技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

バイオ医薬品開発を目的としたタンパク質溶液の安定化と添加剤の効果/選定

バイオ医薬品開発を目的としたタンパク質溶液の安定化と添加剤の効果/選定

~凝集と安定化の理解と添加剤による解決法・その限界~
東京都 開催 会場・オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2024年10月1日〜15日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2024年10月1日まで承ります。

概要

本セミナーでは、タンパク質の溶液中での安定化の方法について、特に低分子や高分子の添加剤を使う方法をまとめて解説いたします。

開催日

  • 2024年9月13日(金) 13時00分 16時30分

修得知識

  • タンパク質の溶液状態とその制御のポイント
  • タンパク質の凝集抑制剤の性質
  • バイオ医薬品への応用例
  • 低分子添加剤の使用とタンパク質の安定化
  • 高分子を用いる複合体化
  • 可逆性の高い固形化によるタンパク質の安定化、濃縮の方法
  • 相分離生物学の基礎

プログラム

 タンパク質は溶液中で凝集や失活をしやすい性質があります。タンパク質の溶液状態がどのように理解でき、制御できるのかをまとめてお話しします。まず、タンパク質の凝集抑制剤とはそもそもどういう性質があるのかを整理します。なかでもアルギニンは幅広い応用の可能性があります。
 バイオ医薬品への応用例として、低分子添加剤を使うことで、どこまでタンパク質が安定化できるのかを紹介します。さらに、高分子を用いる複合体化や、可逆性の高い固形化によるタンパク質の安定化や濃縮の方法を紹介します。最後に、このようなタンパク質の集合性の性質から理解されてきた相分離生物学について、アミロイド仮説の理解や、低分子薬の開発との関連について新しい仮説をお話しします。
 タンパク質の溶液中での安定化の方法について、特に低分子や高分子の添加剤を使う方法をまとめて紹介します。タンパク質の溶液をこれから扱おうとする方に、具体的に役立つ内容となっています。

  1. 蛋白質凝集抑制剤
    1. アミノ酸の性質
    2. 溶解度・疎水性・ハイドロパシー
    3. 蛋白質の凝集とアミノ酸による凝集抑制剤
    4. アルギニンとアミノ酸誘導体
    5. 理想の凝集抑制剤
    6. モノマータンパク質の凝集と凝集抑制
  2. 凝集抑制剤を考える
    1. アルギニンとリシンの比較
    2. イオンによる静電遮蔽と塩析・塩溶
    3. アルギニン塩の使い方
    4. ホフマイスター系列の効果
    5. アンモニウムイオン
    6. 酵素の加熱による失活のイオンの効果
  3. 多様な添加剤の効果
    1. ポリアミン
    2. 尿素
    3. 塩酸グアニジン
    4. アルコール
    5. 界面活性剤
    6. ポリエチレングリコール
    7. 多糖類
    8. 高分子電解質
    9. 添加剤と相互作用ノックアウトの考え方
  4. 緩衝液の影響
    1. IgGを安定化する緩衝液
    2. 緩衝液のpHの温度依存性
    3. リン酸緩衝液の特徴
    4. デアミデーション
  5. 蛋白質沈殿剤を考える
    1. 塩と糖の違い
    2. クラウディング効果
    3. 高分子電解質
    4. リエントラント凝縮
    5. アルコール沈殿
  6. 蛋白質溶液の粘度の制御
    1. 溶液の粘度の原因
    2. 蛋白質濃度と粘度
    3. 抗体溶液の粘度とアルギニン
    4. アルブミン溶液の粘度とイオン
  7. 水溶液中でどこまでタンパク質を安定化できるか?
    1. 加熱凝集
    2. 加熱失活
    3. 化学劣化
    4. 共凝集
    5. クルードなタンパク質溶液
    6. リフォールディング
  8. アルギニンはなぜ使いやすいのか?
    1. アルギニンの多彩な応用
    2. 添加剤と相互作用ノックアウトの考え方
    3. アルギニンの長所と欠点
    4. アルギニンによる芳香族化合物の溶解度の改善
    5. 高濃度タンパク質溶液の粘度
    6. 固体への吸着
    7. 結晶化への影響
    8. オパレッセンスの抑制
  9. バイオ医薬品への応用
    1. バイオ医薬品に期待される6テーマ
    2. 蛋白質高分子電解質複合体 (PPC)
    3. PPCによる安定化
    4. PPCによる状態変化と濃縮
    5. PPCからの可逆性
    6. pH応答性タグ
    7. オパレッセンスの制御
    8. ガラス状透明濃縮物
    9. 水性二相溶液と凝集体の除去
  10. 相分離生物学入門
    1. 液-液相分離の再現実験
    2. 液-液相分離とは
    3. 低分子とハイドロトロープ
    4. アミロイド仮説と相分離仮説
    5. プリオンと相分離
    6. 低分子薬と相分離
    7. 細胞内のタンパク質の状態
    8. 相分離生物学の原点
    9. 天然変性タンパク質の役割
    10. RNAやDNAの相分離
    11. 翻訳後修飾と相分離
    12. 「溶ける」とは?
    • 質疑応答

講師

会場

ビジョンセンター浜松町

6F Cルーム

東京都 港区 浜松町2-8-14 浜松町TSビル 4階,5階,6階 (受付6階)
ビジョンセンター浜松町の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,700円 (税別) / 46,970円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

会場受講の複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 47,025円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

オンライン受講割引

  • オンライン受講の場合、1名様 32,400円(税別) / 35,640円(税込) で受講いただだけます。
  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 32,400円(税別) / 35,640円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 申込みフォームの受講方法から「オンライン」をご選択ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

会場受講 / ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

会場受講、ライブ配信、アーカイブ配信のいずれかをご選択いただけます。

会場受講をご希望の場合

  • ライブ配信、アーカイブ配信のサービスは受けられません。
  • 翌営業日までに、請求書、受講票、会場までの地図を発送させていただきます。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

  • 「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2024年10月1日〜15日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は印刷・送付いたします。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
本セミナーは終了いたしました。

関連する出版物

発行年月
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル
2013/5/30 新薬開発にむけた臨床試験(第I~III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)