プラスチックの自己修復メカニズム・材料開発と今後の展開
東京都 開催
会場 開催
概要
本セミナーでは、プラスチックの自己修復について、原子レベルの主鎖切断の再結合からクラックのカプセルによる自己修復まで、自己修復機能を発現するメカニズムについて基礎から解説いたします。
開催日
-
2013年10月21日(月) 12時30分
~
16時30分
受講対象者
- プラスチックの自己修復に関連する技術者
- 自己修復材料の応用製品に関連する技術者
- 自動車ボディ
- 自動車塗料
- ノートパソコンの筐体
- 地下構造物
- ゴミ処分施設
- 排気ガス触媒
- 宇宙開発
- 戦闘機など国防関連 など
- セラミックス、コンクリート、金属の自己修復に関連する技術者
修得知識
- プラスチックの自己修復の基礎
- 自己修復機能を発現するメカニズム
- 自己修復プラスチックコーティング
- 自己修復材料の実用化・商品化事例
プログラム
自己修復が欠かせない宇宙機器用として、また、瞬間的な修復が必要な戦闘機用などとしてプラスチック自己修復材料の先導的研究が米国においてなされてきた。一方、我が国では商品価値を高めるビジネスの視点から、自己修復プラスチック塗料が実用化・製品化されてきた。このような国内外の研究開発の現状を紹介するとともに、原子レベルの主鎖切断の再結合からクラックのカプセルによる自己修復までについて自己修復機能を発現するメカニズムについて解説する。
環境負荷及びエネルギー・資源消費の低減化は、グローバルな喫緊の課題であるが、特に、プラスチックの自己修復技術によるリユース、リサイクル化はそのキーテクノロジーとして今後大いに期待されるので、そのメカニズム及び研究の現状を詳述する。自己修復プラスチックは先端分野だけでなく、産業製品や生活用品にも必要となり始めている。このような時代背景、期待に応えるための方策について、さらには、今後の自己修復材料の果たすべき役割についても述べる。
- 自己修復材料研究開発の現状
- 米国における自己修復材料研究
a. 宇宙開発に必要な自己修復材料
b. 戦闘機等の国防に必要な自己修復材料
- ヨーロッパにおける自己修復材料研究
a. インフラに必要な自己修復材料
b. 医療等の民生に必要な自己修復材料
- 我が国における自己修復材料
a. 商品価値付加のための自己修復材料
b. 安全性向上のための自己修復材料
- プラスチックの自己修復化とそのメカニズム
- 原子レベルの自己修復
a. 主鎖切断と再結合による自己修復
b. ポリフェニレンエーテル (PPE) の自己修復効果
- 分子レベルの自己修復
a. 主鎖間の結合 (架橋) の修復
b. ディールスアルダー反応による自己修復
c. 水素結合をもつ超分子高分子の自己修復
d. イオン結合等の物理的な架橋による自己修復
- 架橋の再結合を利用したリユース・リサイクル
a. ディールスアルダー反応による熱硬化性プラスチックのリユース・リサイクル
b. ポリケトン、エポキシ樹脂のリユース・リサイクル
- マイクロクラックの自己修復
a. 修復剤内包カプセル分散による自己修復
b. 修復剤内包ファイバー配向による自己修復
c. 複合材料 (CFRP) の自己修復
d. マイクロ導管ネットワークによる表面クラックの自己修復
- 自己修復プラスチックコーティング
- 形状記憶効果を利用した擦り傷の自己修復プラスチックコーティング
a. 弾性回復を利用したポリウレタンコーティングの自己修復
b. 水素結合利用によるポリウレタンコーティングの自己修復
- 紫外線利用による切り傷の自己修復コーティング
a. オキセタンの紫外線による架橋を利用した自己修復
- マイクロカプセル分散による切り傷の自己修復コーティング
a. 自動車塗料、パソコン筐体などの自己修復
- セラミックス、コンクリート、金属の自己修復化とそのメカニズム
- セラミックスの表面クラックの自己修復
a. SI3N4中に分散したSiCの酸化反応による自己修復
b. 自己修復の定量的評価およびセラミックスコイルバネへの応用
- コンクリートのクラックの自己修復
a. 未反応セメントのクラック内の水和反応による自己修復
b. バクテリアを利用したクラックの自己修復
- 金属の機械的損傷の自己修復
a. アルミニウム合金の疲労クラックの自己修復
b. 耐熱鋼のクリープボイドの自己修復
- 自己修復材料の実用化・商品化事例
- 自動車の自己修復コーティング塗装
- ノートパソコン筐体自己修復コーティング
- 地下構造物自己修復コンクリート
- ゴミ処分施設の自己修復遮水シート
- 自動車自己修復排気ガス触媒
- 今後期待される自己修復材料
- 環境・エネルギー問題を軽減する自己修復材料
a. 自己修復化による長寿命化
b. 自己修復化によるリユース・リサイクル
- 資源問題を軽減する自己修復材料
a. 貴金属・希土類元素触媒の機能を維持するための自己修復
b. 希少金属類を含む材料の自己修復による長寿命化
主催
お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。
お問い合わせ
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)
受講料
1名様
:
47,600円 (税別) / 49,980円 (税込)
割引特典について
- R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
- 1名でお申込みいただいた場合、1名につき47,250円 (税込)
- 2名同時にお申し込みいただいた場合、2名で49,980円 (税込)
- 案内登録をされない方は、1名につき49,980円 (税込)