技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

樹脂用添加剤におけるブリードアウト現象の発生機構とその制御・対策

樹脂用添加剤におけるブリードアウト現象の発生機構とその制御・対策

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年11月21日(月) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 高分子製品に関連する技術者、品質担当者
    • 自動車材料
    • 複合材料
    • 電気・電子材料
    • 包装 など
  • 高分子製品の品質で課題を抱えている方

修得知識

  • 添加剤の溶けやすさ拡がりやすさが及ぼす影響
  • ブリードアウトの原因と対策、未然防止策

プログラム

第1部 添加剤の配合におけるブリードアウトの 原因・要因から見た改善策

(2016年11月21日 10:00〜11:30)

  1. ブリードアウトの熱力学
  2. プラスチックの種類及び用途
  3. プラスチックの分子構造およびモルフォロジー
    1. - プラスチックの分子構造
    2. プラスチックのモルフォロジー
  4. プラスチック添加剤の改良目的と添加剤の種類
  5. 添加剤のブリードアウトの原因
  6. ブリードアウトの理論および測定法
    1. プラスチック中での添加剤の溶解性の理論
    2. フィックスの拡散法則
    3. プラスチックフィルムやシートで拡散係数を求める方法
      1. Mass Uptake Experiments
      2. 添加剤添加フィルムの無添加フィルムへの移行から求める
        (サンドウィッチ法)
  7. 添加剤の溶解度と拡散係数
    1. 添加剤の液体溶媒とプラスチックへの溶解度の違い
    2. 添加剤の前処理による影響
    3. 添加剤のプラスチックの違いによる影響
    4. 添加剤分子の大きさや長さの影響
    5. プラスチックの結晶度による影響
  8. 相溶化技術の応用
  9. ブリードアウト現象の制御
    • 質疑応答

第2部 帯電防止剤のブリードアウトおよび 脱落現象とその制御

(2016年11月21日 11:45〜12:45)

 帯電防止剤の特徴から生じるブリードアウトおよび脱落現象、それらのメカニズム、 分析方法、そして 対策について解説する。

  1. はじめに
    1. 静電気発生メカニズム
    2. 静電気によるトラブルと対策例
    3. プラスチックの帯電防止方法
  2. ブリードアウトと脱落因子について
    1. ブリードアウトおよび脱落現象とは
    2. ブリードアウトおよび脱落関与因子
    3. ブリードアウトおよび脱落現象分析法例
  3. 各種帯電防止剤のブリードアウトおよび脱落現象
    1. イオン伝導型帯電防止剤
      1. 界面活性剤
      2. 親水性高分子
    2. 電子伝導型帯電防止剤
      1. カーボンブラック
      2. ナノ炭素
      3. 導電性高分子
  4. ブリードアウトおよび脱落コントロール法
    1. 溶解度パラメーター (SP値) の観点から
    2. 拡散の観点から
    • 質疑応答

第3部 難燃剤のブリードアウト現象と対策 – PPを中心に –

(2016年11月21日 13:45〜15:15)

 難燃剤はプラスチックの難燃性を付与するという利点があるが、ブリードアウトする という問題点がある。本講は、現場での実際のブリードアウトによる問題、及びその対策について解説する。

  1. 難燃化技術概要
    1. プラスチックの燃焼機構
    2. ロゲン系難燃剤の難燃機構
    3. ノンハロ系難燃剤の難燃機構
  2. ハロゲン系難燃剤のブリードアウト現象と対策
    1. ブリードアウト現象 – 化学構造とブリードアウト性の関係 –
    2. 難燃剤のブルーミング対策 – 第3成分の添加 –
  3. ノンハロ系難燃剤のブリードアウト現象と対策
    1. ポリリン酸アンモニウム
    2. リン酸アミン塩
    3. リン酸エステル
    4. 赤燐
    5. ホスファゼン
    6. 水酸化マグネシウム
    • 質疑応答

第4部 ブリード物の定性・定量と状態分析の進め方

(2016年11月21日 15:30〜17:00)

 分析研究者によって使用できる分析装置が異なる。特定の手法に偏ることなく、最新の装置の威力から、普通の装置を使う素朴な分析法まで幅広く説明する。

  1. 総論
  2. ブリード物の定性・定量 (1) :そのままで測定する方法
    1. 赤外・ラマン法
    2. XPS法
    3. 固体質量分析法
    4. その他
  3. ブリード物の定性・定量 (2) :溶媒で分離してから測定する方法
    1. 赤外法
    2. クロマト法
    3. 比色法
  4. ブリード物の定性・定量 (3) :機械的に分離してから測定する方法
    1. 赤外法
    2. その他
  5. ブリード物の分析での注意点
  6. ブリード物の状態分析
    1. 概論
    2. 表面におけるブリード物の分散状態の観察
    3. 添加剤の深さ方向の濃度分布の解析
  7. 添加剤の拡散速度の評価法
    • 質疑応答

講師

  • 黒田 真一
    群馬大学 大学院 理工学府
    専攻長 / 教授
  • 小長谷 重次
    公益財団法人 名古屋産業科学研究所
    上席研究員
  • 林 日出夫
    林 難燃技術研究所
    代表
  • 高山 森
    スペクトラ・フォーラム
    代表

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価