技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

有機・無機ナノコンポジット材料創製の基礎から応用展開まで

有機・無機ナノコンポジット材料創製の基礎から応用展開まで

~表面改質を用いずに無機ナノフィラーを高分子材料中に均一分散させる簡易テクニック~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、有機・無機ナノコンポジット材料について、フィラーの分散テクニック、撹拌、溶融混練など、ナノ複合材料の創製に必要な高効率技術を丁寧に解説いたします。

開催日

  • 2012年7月20日(金) 10時30分 16時30分

プログラム

 機能性材料として注目されている有機・無機ナノコンポジットの製造に関する実務上のポイントについて講義する。
 本講座では、講師が提案している無機ナノフィラーの表面改質処理を用いないブレンド法による各種樹脂中へのフィラー微細分散技術 (ナノ複合化技術) について、具体的な事例を挙げ、従来のナノ複合化手法と比較して詳細かつわかりやすく解説する。
 ナノコンポジット・ナノ複合化技術の理解に必要不可欠な、DLVO理論やコロイド化学等の考え方を基礎とした凝集性等の微粒子特性についても初歩から学ぶ。
 講義の後半では、ナノコンポジット材料の応用展開を見据えた、講師の研究グループにより調製されたコンポジットの各種特性に関する最新情報についてもフィラー分散性との関係中心に紹介する。

  1. 無機ナノ粒子の特性
    1. ナノ粒子の一般的特性
    2. ナノ粒子の凝集特性
    3. 水中におけるナノ粒子の分散・凝集挙動 (DLVO理論等)
  2. 従来の有機・無機ナノコンポジットの調製法とその特徴
    1. In-Situ法
    2. 層間挿入法
    3. 微粒子直接分散法 (ブレンド法)
  3. ブレンド法を発展させた新しい有機・無機ナノコンポジット実用製法
    1. プロセスの概略・コンセプト (微粒子の分散・凝集制御)
    2. 無機ナノ粒子多孔質集合体の調製方法
    3. 無機ナノ粒子多孔質集合体の孔構造とその形成メカニズム
    4. 無機ナノ粒子多孔質集合体の解砕強度
    5. 溶融混練時の熱可塑性プラスチック融体内部に発生するせん断応力
    6. 各種熱可塑性プラスチック中への無機ナノ粒子集合体の解砕・分散 (溶融混練法)
    7. かく拌された低粘性ワニス中での無機ナノ粒子集合体の解砕・分散 (溶液混合法)
    8. 無機ナノフィラーの微細分散性の更なる向上のためのキーポイント
  4. 異種粒子とのヘテロ凝集制御を利用した有機・無機ナノコンポジット調製法
    1. 異種無機ナノ粒子混合水溶液のヘテロ凝集制御系
    2. 無機ナノ粒子と高分子ラテックスナノ粒子のヘテロ凝集制御系
    3. シリカナノ粒子多孔質集合体の触媒担持体としての利用とプラスチック中への微細分散
  5. 有機・無機ナノコンポジットの各種特性とフィラー分散性の関係
    1. 難燃性
    2. 熱線膨張率
    3. ガラス転移温度
    4. 耐衝撃性
    5. 結晶化現象
    6. 引張り特性
    7. その他 (実操業での生産性に影響を及ぼす諸特性等)
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 棚橋 満
    富山県立大学 工学部 機械システム工学科
    准教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第1講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/6/14 ファインケミカル製造における単位操作、スケールアップの基本と実践 オンライン
2024/6/14 サステナブルパッケージ・循環型ポリマー利用に向けたシール技術動向と対策 オンライン
2024/6/14 基礎から学ぶ「人工皮革・合成皮革」入門セミナー オンライン
2024/6/14 溶融紡糸の基礎と工業生産技術及び生産管理の実践 オンライン
2024/6/17 バイオリアクターの設計基礎とスケールアップ計算方法 オンライン
2024/6/17 ブリードアウト・ブルームの基礎と制御方法 オンライン
2024/6/17 プラスチック・ゴムの劣化メカニズムと劣化評価法および高耐久性設計 オンライン
2024/6/17 分子動力学 (MD) 法の基本原理・具体的な技法から高分子材料開発への応用 オンライン
2024/6/18 ナノカーボン材料 (カーボンナノチューブ・グラフェン) の分散技術・凝集制御における物理化学の基礎と分散状態の観察・評価 オンライン
2024/6/18 高分子絶縁材料の劣化メカニズムと部分放電計測ならびに寿命評価 オンライン
2024/6/19 粘弾性測定を用いた材料物性評価 オンライン
2024/6/20 高分子結晶化の基礎と制御および分析技術 オンライン
2024/6/20 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/6/21 熱分析入門 オンライン
2024/6/21 エポキシ樹脂の耐熱性向上と機能性両立への分子デザイン設計および用途展開における最新動向 オンライン
2024/6/21 粉体の取り扱いとトラブル対策 オンライン
2024/6/21 ゴム・高分子材料のトライボロジー特性と接触面の観察および評価方法 オンライン
2024/6/21 アニオン重合の基礎知識と高分子の精密制御 オンライン
2024/6/21 分子動力学 (MD) 法の基本原理・具体的な技法から高分子材料開発への応用 オンライン
2024/6/24 粘着剤の基礎知識と評価法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/6/29 UV硬化樹脂の開発動向と応用展開
2021/5/31 高分子材料の劣化・変色対策
2021/5/31 重合開始剤、硬化剤、架橋剤の選び方、使い方とその事例
2021/4/30 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価
2021/2/16 ポリマーアロイ/ブレンドにおける相溶性・分散条件の最適設計、評価応用の最新技術
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2020/1/31 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の求め方と微粒子の分散安定化への活用術
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/12/27 押出成形の条件設定とトラブル対策
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/11/19 炭素繊維・炭素繊維複合材料の未来