変形性関節症の病態・最新の知見と臨床現場が臨む新薬像
~薬剤開発における最大のツールである「疾患マーカー」の問題点への対応とは~
東京都 開催
会場 開催
開催日
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2016年7月15日(金) 12時30分
~
16時30分
修得知識
- 変形性関節症 (osteoarthritis, OA) の新規治療薬開発に必要な知識
- 病態を理解
- 開発方針や臨床治験に必要な知識
プログラム
超高齢社会を迎え、OAは大きな社会的問題となっている。臨床現場では、関節痛が最大の愁訴であるため、非ステロイド性消炎鎮痛剤 (NSAIDs) が主に処方され、無効例には人工膝関節置換術 (Total knee arthroplasty、 TKA) が勧められてきた。最近の研究で、NSAIDsの長期処方が心事故の原因となることが示唆された。さらに、欧米を中心とした爆発的TKA症例数増加を契機に、TKAの反省が生まれてきた。すなわち、術後に残る膝関節痛の問題である。
現場が望むことは、OA進行を抑制 (修飾) する新規薬剤Disease Modifying Anti – OA Drugs (DMOADs) の開発であり、ヒアルロン酸に代表される関節内注入療法の一部には、その効果が期待された。しかしながら、各OA治療ガイドラインの記載には不一致が認められる。さらに薬剤開発における最大のツールである「疾患マーカー」の問題点もクリアされていない。OAは従来肥満を基とする軟骨に対する機械的負荷が最大の原因とされてきた。しかし、近年の研究は、「慢性炎症」がその基盤であることを明らかにした。このパラダイムシフトに伴い、DMOADs開発戦略や臨床治験の進め方に変更が余儀なくされた。
本セミナーでは、これらの最新の知見をふまえ、臨床現場からの要望にこたえる新薬開発のヒントを提供したい。
- はじめに
- 変形性関節症 (OA) の症状、診断、評価法
- 有病率 (市場)
- 現場の誤解
- 軟骨が減るから痛い
- 遺伝疾患である
- 命まで取られない
- 新薬開発のヒント
- 現場が望むこと
- 肥満が真の原因? (パラダイムシフト)
- メタボリック症候群との関連
- 2つのキーワード
- ガイドライン
- 各ガイドラインの問題点
- グルコサミンの敗北
- ヒアルロン酸の立ち位置
- 人工膝関節置換術 (TKA) の反省
- 急増するTKA (米国の現状)
- 術後に残る膝関節痛
- 新たな薬剤DMOASsへの挑戦
- ADAMS阻害剤の足跡
- 関節マーカーの現状
- 現在進行中の治験
- 治験デザインの工夫
- Flair upという魔物
- 賢い患者選択
- プラセボとの戦い
- 最近の流行
- ロコモは運動器のためならず
- 運動療法の裏側
- 行動認知療法が流行る理由
- サルコペニア
- 再生医療の黎明
- 間葉系幹細胞の隆盛
- iPS細胞は何処までとどく
- 未来に向かって
主催
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