CTD-Q (Quality) コース1
「構造決定・特性解析及び不純物」と「規格及び試験方法の設定」との関連性
~標準物質の設定と製造方法を考慮した試験方法の設定~
東京都 開催
会場 開催
開催日
-
2017年6月26日(月) 10時30分
~
16時30分
修得知識
- 標準物質の管理項目はどのように決めればよいか?
- 原薬の製法変更時、なぜ、「規格及び試験方法」に合致しただけでは、同等であると説明できないのか?
- 工程由来不純物はどのように管理すべきか?
- パイロットスケールで申請した場合、PAIまでに行う本生産設備へのサイトチェンジ・スケールアップに対してどのようなリスクが考えられるのか?
プログラム
物質の構造決定には、様々な分析手法が駆使される。しかしながら、未知物質を用いた個々の測定結果からその構造を決定することは難しい。通常は、原材料 (出発物質) の構造・製造方法の理解・中間体の同定等に基づいて、目的物質の理論構造を定め、測定結果がその構造を支持することから理論構造の妥当性を説明することとなる。この説明プロセスは、標準物質の構造決定並びに原薬 (製剤中の有効成分) の確認試験にも活用される。
目的物質の特性解析には,その構造解析の他に、目的物質関連物質及び目的物質関連不純物に関連する特性解析も含まれる。不純物 (分解物、変化体、工程由来不純物) の管理には、これらの生成メカニズムの特定 (推定) も必要となる。また、物質量の特定の他に、免疫学的性質並びに生物活性が必要になることもある。これらの特性が原薬 (製剤中の有効成分) の品質に影響する場合には、適切な規格及び試験方法を設定した上での品質管理が不可欠となる。
CTDに記載するこれらの一連の説明プロセスを解説する。
なお、特性解析並びに不純物の説明資料は、プロダクト固有の同等性の説明にも直接影響するため、製造工程の開発経緯への提示方法についても解説する。
- 構造決定と特性解析
- 目的物質の特定
- 構造式の説明:製造プロセス
- 分子式の説明:元素分析
- 分子量の説明:質量分析
- 一次構造の説明
- 官能基の説明
- 二次構造の説明
- 立体異性体 (不斉炭素、光学純度) の説明
- 生物活性:有効性の根拠
- 免疫学的性質
- 物質量
- 吸湿性、溶解性、塩、多形・結晶形
- 目的物質関連物質
- 製造のバラツキ
- バイオプロダクトにおける不均一性
- 同等性の判断根拠と有効性の保証
- 標準物質の設定
- 不純物
- 目的物質関連不純物
- 工程由来不純物
- 評価方法の測定感度と除去能 (クリアランス) の提示
- 残留溶媒・残留金属
- 安全性の説明と工程管理
- 微生物学的評価項目
- 製法変更時の同等性の判断根拠
- 規格及び試験方法の設定
- 確認試験の要件
- 純度試験の要件
- 定量法の要件
講師
伊東 雅夫 氏
大杉バイオファーマ・コンサルティング 株式会社
代表取締役社長 / CMCコンサルタント
主催
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