技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

シランカップリング剤の選び方、使い方と処理層の評価

シランカップリング剤の選び方、使い方と処理層の評価

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、シランカップリング剤の種類・特徴・反応メカニズムなどの基礎知識から、 「未反応基が残存してしまう」「経時的に安定しない」などよくあるトラブルと対策まで詳解いたします。

開催日

  • 2016年4月27日(水) 10時00分 16時20分

受講対象者

  • シランカップリング剤に関連する技術者、研究者
    • 半導体封止材
    • 塗料
    • 接着剤
    • 歯科材料
    • 金属接着
    • 樹脂改質
    • 熱可塑性樹脂複合材料
    • FRP
    • エラストマー
    • 樹脂バインダー
    • プライマー
    • コーティング剤 など
  • カップリング剤処理、表面処理を行う技術者

修得知識

  • シランカップリングの基礎
  • シランカップリング剤の選定
  • シランカップリングの反応制御
  • 構造・官能基解析の基礎
  • 反応解析の方法

プログラム

第1部 シランカップリング剤の反応メカニズムと使用方法

(2016年4月27日 10:00〜11:20)

  1. シランカップリング剤とは
    1. シランカップリング剤の構造
    2. シランカップリング剤の作用機構
    3. シランカップリング剤の応用事例
  2. シランカップリング剤水溶液の使いこなし
    1. 加水分解速度
    2. 水溶液中のシロキサン組成
  3. シランカップリング剤の粉体処理
    1. 湿式処理法
    2. 乾式処理法
  4. 各種シランカップリング剤の使用例
    1. ビニルシランの使用例
    2. エポキシシランの使用例
    3. アミノシランの使用例
    4. メルカプトシラン、スルフィドシランの使用例
    5. その他シランの使用例
  5. 新規シラン材料、オリゴマー製品の紹介
    1. 長鎖スペーサー型シランカップリング剤
    2. 官能基保護型シランカップリング剤
    • 質疑応答

第2部 シランカップリング剤処理層の構造制御と キャラクタリゼーション

(2016年4月27日 11:30〜12:50)

  1. シランオリゴマー生成のコントロールで効果が高まる
    1. シランカップリング剤の反応性
      • 溶解度パラメータ (SP) の影響
      • pHの影響
    2. AFM観察によるシランカップリング剤の反応性
    3. 乾式処理やインテグラルブレンドの場合
  2. シランカップリング剤処理層はここまで見えてきた
    1. 官能基の処理層の構造への影響
    2. NMR,FT-IRによるキャラクタリゼーション
    3. パルスNMRによるキャラクタリゼーション
  3. シランカップリング剤処理層の構造で力学特性は変わる
    1. 官能基による界面構造のコントロール
    2. 界面構造のキャラクタリゼーション
    • 質疑応答

第3部 シランカップリング剤を用いた材料の 表面改質技術と界面の評価

(2016年4月27日 13:30〜14:50)

  1. シランカップリング反応
    1. ゾル-ゲル法
    2. シランカップリング反応
    3. どのような表面に使えるのか
    4. シランカップリング剤の化学構造と反応性
    5. 他の表面処理方法との違い
  2. 表面改質におけるシランカップリング剤の利用
    1. 何のためにシランカップリング剤を利用するのか
    2. 表面の物性を改変するため
    3. 表面を保護するため
    4. 表面に官能基を導入するため
  3. 改質後の表面・界面の評価
    1. 何を評価するか
    2. 構造の評価
    3. 組成の評価
    4. 物性の評価
    5. 安定性の評価
    • 質疑応答

第4部 シランカップリング剤の構造・官能基解析

(2016年4月27日 15:00〜16:20)

 シランカップリング反応は、表面の性質を容易にコントロールできる方法として様々な分野で用いられている。例えば、基材の表面修飾法として撥水性や防汚性の付与する、金属と有機材料のような異種材料の接着性向上などは代表的なものであり、グラフト重合における基点、ナノ粒子の分散性制御やCFRP等の複合材料など様々な目的に用いられている。しかし、その反応プロセスは詳細には明らかにされていない部分もあり、コントロールの難しい反応としても知られている。
 本講演では、様々な使用状況におけるシランカップリング剤構造解析、官能基解析を中心にして、反応解析、リアルタイム反応解析なども含めて、その方法を解説する。また、シランカップリング反応への影響が大きい基材やマトリクス材の表面構造解析についても解説する。

  1. シランカップリング反応
    1. ゾル-ゲル法
    2. シランカップリング反応
    3. どのような表面に使えるのか
    4. シランカップリング剤の化学構造と反応性
    5. 他の表面処理方法との違い
  2. 表面改質におけるシランカップリング剤の利用
    1. 何のためにシランカップリング剤を利用するのか
    2. 表面の物性を改変するため
    3. 表面を保護するため
    4. 表面に官能基を導入するため
  3. 改質後の表面・界面の評価
    1. 何を評価するか
    2. 構造の評価
    3. 組成の評価
    4. 物性の評価
    5. 安定性の評価
  4. シランカップリング剤の構造・官能基解析
  5. シランカップリング剤の構造・官能基解析
    1. シランカップリング剤の構造・官能基
    2. 解析の難しさと障害
    3. 構造の多様性
    4. 加水分解と自家反応
  6. 構造解析のための反応解析
    1. 視るべきポイント
      1. シランカップリング反応のキー
      2. 識別の困難性 (感度と類似性)
      3. 視るべきポイント (基本構造)
      4. 視るべきポイント (基材)
      5. 視るべきポイント (対象物)
    2. シランカップリング反応の解析
      1. 反応解析のポイント
      2. 反応率解析1 (反応率)
      3. 反応率解析2 (被覆率)
  7. 化学構造を知る
    1. FT-IR
      1. 赤外分光法 (IR) の原理
      2. FT-IRの長所・短所
      3. 測定法
      4. In-situ FT-IR
      5. 主な官能基とピーク位置
      6. シランカップリング剤のFTIRスペクトル
      7. 反応前後の比較
      8. 近赤外光の利用
    2. クロマトグラフィー
      1. 原理
      2. クロマトグラフィーによる分析
    3. NMR
      1. NMRによる分析
  8. 表面分析法
    1. 形態観察と物性分析法
    2. 表面分析成功のキーポイント
      1. 表面分析の心構え
      2. 試料の取り扱い
    3. シランカップリング反応解析のための代表的分析法と特徴
      1. X線光電子分光法
      2. TOF-SIMS
      3. 形態を見る
      4. 走査型電子顕微鏡 (SEM)
      5. 走査型プローブ顕微鏡
  9. まとめ
  10. Appendix (仮説思考による研究開発と問題解決)
    • 質疑応答

講師

  • 廣神 宗直
    信越化学工業 株式会社 シリコーン電子材料技術研究所 第一部開発室
    研究員
  • 中村 吉伸
    大阪工業大学 工学部 応用化学科
    特任教授
  • 橋詰 峰雄
    東京理科大学 工学部第一部 工業化学科
    教授
  • 奥村 治樹
    ジャパン・リサーチ・ラボ
    代表

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/27 自動車産業における高分子材料のこれからを考える オンライン
2025/2/28 精密バー塗布技術の基礎・応用 東京都 会場
2025/2/28 ゴム材料の分析手法および劣化現象とその分析 オンライン
2025/3/5 ゴム・プラスチック材料の破損・破壊原因と対策事例及び寿命予測 東京都 会場・オンライン
2025/3/6 エポキシ樹脂の耐熱性向上と機能性両立への分子デザイン設計および用途展開における最新動向 オンライン
2025/3/7 濡れ現象の基礎と計測 オンライン
2025/3/10 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/3/11 ウェットコーティング・単層、重層塗布方式の基礎とダイ膜厚分布・特許・塗布故障 オンライン
2025/3/13 半導体封止材用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤と分析・特性評価法および技術動向 オンライン
2025/3/13 「濡れる」現象の本質理解 オンライン
2025/3/14 測定・評価技術から取り組む薄膜の剥離・密着性の改善と制御 オンライン
2025/3/19 分子動力学シミュレーションの基礎と高分子材料開発への応用 オンライン
2025/3/21 濡れ現象の基礎と計測 オンライン
2025/3/24 接着制御・メカニズム解析の考え方と分析評価法 オンライン
2025/3/27 「濡れる」現象の本質理解 オンライン
2025/3/27 高分子の相溶性と相分離および結晶化の基礎 オンライン
2025/3/27 廃プラスチックのリサイクル最新動向 東京都 会場・オンライン
2025/3/28 固体高分子の破壊とタフニング オンライン
2025/3/28 フィルムの延伸・分子配向の基礎、過程現象の解明と構造形成、物性発現、評価方法 オンライン
2025/4/7 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場

関連する出版物

発行年月
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2022/5/20 コーティング技術の基礎と実践的トラブル対応
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用
2021/7/28 プラスチックリサイクル
2021/6/29 UV硬化樹脂の開発動向と応用展開
2021/5/31 重合開始剤、硬化剤、架橋剤の選び方、使い方とその事例
2021/5/31 高分子材料の劣化・変色対策
2021/4/30 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻) (製本版 + ebook版)
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻)
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法