技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

DIC (播種性血管内凝固症候群) の基礎疾患別での治療薬開発

DIC (播種性血管内凝固症候群) の基礎疾患別での治療薬開発

~造血器腫瘍、重症感染症、産科的疾患など / 臨床試験の進め方と被験者選定のコツ~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年2月6日(月) 10時30分 16時45分

プログラム

第1部. DIC治療薬開発における被験者選定と臨床試験の進め方

(2017年2月6日 10:30〜12:15)

 敗血症性DICという概念は、本邦からの研究は多かったものの、世界的な集中治療の分野ではminorな領域であった。ただ、最近再注目をされてきており、その治療薬の登場も期待されている。しかし、現時点では、DICの原因疾患の根本治療以外には、DIC治療に特化した明確に有効性が証明された治療法はないというのが正しい理解であると考えられる。
 本邦では、様々な「DIC治療薬」が、実際の臨床現場で使用されている。しかし、これらの薬剤は、本当に患者さんのためになっているのか?その根本的なところから、臨床の疑問を再検討する必要がある。
 今後、有効な治療法の開発のために、最適な患者層とアウトカム設定に関して、今までのエビデンスを元に、考察する。

  1. 今までのDIC研究と先行研究を理解するための臨床疫学知識
    1. DICとは?特に、世界から再注目されはじめている点について
    2. 治療薬の可能性
    3. エビデンス
    4. 臨床疫学・解析方法の解説 (特に傾向スコアと操作変数法による解析)
  2. 先行研究から考えられる、今後研究を行う上で、最適な被験者選定とアウトカム設定
    1. 患者層は?
    2. アウトカムは?
  3. DICの臨床研究を行う上での現実的な障害と解決策案
    1. 研究を障害する可能性があるもの
    2. 解決策案
  4. まとめ
    • 質疑応答

第2部. 急性白血病などの造血器腫瘍を基礎疾患とするDICの診断・治療と医療ニーズ

(2017年2月6日 13:00〜14:45)

 DICの基礎疾患として、悪性腫瘍は大きな比重を占めるが、造血器悪性腫瘍のうちでは一般に急性白血病でDICが発症しやすい。
 原疾患や治療の影響で血小板がもともと少ない病態でのDICの治療が必要となる。
 白血病細胞に発現した組織因子 (TF) がDIC発症の主因となるが、サイトカインや化学療法、併発感染症の影響も大きい。
 治療は、原疾患の治療と抗凝固療法、支持療法が重要だが、APLにおけるATRA療法のように遺伝子転写レベルでTFなどDIC原因物質発現を抑える、抗腫瘍効果を併せ持つ抗DIC療法も有望である。

  1. 白血病など造血器腫瘍患者におけるDIC
  2. APLのDIC
  3. 合成レチノイドの組織因子、トロンボモジュリン発現に対する効果とレセプター
  4. 活性型ビタミンD3の抗凝固効果
  5. 血球貪食症候群 (hemophagocytic syndrome; HPS)
  6. 併発感染症
  7. DIC早期診断
  8. 白血病など造血器腫瘍DICの治療の現状とunmet needs
    1. 基礎疾患の治療と全身管理
    2. 抗凝固療法
    3. 補充療法
  9. DICと鑑別すべき凝血学的異常
    • 質疑応答

第3部. DICの基礎疾患と病態別の症状・臨床所見

(2017年2月6日 15:00〜17:00)

 DICとは、様々な基礎疾患に続発して全身の血液凝固系が活性化し、全身の細小血管に血栓が多発すると同時に、血小板や凝固因子が消費されて減少し,出血傾向をもきたす症候群である.本症候群は生命予後を左右する重篤な病態であり、早期に異常を発見し適切な処置を講じる必要がある。
 本講座では、DICの病態把握にとくに重要な血液凝固線溶系の基礎知識と検査所見の理解を中心に、DICの概念、病態生理、基礎疾患の臨床所見の概略等について解説する。

  1. 血液凝固線溶系の基礎知識と検査所見
    1. 血液凝固系の生理
    2. 線溶系の生理
    3. 血液凝固線溶系の検査所見
  2. 播種性血管内凝固 (disseminated intravascular coagulation (DIC)
    1. 概念
    2. 成因
    3. 病態生理
    4. 臨床症状と検査所見
    5. 検査所見
  3. DICの基礎疾患と臨床所見
    1. 悪性腫瘍
    2. 重症感染症
    3. 産科的疾患
    4. 広範な組織障害
    5. 抗原抗体反応
    • 質疑応答

講師

  • 田上 隆
    日本医科大学 多摩永山病院
    病院講師
  • 小山 高敏
    東京医科歯科大学 大学院 保健衛生学研究科 先端血液検査学
  • 信岡 祐彦
    聖マリアンナ医科大学 臨床検査医学
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

関連する出版物

発行年月
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/7 eCTD申請 「-ここまで身近になったeCTD申請-」
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き