技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

SP値・HSP値 (溶解性パラメータ) の考え方、測り方、各種材料分野での活用法

SP値・HSP値 (溶解性パラメータ) の考え方、測り方、各種材料分野での活用法

オンライン 開催 演習付き

概要

本セミナーでは、溶解度パラメータ (SP値) の基礎から、測定・計算方法、計算プログラムツールの使用方法について、豊富な実用事例も交えて解説いたします。

開催日

  • 2024年7月8日(月) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 溶解に関連する技術者、開発者、研究者
    • 粉体
    • 高分子
    • 塗料
    • インク
    • 機能性材料
    • 接着剤
    • エラストマー
    • 医薬品
    • 化粧品食品
    • サプリメント など
  • 溶解度パラメータの計算を習得したい方、活用したい方

プログラム

第1部 溶解性パラメータ (SP値・HSP値) の基礎と応用技術

(2024年7月8日 10:00〜12:15)

  1. 溶解性パラメータ (SP・HSP) の基礎
    1. Hildebrandの溶解度パラメータ (SP値) の定義
    2. Hansenの溶解度パラメータ (HSP値) の基礎
    3. 溶解性パラメータによる材料開発への評価
  2. 機能性材料開発におけるHansen溶解球の応用と実用例
    1. Hansen溶解球の考え方およびHansen-3Dプロットの利用法
    2. Hansen溶解球法によるHSP値の種々の測定方法
    3. Hansen溶解度パラメータ微粒子分散性評
      • DLD法
      • 浸透速度法
      • IGC法
    4. 界面活性剤のHansen溶解度パラメータ
    5. Hansen溶解度パラメータの材料開発へのその他の応用
  3. Hansen溶解度パラメータの将来展望について
    • 質疑応答

第2部 ポリマー設計、アロイ、相溶化などにおける「SP値」の考え方とその応用

(2024年7月8日 13:00〜14:15)

 社会環境や産業構造の変化に伴って、高分子材料の要求性能・機能の高度化が益々進展しており、各種の新規な高分子アロイ材料や高分子複合材料の開発が急がれている。開発計画策定時や開発研究進行時には、これら素材や配合剤の選定・複合化における各成分間の親和性の事前判定が開発の成否を決定するが、このための厳密な実験検討には多くの時間や人手を要する。これを回避し、簡便に見定める手法として、各材料のSP値を知って、比較し選定することが有用であり、現実の開発計画を迅速に策定・進行することができる。
 本講座ではSP値の考え方や、開発に適用する際の可能性と限界など、工業的開発への適用を主要な視点として解説する。

  1. ポリマーアロイ材料設計の基礎:
    1. 混合と溶解、相溶性と非相溶性、混和性
    2. ポリマーアロイのモルフォロジー、
    3. モルフォロジーと物性
  2. 溶解度パラメーター (SP値) とは?
    1. 混合の熱力学とSP値
    2. ポリマーのSP値の意味合い
    3. 材料毎のSP値の決定と推算
    4. ポリマーのSP値とポリマーアロイ (ブレンド) のモルフォロジー
    5. SP値の適用の可能性と限界
  3. SP値をベースとしたポリマーアロイの開発事例
    1. ポリマーアロイの材料選定とSP値
    2. 相容化剤の設計とSP値
    3. 高分子や複合材料の改質とSP値
    4. SP値を意識した新規相溶系ポリマーアロイ材料の開発
    • 質疑応答

第3部 接着接合分野におけるSP値の応用

(2024年7月8日 14:30〜15:45)

 接着 (接着接合) で、被着材と接着剤のSP値 (Solubility Parameter) の近似したものは、接着しやすい。そしてSP値の近似した物質同氏は親和性があり、混合したときに良く相溶する。以上をいくつかの事例で証明したい。接着 (接着剤接合) において、被着材と接着剤の SP値 (Solubility Parameter) の近似したものはくっつきやすい (接着しやすい) といわれている。またSP値の近似した物質同士は親和性があり、混合したときに相溶性がある。以上をいくつかの事例で証明したい。

  1. 接着の仕組み
    (何故接着するのかの疑問に応える)
    1. 「ぬれ」は接着の第一歩
      • ぬれ
      • 接触角
      • 表面張力
      • 接着の仕事
      • SP値
    2. 接着界面の強さ
      • 拡散浸透
      • 機械的結合 (アンカー効果)
      • 化学結合
      • 水素結合
      • 金属結合
      • 二次結合
    3. 接着剤の強さ (凝集力と粘弾性)
  2. 接着・接着剤におけるSP値の役割
    1. SP値とは
    2. SP値の近似したものは親和性がある
  3. 接着・接着剤への応用
    1. クロロプレンゴム系溶剤形接着剤の溶剤組成の決定
    2. 溶剤によるプラスチックの接着 (溶剤接合法)
      1. 適正溶剤の選定
      2. プラスチックの結晶化度と溶解性
    3. 接着剤を選定するときの指針
    • 質疑応答

第4部 パルスNMRによる粉体微粒子、分散系における「HSP値」の考え方とその測定法

(2024年7月8日 16:00〜17:00)

 微粒子のHPS値は粒子径や分散安定性から算出する手法もあるが、パルスNMR (TD – NMR) でも可能である。本講座ではパルスNMRによるHSP値の算出法を濡れ性評価の理論や原 理から実例を用いて解説する。

  1. パルスNMRによる緩和時間とは
    1. 測定原理
    2. 運動性評価と分散体評価の違い
  2. パルスNMRによる粒子界面特性評価 ・ 濡れ性評価
    1. パルスNMRによる粒子界面特性評価 ・ 濡れ性評価
    2. ロットの異なる粉体の界面特性評価 例
  3. パルスNMRによる微粒子のHSP値算出法
    1. 金属酸化物粉体の表面処理有無による評価事例
    2. 金属酸化物粉体に適した混合溶媒比 算出法の提案
    • 質疑応答

講師

  • 山本 秀樹
    関西大学 環境都市工学部
    学部長 / 大学院理工学研究科長 / 教授
  • 今井 昭夫
    テクノリエゾン事務所
    代表 / 研究開発・技術提携・事業企画コンサルタント
  • 若林 一民
    エーピーエス リサーチ (APS リサーチ)
    代表
  • 池田 純子
    マジェリカ・ジャパン株式会社
    代表取締役

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/6 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2025/1/7 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の基礎および機能性材料開発のための活用ノウハウ最前線 (全2回) オンライン
2025/1/7 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の基礎と測定・計算・評価方法 オンライン
2025/1/7 高品質スラリー調製のための分散技術とその安定化、評価方法 オンライン
2025/1/15 スラリー中粒子の分散・凝集状態の制御に向けた評価技術 オンライン
2025/1/15 実例を踏まえたスプレードライ技術の基礎とスケールアップ手法 オンライン
2025/1/21 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の基礎および機能性材料開発のための活用ノウハウ最前線 (全2回) オンライン
2025/1/21 溶解度パラメータ(HSP)の機能性材料開発への応用最前線 オンライン
2025/1/23 粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術 会場・オンライン
2025/1/24 トラブルのない上手な粉体装置・設備のエンジニアリング オンライン
2025/1/24 実例を踏まえたスプレードライ技術の基礎とスケールアップ手法 オンライン
2025/1/28 微粒子の分析技術、磁化率測定の基礎、粒子の開発・評価・品質管理への活用 オンライン
2025/1/29 コナ (粉体) の固結メカニズムと評価・対策法 東京都 会場
2025/1/29 カーボン材料の分散制御技術と評価法 オンライン
2025/1/30 高分子分散剤の種類、作用機構、取捨選択と効果的な活用方法 オンライン
2025/1/30 粉砕技術の種類、メカニズム、シミュレーションによる粒子径変化の予測、粉砕条件の最適化 東京都 会場・オンライン
2025/1/30 溶解度パラメータ(HSP)の機能性材料開発への応用最前線 オンライン
2025/1/30 無機ナノ粒子の合成、表面処理・表面修飾と分散技術 オンライン
2025/1/31 分散剤の選択方法 & 配合技術の総合知識 オンライン
2025/2/5 粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術 オンライン