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癒着防止材に新しい付加価値をつけるデバイスの開発とポリマーの設計

癒着防止材における各領域の臨床使用の現況とニーズとは?

癒着防止材に新しい付加価値をつけるデバイスの開発とポリマーの設計

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2015年4月20日(月) 9時50分16時35分

プログラム

第1部. 心臓血管外科領域における癒着防止材

(2015年4月20日 9:50〜10:50)

 心臓血管外科領域における止血材及び癒着防止材の現況について紹介し、今後の癒着防止材の臨床ニーズと臨床使用の可能性について言及する。

  1. 心臓血管外科領域における止血材及び癒着防止材の使用状況
  2. 心臓血管外科領域における癒着と再手術のリスク
  3. 心臓血管外科領域における癒着防止材の臨床使用の現況とニーズ
  4. 新しい癒着防止材の開発における留意点と可能性
  5. まとめと今後の展望

  • 質疑応答

第2部. 癒着防止材への応用を意図した生分解性ゾルゲル転移ポリマーの設計

(2015年4月20日 11:05〜12:35)

 手術後の癒着を防止する目的で溶液 (ゾル) からゲルへと転移するポリマーが期待されている。
 本講では,温度に応答してゾルゲル転移を示す生分解性ポリマーの分子設計と癒着防止材としての可能性について解説する。

  1. はじめに
    1. 医療の進歩と材料
    2. スマートバイオマテリアルとは
    3. 生分解性バイオマテリアルとしてのポリ乳酸誘導体
  2. 温度応答性ゾルゲル転移を示す生分解性インジェクタブルポリマー
    1. インジェクタブルポリマーの用途
    2. インジェクタブルポリマーの現在の問題点
    3. ゲル化のメカニズム
    4. 力学特性を高める分子設計
  3. 星型分岐構造を有する生分解性インジェクタブルポリマー
    1. 星型分岐構造を有する生分解性インジェクタブルポリマーの合成
    2. ゾルゲル転移挙動とゲルの力学特性
    3. 生体適合性と分解性
  4. グラフト共重合体型生分解性インジェクタブルポリマー
    1. グラフト共重合体の利点
    2. 分子構造とゾルゲル転移挙動との関係
    3. 薬物結合型インジェクタブルポリマー
  5. 臨床使用に向けた利便性向上
    1. 即時利用可能なインジェクタブルポリマー
    2. 粉末化と溶解性向上
  6. まとめ

  • 質疑応答

第3部. 内視鏡手術を踏まえた癒着防止剤の使用と新規デバイスの開発にむけて

(2015年4月20日 13:20〜14:50)

  1. まず敵を知る・・・癒着を生じうる手術時の状況と現在の対応
  2. 味方を知る・・・臨床で使用可能な癒着防止剤とその特徴
  3. 鏡視下手術の発展の中で生じている変化
  4. 鏡視下手術での癒着防止剤使用時の問題点と創意工夫
  5. 新規デバイスの開発とこれからの癒着防止剤に期待するもの
  1. まず敵を知る・・・癒着を生じうる手術時の状況と現在の対応
    • 実際の手術の動画/静止画を供覧しながら、癒着形成の成因となりうる状況を再確認、成因や対応による分類を試みます。
    • 開閉腹/腹膜切除/後腹膜無縫合/エネルギーデバイスの使用/縫合糸/出血やリンパ液への対応などについての具体的な事例をお示しします。
  2. 味方を知る・・・臨床で使用可能な癒着防止剤とその特徴
    • 現在、保険償還可能な癒着防止剤であるセプラフィルムR (科研製薬) とインターシードR (ジョンソンアンドジョンソン) の構造と特徴、実際の使用方法を提示し、その効果 (エビデンスと実地臨床での実感) と限界、問題点を明らかにします。
    • 保険償還されないものの癒着防止効果を期待して用いられてきたタコシールRやベリプラストR、ボルヒールRなどのフィブリン製剤にも触れたいと思います。
  3. 鏡視下手術の発展の中で生じている変化
    • 近年の鏡視下手術においては、悪性腫瘍などのより難易度の高い病態や術式にも適応が拡大されるとともに、更なる低侵襲化のためreduced port surgeryや細径化などの工夫がなされています。
    • 鏡視下手術の変化や発展の方向性を把握し、鏡視下手術における癒着/合併症リスクを検討します。
  4. 鏡視下手術での癒着防止剤使用時の問題点と創意工夫
    • 鏡視下手術での癒着防止剤使用では、体腔内への持ち込みや取扱いやすさ、貼付部位の安定などにおいて開腹手術とは異なる状況が存在します。
    • 手術動画を供覧し、鏡視下手術での癒着防止剤の選択や問題点、臨床の現場で実際に行われている様々な創意工夫をお示しします。
  5. 新規デバイスの開発とこれからの癒着防止剤に期待するもの
    • 1) -4) を踏まえて、我々が開発に関わった癒着防止剤搬入器「くるくるポン」の開発の経緯とその特徴をお示しします。
    • 開発にあたり解決した/できなかった問題点を提示し、臨床医が期待する新規癒着防止剤に求められる性能や開発の方向性に言及します。
  • 質疑応答

第4部. 脳神経外科領域での癒着防止材、止血材の使用と臨床ニーズ

(2015年4月20日 15:05〜16:35)

 本講演においては、脳外科手術における実際の手術操作をvideoでご覧いただき、止血剤をどのように使用しているかをお示ししたいと思います。
 また、癒着の功罪と、その観点からどのような製品開発を希望するかをお話できればと思います。

  1. 手術手技VIDEO (止血剤の使用方法の実際)
    • 脳腫瘍 ・血管障害
    • 三叉神経痛 ・外傷
    • 再手術症例
  2. 現在使用している製品の利点、欠点
    • 各種止血剤
    • 人工硬膜
    • その他
  3. 特に希望する製品開発について

  • 質疑応答

講師

  • 古川 博史
    東京女子医科大学附属足立医療センター 心臓血管外科
    准教授
  • 大矢 裕一
    関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科
    教授
  • 市川 義一
    静岡赤十字病院 産婦人科
    副部長
  • 稲次 基希
    東京医科歯科大学医学部附属病院 診療科 脳・神経・精神診療部門 脳神経外科
    講師

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
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主催

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