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メタマテリアルの基礎とその構造および応用分野

メタマテリアルの基礎とその構造および応用分野

~アンテナを中心に、テラヘルツ・光学分野等、その応用分野・可能性を解説~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2013年6月14日(金) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • メタマテリアルに関連する技術者、開発者
    • 無線通信
    • 光学分野 など

修得知識

  • メタマテリアルの具体的構成・構造例
  • メタマテリアルのマイクロ波・ミリ波アンテナへの応用開発
  • メタマテリアルのテラヘルツ・光学分野への応用可能性

プログラム

 電磁波の伝搬/遮断を制御する人工構造体の一つであるメタマテリアルは、単位セル (あるいはメタ原子・分子) と呼ばれる波長に比べて十分小さな構成要素からなり、実効誘電率および透磁率を所望の値に制御する設計技術のことである。
 伝送線路モデルを用いてメタマテリアル中の電磁波伝搬をわかりやすく記述し、その物理的意味を詳細に述べる。非金属である誘電体粒子からなるメタマテリアルを紹介し、非磁性の誘電体粒子が磁気双極子のような振舞いを示す場合に、全体構造の実効透磁率の値を生の値だけでなく0もしくは負の値に制御できることを示す。また、誘電体からなるメタマテリアルの構成法を分類し、それぞれの動作原理を等価回路モデルにより解説する。
 続いて、実効屈折率が0となるメタマテリアルを、共振器の構成要素として用いた場合に見られる現象として、0次共振を紹介する。この0次共振は、共振器の両端反射条件を人為的に変えることにより、共振状態を連続的にダイナミックに変化させることが可能である。
 さらに、順方向が正の屈折率、逆方向が負の屈折率を示す非相反メタマテリアルを紹介する。この非相反メタマテリアルを共振器に用いると、共振周波数を固定したまま、共振器サイズを自由に変えることができ、さらに進行波共振器のような電磁界分布を示す。
 これらのメタマテリアルの応用例として、小型で高効率なビーム走査アンテナおよび偏波回転制御可能なアンテナを紹介する。

  1. メタマテリアルの基礎
    1. メタマテリアルとは?
    2. 伝送線路モデル
    3. 右手/左手系複合 (CRLH) メタマテリアル
    4. 具体的構成例
  2. 誘電体メタマテリアル
    1. 実効誘電率・透磁率の定式化・計算例
    2. 電磁波伝搬の原理と等価回路モデル
    3. 構成方法の分類
    4. 3次元構造
  3. CRLHメタマテリアルからなる0次共振器
    1. 共振条件
    2. 両端条件の一般化
    3. バンドギャップのない平衡型CRLHメタマテリアルの場合
    4. バンドギャップのある非平衡CRLHメタマテリアルの場合
    5. 電流分布制御
    6. 偏波回転制御可能なアンテナへの応用
  4. 非相反メタマテリアル
    1. 非相反性と発現のメカニズム
    2. 表と裏で屈折率が正負入れ替わるメタマテリアル
    3. 等価回路モデルと分散関係
    4. 具体的構造例
    5. 非相反漏れ波アンテナと終端反射による放射利得増強
    6. 擬似進行波共振器と動作原理
    7. 擬似進行波共振器のビーム走査アンテナへの応用
    8. 最後に
    • 質疑応答

講師

  • 上田 哲也
    京都工芸繊維大学 大学院 工芸科学研究科 電子システム工学部門
    教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第1講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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受講料

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複数名
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