技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

核酸医薬品開発のポイント

核酸医薬品の品質評価と安全性評価の考え方とは

核酸医薬品開発のポイント

~開発の現状・市場動向・課題・レギュラトリーサイエンス~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年2月20日(火) 13時00分 16時00分

修得知識

  • 核酸医薬品の定義、分類、特徴
  • 核酸医薬品の開発状況、課題の整理
  • 核酸医薬品の規制整備に関する動き
  • 核酸医薬品の品質・安全性評価の考え方
  • 核酸医薬品の開発動向の情報収集

プログラム

 アンチセンス、siRNA (small interfering RNA) 、アプタマーに代表される核酸医薬品は、抗体医薬品に続く次世代医薬品として注目を集めている。現在、製薬業界では創薬シーズの枯渇が大きな問題となっているが、核酸医薬品は従来の低分子医薬品や抗体医薬品では標的にできなかったRNAをターゲットにできる点において魅力的である。核酸医薬品の標的となるRNAはタンパク質をコードするpre – mRNA、mRNAに留まらず、近年、生理機能の解明が進んでいる非コードRNAも対象であり、非コードRNAの研究と共に今後、創薬対象が大きく拡大していくと考えられる。これまで核酸医薬品は生体内における易分解性等の問題が指摘されていたが、修飾核酸技術やDDS技術が著しく進展したことから、安定で有効性の高い候補品が次々と開発されている。核酸医薬品は抗体医薬品と同様に高い特異性と有効性が期待される一方で、低分子医薬品と同じく化学合成により製造することができる。また、薬効本体が核酸モノマーを連結したオリゴ核酸で構成されるという共通の特徴を有すること、有効性の高いオリゴ核酸配列のスクリーニングが低分子医薬品と比較して容易であることなどから、ひとつのプラットフォームが完成すれば短期間のうちに新薬が誕生すると考えられている。
 核酸医薬品は実用例が少ないことが長らく指摘されてきたが、2013年に3番目の核酸医薬品となるKynamro (Gapmer型アンチセンス) 、2016年には2つの核酸医薬品 (Exondys 51, Spinraza:スプライシング制御型アンチセンス) が相次いで承認され、ここにきて勢いを増している。Phase 3の段階にある候補品も20程度存在し、特に難治性疾患の領域を中心に今後も実用化が進むと考えられる。
 以上のように開発が大きく進展している核酸医薬品であるが、開発の指針となるガイダンスは国内外で存在しておらず、規制当局が既存のガイダンスを参考にしながら個別に対応しているのが現状である。この背景から、核酸医薬品に特化したガイダンスの策定、品質・安全性評価法の開発、審査指針の根拠となる科学的データの取得など、開発環境を整備するレギュラトリーサイエンス研究の重要性が指摘されている。このような背景を踏まえ、本セミナーでは核酸医薬品の基礎、研究開発の現状、現在の抱えている課題を概説し、核酸医薬品の規制に関連する国内外の動きを整理する。

  1. 核酸医薬品とは
  2. 核酸医薬品の分類
  3. 核酸医薬品の特徴
  4. 修飾型核酸の開発
  5. 核酸医薬品開発の現状
    1. アンチセンス
      1. RNAi分解型アンチセンス (Gapmer)
      2. スプライシング制御型アンチセンス
      3. miRNA阻害型アンチセンス
    2. siRNA
    3. アプタマー
    4. その他の核酸医薬品
  6. 核酸医薬品開発に関する情報収集
  7. 核酸医薬品開発の課題
  8. 核酸医薬品の規制整備に関する動き (海外、国内)
  9. 核酸医薬品の品質・安全性評価の考え方
    1. 品質評価の考え方
    2. 安全性評価の考え方
      1. 核酸医薬品の毒性の分類
      2. 核酸医薬候補品の開発中止例 (毒性の観点から)
      3. オンターゲット毒性の評価の考え方
      4. 広義のオフターゲット毒性の評価の考え方
      5. 狭義のオフターゲット毒性の評価の考え方
  10. 狭義のオフターゲット毒性の評価に関するレギュラトリーサイエンス研究

会場

江東区産業会館

第1会議室

東京都 江東区 東陽4丁目5-18
江東区産業会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき 43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき 23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/17 LNP (脂質ナノ粒子) 製剤における品質評価/製剤設計・品質管理・製造プロセスとDDS技術・動向 オンライン
2024/12/17 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/17 GMPが空調設備に求める交叉汚染防止要件とその管理 オンライン
2024/12/17 PV業務においてグローバルSOPとローカルSOPをどう棲み分け、整合性を図るか オンライン
2024/12/18 GMP省令改正に対応した供給者管理の留意点 東京都 会場・オンライン
2024/12/18 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2024/12/19 造粒・打錠・コーティング製造技術とスケールアップ/打錠障害・品質異変の防止・対策 オンライン
2024/12/20 医薬品開発段階での処方・製法変更におけるBE試験の考え方と生物学的同等性確保のための開発戦略 オンライン
2024/12/23 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2024/12/26 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2024/12/26 再生医療等製品/細胞治療製品における規制要件の理解と申請書作成のポイント (入門講座) オンライン
2024/12/26 原薬GMP/ICH Q7・Q11の要件理解と原薬プロセスバリデーション実施時の注意点 オンライン
2024/12/27 英文メディカルライティング基礎講座 オンライン
2024/12/27 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2025/1/6 改正GMP省令、PIC/S DIガイドをふまえたGMP文書・記録の再点検 (データ改竄、捏造、隠蔽防止のための工夫) オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/21 不具合発生の可能性を予測し、未然に原因を排除するための変更管理・逸脱管理 (リスクのクラス分類と運用の留意点) 東京都 オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版) (製本版+ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請 (製本版+ebook版)
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール (書籍 + ebook版)
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ