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伸縮性導電材料の設計・疲労劣化対策とセンサへの応用

伸縮性導電材料の設計・疲労劣化対策とセンサへの応用

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年7月25日(月) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 ストレッチャブル配線用導電性ペーストのフィラー配合設計と耐疲労性向上技術

(2016年7月25日 10:00〜11:20)

 ストレッチャブル電子デバイスの実現に向けた研究が活発化してきていますが、配線や電極に伸縮性を付与することや、伸縮に耐えうるインターコネクションを実現するための技術の開発は重要な研究課題のひとつと考えられます。従来は、このような配線・電極や接合用材料に対して「単に何%伸長しても導電性が維持される」というような曖昧な議論が行われてきましたが、研究開発は次のフェーズに移行しつつあります。
 本稿ではストレッチャブル導電ペーストに焦点を当てて、材料特性の改善や信頼性評価確立のための基礎について議論したいと思います。

  1. ストレッチャブル配線・電極を作製するための材料
    1. 金属
    2. 導電性高分子
    3. 導電性コーティングを施した繊維
    4. 導電フィラー分散型ペーストおよびシート
  2. 導電フィラー分散型ペーストの応用例
    1. ストレッチャブルセンサ
    2. プリンテッドE – テキスタイル
  3. ストレッチャブル導電ペーストの特性を理解するための基礎
    1. 実験デザイン
    2. 運転実験
    3. 実験結果
  4. 繰返し疲労に伴う電気伝導特性変化を抑制するための材料設計
  5. 洗濯耐性試験
    1. 洗濯耐性に影響を及ぼす諸因子
    2. 洗濯中に引き起こされる電気特性変化の実態
  6. まとめ
    • 質疑応答

第2部 樹脂との密着性と柔軟性に優れた導電材料の開発とフレシキブルインターコネクトへの応用

(2016年7月25日 11:30〜12:50)

 折り曲げや巻き取りが可能なエレクトロニクスデバイスは、新規用途の創出や生産効率の著しい向上が期待できることから、今後の市場規模の拡大が期待されている。このようなデバイスにおいても、相互接続配線 (インターコネクト) は不可欠であるが、従来のデバイスにおいて要求される導電性や基板との密着性、生産性に加え、柔軟性 (フレキシブル) といった特性が必要とされる。
 本講演ではフレキシブルインターコネクトに向けた樹脂との密着性と柔軟性に優れた導電材料について詳しく紹介・解説する。

  1. フレキシブルインターコネクト
    1. 用途・市場
    2. 要求特性
    3. 既存の形成技術
  2. 導電性ポリマー/金属複合材料
    1. 微細構造
    2. 合成方法
    3. 配線形成
    4. 樹脂基材との密着性
    5. 柔軟性
    6. フレキシブルインターコネクトとしての動作
  3. 今後の展望
    • 質疑応答

第3部 長尺MWCNTシートを用いた薄型ストレッチャブル変位センサの開発と応用事例

(2016年7月25日 13:30〜14:50)

 ゴムの様に大きく伸縮し、伸縮量に応じて電気抵抗がリニアに変化する薄型変位センサを開発した。センサを衣類に一体化させ、ヒトが着用することで動作情報をリアルタイムにモニターすることができる。
 このセンサの説明、センサシステムを構成する周辺技術、および実用化に向けた具体的な取り組み事例について紹介する。当日はセンサの実物、開発品のデモンストレーションを予定している。

  1. キーマテリアル:紡績性カーボンナノチューブ
  2. 開発のモチベーショ
  3. ストレッチャブル変位センサとは
  4. どのように動作するか
  5. センサの構造、特徴、動作原理
  6. センサの性能 (静特性、動特性)
  7. 市場、目指すアプリケーション
  8. 衣類型ウェアラブルセンサ
  9. 伸縮配線技術
  10. 応用事例
  11. デモンストレーション
  12. まとめ
    • 質疑応答

第4部 導電性高分子への伸縮性付与技術

(2016年7月25日 15:00〜16:00)

 柔軟性が特徴と言われるPEDOT:PSSですが、それ自身は非常に脆い材料であり、様々なウェアラブルの形態を考えると、その柔軟性・伸縮性は十分とは言えません。 そこで、弊社では、PEDOT:PSSフォーミュレーターとして長年培った技術開発力を活かし、柔軟性・伸縮性を飛躍的に向上させる技術を開発しました。
 風合いの良い自然な着心地の衣服センサー、清潔なディスポーザブルセンサー等、様々な目的のウェアラブルデバイスへご検討頂けるよう、PEDOT:PSSとそのフォーミュレートの技術概要をご紹介させて頂きます。

  1. PEDOT:PSSとは
    1. 化学構造と物性
    2. 帯電防止コーティング剤への応用
    3. 透明電極への応用
  2. PEDOT:PSSへの機能性付与
    1. 生体適合性
    2. 柔軟性・伸縮性
    3. 耐久性
    4. 加工性
  3. ウェアラブルデバイスへのご提案
    1. 生体電流センサー
    2. 変位センサー
    3. エネルギーハーベスティング
  4. 柔軟性・伸縮性を活かしたその他の用途展開
    1. インラインコーティング
    2. 3D形状のタッチスイッチ
    • 質疑応答

第5部 カーボンナノチューブ薄膜を用いたフレキシブルエレクトロニクスの製造技術

(2016年7月25日 16:10〜17:30)

 カーボンナノチューブ薄膜は機能性、電気伝導性、柔軟性、プロセス性に優れ、簡便な塗布プロセスや転写プロセスにより高性能な半導体薄膜や透明導電膜などの機能性薄膜を形成できます。これらの特徴を生かすと、タッチセンサや薄膜トランジスタ、集積回路、バイオセンサ等をプラスチックフィルム上に低コストで実現できる可能性があります。
 カーボンナノチューブ薄膜のプラスチックフィルム上への成膜技術やデバイス化技術について概説し、各種デバイス応用の可能性について述べます。

  1. フレキシブルエレクトロニクスとCNTの可能性
    1. フレキシブルエレクトロニクスの可能性
    2. CNTの特徴
    3. CNT薄膜成膜技術
  2. フレキシブル透明導電膜
    1. CNT透明導電膜の特徴
    2. 転写プロセスによる簡易マイクロパターニング
    3. マイクログリッドによる低抵抗化
    4. 転写・印刷プロセスによるタッチパネルの簡易製造
  3. 高移動度フレキシブル薄膜トランジスタとその集積回路
    1. CNT薄膜トランジスタの基礎
    2. フレキシブル高移動度トランジスタの実現
    3. 透明で柔軟性に富むオールカーボン集積回路
    4. 自在な形状に成形可能な電子デバイス
    5. 高い伸張性の実現
  4. バイオセンサ
    1. CNTのバイオセンサ応用の可能性
    2. 電気化学センサ
    3. FETセンサ
    4. 生体分子の超高感度検出
  5. 今後の課題と展望
    1. 実用化に向けた課題
    2. 将来展望
    • 質疑応答

講師

  • 井上 雅博
    群馬大学 理工学府 知能機械創製部門
    准教授
  • 川喜多 仁
    国立研究開発法人 物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 半導体デバイス材料グループ
    主席研究員
  • 鈴木 克典
    ヤマハ 株式会社 研究開発統括部 第2研究開発部 素材素子G
    グループリーダー
  • 久留島 康功
    ナガセケムテックス 株式会社 機能化学品事業部 製品開発第2部 第1チーム
  • 大野 雄高
    名古屋大学 未来材料・システム研究所 未来エレクトロニクス集積研究センター
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
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主催

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