性微粒子試験) 事例紹介
  12. 虫のモニタリング管理
    1. 虫対策
    2. 補注係数&逸脱報告での虫のモニタリング
    3. 虫の同定による虫のモニタリング
    4. 虫苦情時の対応
    5. 顧客対応の重要性
      • 苦情対応の差により全製品回収⇔対応への賞賛の2社の明暗
    6. H (初めて、変更、久しぶり) 、5H (犯罪、普段と違うの2つ追加)
    7. 3H – 4M活動によるトラブル未然防止
    8. ミスと犯罪の違い
    9. 普段と違う/感性を高める
  13. 人が創る品質 (Quality Culture) /Quality Culture
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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主催

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