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無機ナノフィラーのポリマーへの分散・複合化技術

無機ナノフィラーのポリマーへの分散・複合化技術

~無機/ポリマー系ナノコンポジットの機能向上を可能とする材料設計の考え方~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2025年11月6日〜19日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2025年11月6日まで承ります。

概要

本セミナーでは、無機ナノフィラーについて基礎から解説し、従来型コンポジットの紹介に加え、講師が研究開発しているシリカナノフィラーの表面改質処理を必要としない新しいポリマー系ナノコンポジットに関する簡易調製技術やそのノウハウとキーポイント、さらにはポリマー系コンポジットとしての優れた材料特性の発現における無機ナノフィラーの役割・効果について、実験結果とシミュレーション解析結果に基づき分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2025年10月21日(火) 13時00分16時30分

受講対象者

  • 粉体・フィラーメーカー/プラスチックの製造・加工メーカー/粉体・フィラー/プラスチックユーザー企業の技術者
  • プラスチック中への添加物の分散に関心をお持ちの方

修得知識

  • 各種ポリマー系ナノコンポジットの調製事例
  • シリカフィラー表面の疎水化処理ならびにこの処理を用いずにポリマー中に分散させるテクニック・ノウハウ
  • フィラー/ポリマー界面がコンポジットの材料特性に与える影響・発現する特性に及ぼす親水性シリカナノフィラーの役割
  • コンポジット技術のブレークスルーのための材料設計方針

プログラム

 ポリマー材料との複合化に用いる無機ナノ粒子は安価な増量材としての役割だけでなく、近年ではポリマーの特性向上や新機能の付与のための添加剤 (フィラー) として注目されている。とりわけnm寸法の無機ナノフィラーを高分散状態でポリマーと複合化したナノコンポジットは、力学特性や熱物性をはじめ優れた特性発現が期待される。
 ただし、望まれる特性を発現させるには、フィラーとしての無機ナノ粒子の十分な理解と適切な材料選択が必要となるほか、ポリマーの種類に合わせた分散性の均質化、フィラー/ポリマー界面制御、ポリマーとの混合・混練技術といった多岐にわたる知見が必要となる。これらの技術は一部複合材料で実用化されているものの、一般には製品の安定的な製造や信頼性の高い材料品質の確保が経験則に基づいて推し進められている場合も多い。したがって、ポリマー系ナノコンポジット開発における品質と生産性の両立に向けて最小のコストで最大の効果を狙うには、経験と理論のバランスのとれた的確なアプローチが必要となる。
 本セミナーでは、大学でこの分野の基礎研究を実験と数値シミュレーションの両輪で推進している講師の経験を通して、上記の技術を系統的かつ学術的に理論づけした実務への活用のきっかけに繋がる内容を、代表的なシリカを中心に様々な無機ナノフィラーの取り扱い事例を紹介しつつ講演する。具合的には、従来型コンポジットの紹介に加え、講師が研究開発しているシリカナノフィラーの表面改質処理を必要としない新しいポリマー系ナノコンポジットに関する簡易調製技術やそのノウハウとキーポイント、さらにはポリマー系コンポジットとしての優れた材料特性の発現における無機ナノフィラーの役割・効果について、実験結果とシミュレーション解析結果に基づき分かりやすく解説する。

  1. 無機ナノフィラーの基礎 (シリカを中心として)
    1. ナノフィラーの基本物性
    2. 無機微粒子の分散安定性
    3. 無機微粒子の分散・凝集制御の理論と実際
      1. 無機微粒子の分散・凝集制御理論
      2. 無機ナノフィラー分散・充填ポリマー系ナノコンポジットの従来型調製法と代表的特性
  2. 無機ナノフィラーの表面改質処理を用いない新規なポリマー系ナノコンポジットの簡易調製法
    1. 本調製法で使用する無機ナノ粒子フィラー粉体の特徴
    2. 各種熱可塑性・熱硬化性ポリマー中への親水性ナノフィラーの分散事例と高分散達成のキーポイント
      1. シリカ/フッ素樹脂系
      2. シリカ/ポリプロピレン系
      3. シリカ/アクリル樹脂系
      4. シリカ/エポキシ樹脂系
    3. 異種ナノ粒子複合フィラーの活用技術
    4. ポリマー母相中でのナノフィラー導入位置制御を施したコンポジット膜の微視構造デザインと調製事例
  3. 無機ナノフィラーの分散がポリマー系ナノコンポジットの諸特性に及ぼす影響・効果と材料設計のポイント
    1. 力学特性制御
      1. 親水性シリカナノフィラー分散・複合化がシリカ/ポリプロピレン系コンポジットの引張特性および耐衝撃特性に及ぼす影響
      2. シリカと異種粒子の複合フィラーによるポリプロピレンの硬さ・強さと耐衝撃性の両立実現の試み
    2. 実測結果と数値シミュレーションに基づく熱物性制御
      1. シリカ/エポキシ樹脂系ナノコンポジットの線熱膨張率・耐熱性
      2. 窒化ホウ素と酸化物のナノ粒子複合フィラー充填エポキシ樹脂系コンポジットの熱伝導率と微視構造の関係
    3. 光学特性制御
  4. 質疑応答

講師

  • 棚橋 満
    富山県立大学 工学部 機械システム工学科
    教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,400円 (税別) / 37,840円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,400円(税別) / 37,840円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

  • 「Zoom」を使ったライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

  • セミナー資料は、郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年11月6日〜19日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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