技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

分析化学における測定値の適切な処理法

分析化学における測定値の適切な処理法

~信頼性の高い分析値にするための基礎とノウハウ~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、有効数字の処理技法から解説し、測定結果に見合った数値を分析値として正しく整理・提出するために必要な考え方について解説いたします。

開催日

  • 2018年1月25日(木) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 分析化学の現場技術者・研究者
  • 実験計測を行っている研究者
  • 測定データを整理する技術者
  • データを見て判断・決断を下すマネージャー
  • 技術行政職員 等

修得知識

  • 実験的計測における数値処理の考え方と基礎
  • 測定値を報告値にするためのノウハウ
  • 書類に数値を正しく記載することの意味

プログラム

 分析装置のめざましい進歩と普及に伴い、ppm (µg/g, µg/cm3) ~ppb (ng/g, ng/cm3) やそれ以下の極微量レベルであっても、測定を行うこと自体は高度な技術を要する作業ではなくなった。その一方、装置が供給する多彩な数値を元に、報告書として提出すべき分析値を意味づけることは以前より難しくなってきていると言えよう。“測定値”を整理して“分析値”にすることは紛れもなく定量分析手順の一つであるが、実際にはあまり適切に行われていないため、分析値の評価が不明瞭になっているものと考えられる。
 本講演では、有効数字の処理技法を端緒として、測定結果に見合った数値を分析値として正しく整理・提出するために必要な考え方について解説する。

  1. 「はかる」ということ
    1. 正しくはかることの意義
    2. 計測値の信頼性を保証するシステム
    3. 分析化学における信頼性の実像
  2. 有効数字
    1. 有効数字の意味するところ
    2. 数値の丸め方
    3. 無機分析における有効数字の具体例
    4. 演算に伴う有効数字の処理
  3. 検出限界と定量下限
    1. 検出限界、定量下限、感度の定義
    2. 検出限界の考え方
    3. 原子スペクトル分析における検出限界の見積りとデータ例
    4. 定量下限の考え方
    5. 検出限界や定量下限付近の分析値をどのように表記するか
  4. 信頼性に関わる用語とその概念
    1. 信頼性に関わる概念の推移
    2. 化学計測における信頼性用語
    3. 物理計測・数理統計に関わる信頼性用語
    4. 電子工業における信頼性用語
    5. 分野間の齟齬をなくすために
    6. 濃度に関する用語
  5. 不確かさの概念と見積もりの考え方
    1. 不確かさの概念
    2. 不確かさの見積もりの基礎
    3. 典型的な無機分析における不確かさ見積もり例
  6. 信頼性を判定するための検定
    1. 信頼区間
    2. F検定について
    3. t検定について
    4. Q検定について
    5. 検定のガイドライン
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 上本 道久
    明星大学 理工学部 総合理工学科環境科学系
    教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第1特別講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/8/8 化学プロセスのスケールアップのための化工計算入門 オンライン
2025/8/8 ケモインフォマティクスにおけるデータ収集の最適化と解析手法 オンライン
2025/8/12 Pythonによる化学プロセス設計の基礎と活用 オンライン
2025/8/18 非統計家への分析法バリデーションに必要となる統計解析の基礎と実践 オンライン
2025/8/18 官能評価の基本とアンケート作成、データ分析のポイント オンライン
2025/8/18 化学プロセスにおけるラボからのスケールアップ (反応・攪拌・晶析・濾過・乾燥・粉砕・工程別) の基礎と事例集 オンライン
2025/8/20 分析法バリデーションの統計解析入門 オンライン
2025/8/20 ケモインフォマティクスにおけるデータ収集の最適化と解析手法 オンライン
2025/8/21 安定性試験のための統計解析 オンライン
2025/8/21 有機化学スペクトル解析 徹底トレーニング オンライン
2025/8/28 分析法バリデーションにおける基準値設定と分析法変更時の同等性評価およびOOS・OOT対応とその統計学的視点 東京都 会場・オンライン
2025/8/28 多目的最適化の基礎と応用 オンライン
2025/8/29 「統計的品質管理」総合コース 2025 オンライン
2025/8/29 データサイエンスの基礎 オンライン
2025/8/29 化学分野における特許出願戦略と強い明細書の作成 オンライン
2025/8/29 統計を用いた品質管理の手法 オンライン
2025/8/29 分析法バリデーションへの応用 オンライン
2025/9/2 バッチ化学合成プロセスのスケールアップによる化学品・医薬原薬の製造のポイントとトラブル対策 オンライン
2025/9/5 有機化学スペクトル解析 徹底トレーニング オンライン
2025/9/11 分析法バリデーションにおける基準値設定と分析法変更時の同等性評価およびOOS・OOT対応とその統計学的視点 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/4/14 化学業界30社〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/14 化学業界30社〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/3/31 ベイズ最適化の活用事例
2025/2/28 マイクロ波の工業応用 事例集
2023/12/27 キャピラリー電気泳動法・イオンクロマトグラフィーの分析テクニック
2023/12/27 実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/4/28 ケモインフォマティクスにおけるデータ収集の最適化と解析手法
2022/8/2 カーボンニュートラルのためのグリーン燃料と化学品
2019/2/28 においを "見える化" する分析・評価技術
2016/3/25 初心者のためのPHREEQCによる反応解析入門
2014/2/15 3M〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/2/15 3M〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2011/9/20 三菱化学 技術開発実態分析調査報告書
2010/12/10 総合化学7社 技術開発実態分析調査報告書
2009/5/25 三菱化学と住友化学と三井化学 分析 技術開発実態分析調査報告書 (PDF版)
2009/5/25 三菱化学と住友化学と三井化学 分析 技術開発実態分析調査報告書