技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

マイクロリアクターの開発動向と活用法

生産量別

マイクロリアクターの開発動向と活用法

~マイクロリアクターによるスペシャリティー生産から大量バルク製造まで~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、マイクロリアクターの効果的な利用方法から生産量に応じたスケールアップ手法、機器の開発動向までを4名の専門家が徹底的に解説いたします。

開催日

  • 2012年5月17日(木) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • マイクロリアクターに関連する技術者
  • マイクロリアクターの応用に関連する技術者、研究者
    • 燃料電池用オンデマンド水素製造
    • 薬品のオンデマンド製造、輸送
    • 医療機器・診断装置 など
  • 有機合成に関連する技術者
  • バッチプロセスからフロー系への展開を考えている方
  • 医薬品、高機能製品、ナノ粒子や高分子製造の精緻化を試みている方
  • 化学プロセスの強化に携わっている方

修得知識

  • マイクロリアクターの基礎
  • マイクロリアクターの設計
  • 生産量別マイクロリアクターのプラント展開

プログラム

第1部 マイクロリアクター設計論と大量生産戦略

(2012年5月17日 10:00~12:30)

 マイクロリアクターの機能を発現するための各種デバイスの設計コンセプトを詳述したのち、具体的な設計事例を提示する。
 次に、マイクロリアクター技術の特長、差別化技術とするための視点を整理するとともに、現状の海外開発プロセスの状況を概説する。
 最後に、マイクロリアクター技術を数万トン/年のバルク生産プロセスへ適用していくための戦略とそれを実現するためのマイクロデバイスの設計方法について解説し、今後の化学産業のパラダイムシフトをもたらす可能性を議論する。

  1. マイクロリアクターに関する基礎知識
    1. 日本の化学産業の方向性
    2. マイクロリアクターで期待される効果
    3. マイクロリアクターを利用した生産例 (ナノ粒子、高分子製造、有機合成、エマルション製造など)
  2. マイクロリアクター設計コンセプト
    1. マイクロ流体セグメント概念
    2. マイクロ流体セグメント設計に基づく反応操作
  3. マイクロリアクターの技術的特徴
    1. マイクロリアクター開発手順から見た差別化技術
    2. マイクロリアクター技術利用の方向性
  4. マイクロ化学生産プロセスの開発状況
    1. マイクロデバイスの生産量の歴史的推移
    2. 世界のマイクロ化学生産プロセスの開発状況
  5. バルク生産プロセスへの展開の可能性
    1. 大量生産化の基本戦略
    2. 一流路あたりの生産量最大化のアプローチ
    3. 大容量機能チャンネルの設計手法
    4. 数万トンレベルのマイクロリアクター設計の可能性
  6. まとめ
    • 次世代化学産業技術としてのマイクロ化学プロセスがもたらす多面的効果
    • 質疑応答

第2部 モジュラー型マイクロリアクターシステムを用いた新規合成経路探索/化学プロセスの最適化手法

(2012年5月17日 13:10~14:20)

 1990年代中頃にマイクロ空間を反応場として利用することによる化学合成及び物質生産の有効性が提唱されて以来、先端技術に携わる世界中の公的研究機関や企業がマイクロ反応技術の開発競争を繰り広げてきた。
 マイクロ反応技術により、従来のバッチ型化学反応と比較して、反応の効率化・選択性向上等を実現するためには、適切なマイクロデバイスを選択し、その使用条件を最適化する必要がある。
 本セミナーでは、Labスケールでのマイクロ反応条件検討ツールとして開発されたモジュラー型マイクロリアクターシステムについて紹介すると共に、本システムを用いたマイクロ反応事例をもとに新規合成探索/化学プロセスの最適化手法及び本システムのスケールアップ戦略について述べる。

  1. モジュラー型マイクロリアクターシステム (MMRS) について
    1. Ehrfeldについて
    2. MMRSのコンセプト及び基本設計
    3. MMRSスケールアップ戦略
    4. プロセス制御について
    5. 主なモジュールの紹介
      1. ミキサー
      2. リアクター
      3. 熱交換器
      4. センサー類他
  2. MMRSを用いた反応事例
    1. 有機EL化合物合成
    2. Witting反応
    3. Williamsonエーテル合成反応
    4. Heck反応
    5. ポリマー重合
    6. 乳化反応
    7. パイロットプラント
  3. 生産用リアクターへのスケールアップ手法
    1. MIPROWA ®シリーズ
    2. ©Lonza FlowPlate TM MicroReactor
  4. おわりに
    • 質疑応答

第3部 マイクロリアクターによるプロセス革新と中量生産プラント展開

(2012年5月17日 14:30~15:40)

 化学反応を行うためのマイクロデバイスはマイクロリアクターと呼ばれているが、その流路幅は髪の毛の断面ぐらい、つまり数10~100μm程度である。マイクロリアクターは、従来の大きな反応槽を用いた化学反応に比べて、マイクロメータのレベルで高速かつ均一に混合・反応が起こる。そのため、反応時間の短縮化、目的生成物の高収率化や品質向上が可能となり、従来の各種プロセスを大きく変えようとしている。
 本セミナーでは、ラボ用のマイクロリアクターシステム、シミュレーション活用によるプロセス革新事例、さらに中量産を見据えたナンバリングアップによるプラント化についてもわかりやすく解説する。

  1. ラボ用のマイクロリアクターシステム
    1. マイクロ化のメリット
    2. マイクロ化のデメリット
    3. マイクロリアクターシステムの構成
    4. 圧力損失の見積もりと実験上の留意点
  2. シミュレーション活用によるプロセス革新事例
    1. マイクロリアクターが適用可能なプロセス
    2. 液相反応プロセスでの収率向上
    3. ナノ粒子生成プロセスでの粒子径の均一化
    4. 乳化プロセスでの液滴径の均一化
  3. 中量生産プラント展開
    1. ナンバリングアップ
    2. 外部ナンバリングアッププラント~液相反応プロセス
    3. 内部ナンバリングアッププラント~濃縮プロセス
  4. まとめと今後の展望
    • 質疑応答

第4部 バルク生産用:積層型多流路反応器の開発

(2012年5月17日 15:50~17:00)

 これまで、マイクロリアクターは、優れた伝熱および物質移動性能を最大限利用することや、経済性が成り立つ可能性が高い医薬品製造などの高付加価値用途への検討が優先されてきた。
 しかし、マイクロチャネルリアクターをバルク生産に適用できれば、生産効率の向上、省エネルギー効果が非常に大きいことが予想される。
 これを実現するには、マイクロリアクターからの発想ではなく、これまで長年使用されてきたバルク生産用の熱交換器や反応器と同様の発想が必要とされる。
 本セミナーでは、これまでバルク生産用として実績のある熱交換器の設計技術、製造技術を参考に、マイクロ空間の効果を利用できる積層型多流路反応器を紹介し、抽出用途への適用事例を例に取り、マイクロチャネルリアクターのバルク生産への適用の可能性について述べる。

  1. バルク生産用マイクロリアクターの基本概念
  2. バルク生産用熱交換器から大容量マイクロチャネルリアクターへ
    1. バルク生産用熱交換器 (ALEX)
      1. ALEXの構造および製造方法
      2. ALEXの特徴
    2. 積層型多流路熱交換器 (SMCR)
      1. SMCRの構造および製造方法
      2. SMCRの特徴
    3. ALEXとSMCRの比較
  3. SMCRの適用事例
    1. 抽出用途
      1. 適用時の期待効果
      2. 抽出実験条件
      3. 試験結果および考察
      4. SMCRを用いた抽出ユニットへの提案
  4. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 前 一廣
    京都大学 工学研究科
    教授
  • 御手洗 篤
    DKSHジャパン(株) テクノロジー事業部門 科学機器部
  • 富樫 盛典
    国士舘大学 理工学部
    教授
  • 野一色 公二
    (株)神戸製鋼所 機械事業部門 機器本部 機器工場 技術室 開発Gr 担当課長

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第2講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 52,500円 (税込)
複数名
: 43,000円 (税別) / 45,150円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/18 標準品の品質試験法設定の基礎と注意点 オンライン
2024/12/18 造粒・打錠工程の基礎知識およびスケールアップ方法・トラブル対応 オンライン
2024/12/18 ユーザビリティエンジニアリング要点セミナー オンライン
2024/12/19 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2024/12/19 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン
2024/12/19 失敗成功事例から学ぶ原薬の各ステージでのスケールアップ製造のポイント オンライン
2024/12/19 造粒・打錠・コーティング製造技術とスケールアップ/打錠障害・品質異変の防止・対策 オンライン
2024/12/19 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2024/12/20 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2024/12/20 設計・開発担当者向けの承認認証申請書作成のポイント オンライン
2024/12/20 ソーシャルリスニングからの患者さんの声の事例紹介と活用のためのワークショップ体験 東京都 会場
2024/12/20 医療機器プログラムにおける該当性判断のポイントと事業化への留意点 オンライン
2024/12/20 QA業務 (GMP監査・自己点検) 入門講座 オンライン
2024/12/20 医薬品開発段階での処方・製法変更におけるBE試験の考え方と生物学的同等性確保のための開発戦略 オンライン
2024/12/20 マイクロリアクターによるフロー合成・反応、活用方法と最新動向および今後の展望 オンライン
2024/12/20 医療機器バリデーションで必要となる統計的手法とサンプル数の決定 オンライン
2024/12/20 ペプチド医薬品の疾患別事例からみる市場性およびペプチドの合成・分析のポイント オンライン
2024/12/23 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2024/12/23 日米欧当局のプロセスバリデーションにおける要求事項と承認申請にむけた準備について オンライン
2024/12/23 PIC/Sを踏まえた治験薬GMPガイドラインと運用上の注意点および三極 (日米欧) 規制の解説 オンライン

関連する出版物

発行年月
2016/12/16 バイオ・医療への3Dプリンティング技術の開発最前線
2016/11/16 2017年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2015/11/20 2016年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2015/9/30 医療機器/ヘルスケア関連商品の薬事法 (薬機法) “超”入門講座【2】
2015/6/30 導電性フィラー、導電助剤の分散性向上、評価、応用
2015/5/29 2015年版 水素燃料市場・関連技術の実態と将来展望
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/21 2015年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/5/30 コンタクトレンズ〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/5/30 コンタクトレンズ〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/4/15 燃料電池車 技術開発実態分析調査報告書
2014/4/15 自動車向け燃料電池〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/4/15 自動車向け燃料電池〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書