技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

無通告査察対策としての医薬品製造の品質保証・管理体制の構築

無通告査察対策としての医薬品製造の品質保証・管理体制の構築

~企業隠蔽をさせない為の作業者&責任者へのGMP教育~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年11月17日(金) 10時30分 16時30分

プログラム

 無通告査察を当局が実施中に和歌山県の山本化学工業の問題が起きた。製造所の責任だけでなく、その原薬を使っていた製造販売会社の責任も問われる。品質問題は品質だけの問題だけでなく、レギュレーション遵守も重要な取り組むべき課題になっている。原薬製造所、製剤委託先での偽造・偽証は製造販売会社の責任だと言うのが今のGQPの制度である。そのためにはいかにそれを大きな問題になる前に見つけ、防ぐかが重用になる。
 本セミナーでは、査察での見つけ方やそのための行うべきことを紹介する。また作業者&責任者が隠ぺいを行わないためにどうするかが重要になる。なぜ隠ぺいを図ろうとするのか、それを行うことがさらに大きな問題になることを理解することになる。そして、部下に隠ぺいを行わせないためにどうするか。それには風土づくり並びに逸脱・異常を報告してくれた場合のマネイジメントの対応が大きく依存している。風土創りのためにどうすればよいかを紹介する。

  1. 一斉点検の背景と対応
    1. 熊本県 化血研の事例から学ぶこと
    2. 品質に影響がある場合の齟齬への対応
    3. 一斉点検に関する当局の指示
    4. 一斉点検の見直しとその結果
    5. 予測される今後の対応
  2. 無通告査察の実際の事例とその対応
    1. 無通告査察の通知
    2. 無通告査察の指摘事項
    3. 無痛広告査察に備えて
  3. 和歌山県 山本化学工業の事例から学ぶこと
    1. 何が問題か
    2. 判断ミスを失くす
    3. 和歌山県の対応
    4. 製造販売会社の対応
  4. PMDAの査察で製品回収につながった事例
    1. 韓国原薬2製造所
    2. 水虫薬の回収と指摘事項
    3. PMDAの製品回収事例からPMDAのGMP指摘と思われる事例
  5. 偽造、隠ぺいの事例とその背景
    1. 他産業の事例
    2. 偽造をするその背景
  6. 医薬品産業での偽造、隠ぺいの事例
    1. 内部報告での製品回収事例
    2. 厚生労働省の改善命令より
  7. 重大な品質問題が生じた時の実際のマネイジメント対応例
    1. 報告すると製品回収のリスク/報告しなければ製品回収はないとの狭間のジレンマ
    2. QAとして取り売るべき判断
  8. 作業者/責任者が隠ぺいをした事例とその対応
    1. ケース紹介
      1. GMPの順守 ミスと違反の違い
      2. 知らない内に犯罪行為/製品Dのボトルの油汚れ品入荷
      3. 行うべき試験を未実施&内部通報への不十分な対応
      4. 必要な試験緒一部を実施せず (内部告発) に行政処分
      5. 試験結果を書き換えに行政処分
      6. 故意による製剤サンプリング差し替えに行政処分
      7. 違反の繰り返しに25日間の業務停止処分
      8. 承認書に記載されていない成分を添加
    2. なぜ作業者は報告しない/隠ぺいするのか
    3. 3H (初めて、変更、久しぶり) – 5H (犯罪、普段と違うの2H追加) 教育
  9. 地雷 (品質問題) を埋めない、先送りしない、自爆を恐れずに処理する
  10. 評価はその品質問題を起こした人であり、その時対応した人でない
  11. 偽造を見つけるための査察 (PMDAが行うと想像される項目)
    1. 逸脱/OOSなどの事例を深堀する
    2. 日付に注目する
    3. サイン日の出社を確認する
    4. 紙の白さに注目する
    5. 収率に注目する
    6. 受け入れ試験から出荷までの製造工程を一貫して記録を見る
    7. 作業者に個別ヒアリングを行う
    8. プラントツアー時に現場の記録等を確認する
    9. 倉庫の原料を確認する
    10. 倉庫の入荷ログ (リスト) を確認する。
    11. 生データを確認する
    12. サンプリングではなく全てのロットを確認する など
  12. 造を防止するための品質契約と確認
    1. 製造販売承認書記載事項を提供する
    2. 変更管理時に製造販売承認書との確認事項を盛り込む
    3. 違反した場合の罰則を売買契約に盛り込む
    4. 齟齬有無の確認方法を明確にする
    5. 責任者に製造販売承認書/MF記載事項と齟齬がないとの証明書を貰う
  13. 風土づくりの事例 (よい風土がトラブルを減らす)
  14. 人が創る品質 (製造に誇りを持つ)
    • 質疑応答

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 48,600円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/6/6 中東主要国の薬事・薬価比較と現地対応手法 オンライン
2025/6/9 試験検査室管理の実務ポイントと査察対応 オンライン
2025/6/9 mRNA/LNP (脂質ナノ粒子) 医薬品における品質・安全性評価とLNP/DDSの設計・評価の留意点 オンライン
2025/6/9 エンドトキシン試験と次世代 (蛍光法組み換え体ライセート試薬試験、MAT法を含む) パイロジェン試験法の最近の動向について オンライン
2025/6/10 ゼロから始める初心者向けバリデーション オンライン
2025/6/11 医薬品製造現場におけるQuality Culture醸成とCAPAの推進 オンライン
2025/6/11 製造/ラボにおける監査証跡の運用方法とレビュー手順・効率的対応へのヒント オンライン
2025/6/11 外観検査の "あいまいさ" を無くし判定精度を上げる外観 & 目視検査の正しい進め方 東京都 オンライン
2025/6/11 ラボでの電子実験ノート管理・運用における経験からわかった製造や研究開発部門での電子情報管理の問題点・解決とDXの進め方 オンライン
2025/6/11 化粧品薬機法・景品表示法・公正競争規約 基礎講座 オンライン
2025/6/11 バイオ医薬品のQC業務に絶対必要なタンパク質分析技術の基礎とスキル オンライン
2025/6/11 製薬用水設備の設計・バリデーション・適格性評価と管理 オンライン
2025/6/11 バイオ医薬品の原薬製造工程に関する承認申請書/CTD作成の留意点 オンライン
2025/6/12 単なる書類監査で終わらない実効性のある監査にするための監査員養成の具体的ポイント オンライン
2025/6/12 再生医療等製品/細胞加工物の製造・品質管理 (GCTP省令) における施設・製造管理とPMDAによる指摘事例を踏まえた査察準備と対応 オンライン
2025/6/13 環境モニタリングにおけるポイント設定根拠・手順とアラート・アクションレベル設定の妥当性および汚染管理戦略に従ったSOP記載事項/作成上の留意点 オンライン
2025/6/13 ヒューマンエラーの発生要因とその防止のための組織における対策 オンライン
2025/6/13 コンピュータ化システムバリデーション (CSV) の基礎と注意点 (Q&A) オンライン
2025/6/13 薬物間相互作用の基礎と臨床薬物相互作用試験における評価手法 オンライン
2025/6/16 PV領域におけるQMSの本質と役割、導入・運用管理のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/2/20 医薬品製造を目的としたプロセス化学と薬事規制及び製薬企業の動向
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)