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非可食、未使用バイオマスの活用に向けた技術開発動向と展望

非可食、未使用バイオマスの活用に向けた技術開発動向と展望

~非可食バイオマスの有効利用に向けたバイオリファイナリーの技術課題とは~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、非可食、未使用バイオマスの資源化に向けた酵素糖化、発酵プロセス技術について解説いたします。

開催日

  • 2025年11月19日(水) 10時30分16時10分

プログラム

第1部 バイオマス糖化酵素の開発と今後の展望

(2025年11月19日 10:30〜12:00)

 本講座では、非可食バイオマスの有効利用に向けた取り組みの中でも、酵素糖化による活用に必要となる糖化酵素技術に焦点を当て、花王における開発事例を交えながら解説する。
 特に、バイオマスに含まれる成分の分解に関与する各種糖化酵素の特性や改良技術について取り上げ、原料の多様性に対応するための酵素選抜やプロセス設計の考え方を紹介する。
 また、酵素糖化技術における阻害要因への対応、コスト低減のための工夫、さらには得られた糖液の利用に向けた展望についても議論し、産業実装に向けた課題と今後の技術開発の方向性を考察する。

  1. 非可食バイオマスと糖化技術の重要性
    1. 非可食バイオマス資源の位置づけと利活用の背景
    2. 糖化プロセスの技術概要と分類
  2. 糖化酵素の基礎と最新技術動向
    1. 糖化酵素の分類と役割
      • セルラーゼ
      • ヘミセルラーゼ 等
    2. 要求性能と改良技術の潮流
      • 温度
      • pH
      • 阻害物質耐性など
    3. 国内外での研究・開発動向
  3. 花王における糖化酵素開発の取り組み
    1. 花王における糖化酵素開発の背景と目的
    2. 糖化酵素の開発・製造技術
    3. 適用対象と活用実例
    4. 花王における糖化酵素開発の今後の展開
  4. プロセス全体における課題とコスト・実装への壁
    1. 酵素反応効率と糖化プロセス設計の連動
      • 前処理
      • 酵素再利用 等
    2. 糖液からの製品事例 (現状と今後)
    3. スケールアップ・コスト・安定供給といった実装上の課題
    4. バイオマス社会実装に向けた提案
  5. まとめ
    • 質疑応答

第2部 コリネ型細菌を用いたバイオリファイナリー技術の開発と非可食バイオマス活用に向けた展望

(2025年11月19日 13:00〜14:30)

 世界各国でカーボンニュートラルの実現を目指したバイオものづくり技術の研究開発が急速に進んでいる。このような背景の中、RITEでは、微生物を利用したバイオプロセスにより、非可食バイオマスから高効率でグリーン化学品やバイオ燃料を生産するバイオリファイナリーの技術開発に注力している。
 我々は、代表的な工業微生物であるコリネ型細菌を用いた増殖非依存型バイオプロセス「RITE バイオプロセス」を開発した。「スマートセル創製技術」や「RITEバイオプロセス」を活用し、未利用資源や大気中のCO2を原料としたグリーン化学品やバイオ燃料を生産する技術開発について紹介する。

  • 国内外におけるバイオものづくり技術開発の動向と政策
  • バイオエコノミー戦略とこれを実現する大規模予算事業
  • RITEバイオプロセスの特徴と物質生産実績
  • バイオ燃料生産技術の開発
  • グリーン化学品生産技術の開発
  • バイオものづくりプラットフォームの構築
  • 質疑応答

第3部 未利用バイオマスの素材変換へ向けた乳酸発酵プロセス、バイオリファイナリー技術の研究動向

(2025年11月19日 14:40〜16:10)

 バイオ素材 (プラスチック) とは何か、そのなかでもポリ乳酸の位置づけについて説明するとともに、未利用バイオマスを用いた乳酸生産のための前処理から糖化・発酵までのプロセスについて具体例を挙げながら紹介する。また、バイオリファイナリーの総合的有効利用法と技術課題について述べる。

  1. バイオプラスチックとは
    1. バイオプラスチックの現状
    2. ポリ乳酸の化学的特性
  2. 未利用バイオマスについて
    1. 未利用バイオマスの種類
    2. バイオマスの前処理
  3. バイオマスの酵素糖化と微生物発酵
    1. 糖化の機構
    2. 発酵微生物の種類
    3. 同時糖化発酵
    4. 糖化・発酵の問題点
  4. バイオリファイナリーの総合的有効利用法と技術課題
    1. セルロース、ヘミセルロース、リグニン成分からの有用物質生産
    2. 総合的有効利用法の技術課題
    • 質疑応答

講師

  • 柴田 望
    花王 株式会社 バイオ・マテリアルサイエンス研究所 4室
    グループリーダー
  • 乾 将行
    公益財団法人 地球環境産業技術研究機構 (RITE) バイオ研究グループ
    グループリーダー代行 主席研究員
  • 森脇 真希
    富山大学 学術研究部 工学系 生物反応工学研究室
    助教

主催

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: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
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    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 230,000円(税別) / 253,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

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