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易解体性接着のトレンドと分子、材料設計技術

易解体性接着のトレンドと分子、材料設計技術

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、易解体性の基礎から解説し、強度と易解体性とを両立する材料設計の方法を詳解いたします。

開催日

  • 2024年4月9日(火) 9時50分 16時30分

修得知識

  • 化学結合の種類や性質に関する基本的な知識
  • 光接着に関する基本的な知識
  • ジスルフィド (SS) 結合関連の研究動向

プログラム

第1部 易解体接着技術のトレンド

(2024年4月9日 09:50〜11:20)

 解体性接着 ( Dismantlable adhesion ) とは、必要とするときに化学的または物理的、或いはこの両者によって解体できる機能を備えた接着のことである。解体性接着剤 ( Dismantlable Adhesive ) とは、必要な時に何らかの手段によって接着部の解体が可能なように設計された接着剤のことである。すなわち接着機能と解体機能を併せ持つ接着剤が解体性接着剤である。 社会問題として環境問題が取り上げられて久しいが、環境保全、環境改善を実行するためには3Rでの対応が重要だといわれている。3RとはReduce (削減), Reuse (再使用), Recycle (再利用) の頭文字をとったものだ。接着に於いて、接着剤層のReuse、Recycleは困難だが、接着部を剥がすことができれば、被着材のReuseとRecycleは可能になる。ここに解体性接着剤及び解体接着技術開発のコンセプトがある。
 このセミナーでは、「はがせる接着」解体性接着技術のトレンドと題して、解体性接着剤 ・解体接着技術の現状をお話しする。接着が環境保全・環境改善にいかに貢献しているかをご理解頂きたい。

  1. 解体性接着、解体性接着剤とは
  2. 解体性接着剤の開発コンセプト
  3. 解体性接着剤が適用可能な分野
  4. 解体性接着剤用樹脂の理想的な弾性変化
  5. 解体性接着剤の技術開発動向
  6. 熱分解性ポリマーの応用
  7. エチレン系アイオノマー
  8. 熱溶融エポキシ樹脂の硬化・溶融メカニズム
  9. 熱膨張マイクロカプセル混入接着剤
  10. 熱膨張マイクロカプセルを利用した解体性接着技術 (オールオーバー工法)
  11. 高耐熱解体性接着剤
  12. 高周波加熱による接着の解体
  13. 電磁誘導加熱 (金属の種類と発熱温度の関係)
  14. マイクロ波加熱による接着の解体
  15. 通電剥離接着剤 (エレクトリリース)
  16. 靴の循環型リサイクルシステムと解体
  17. 製靴用解体性接着剤の開発
  18. 解体性接着剤の紹介 (粘着テープを含む)
    • 質疑応答

第2部 電気パルス法による接着解体技術とその応用・可能性

(2024年4月9日 11:30〜12:30)

  1. サーキュラーエコノミー実現のための分離技術
    1. 多様な分離技術の必要性
    2. 電気パルス法の概要
  2. 電気パルス法を想定した易分解接着の検討例
    1. 易分解接着構造の例
    2. 易分解接着剤の例
    3. 細線爆発現象利用の例
  3. 電気パルス法の工業的応用の可能性
    1. リチウムイオン電池正極材剥離の例
    2. 太陽光パネルセルシート分離の例
    3. CFRP分離の例
    • 質疑応答

第3部 分解性や剥離性を有する解体性接粘・接着技術の開発

(2024年4月9日 13:10〜14:10)

  1. 解体材料の必要性
  2. 光分解性架橋剤
    1. 光分解性架橋剤の設計と性能
    2. 光分解性架橋剤を用いた易剥離粘着剤
    3. 光分解性架橋剤の応用
  3. 超音波易剥離粘着剤
    1. 分解性ポリウレタン型粘着剤
    2. 超音波照射による剥離とそのメカニズム
  4. 電気剥離粘着テープ
    1. 電気剥離粘着テープの概要
    2. 電気剥離粘着テープの特性
    • 質疑応答

第4部 可逆的に開裂する化学構造を活用した解体性接着剤の開発

(2024年4月9日 14:20〜15:20)

 我々の研究グループでは、ジスルフィド (SS) 結合の化学的な性質を活用した高分子材料、特に光接着材料の開発を行ってきました。本講座ではSS結合をはじめ、可逆的に開裂する化学結合の特徴について説明します。そして、それらの特徴を活かしたかたちでの接着材料設計について、我々の研究内容を交えて説明します。

  1. はじめに
  2. 可逆的に開裂する化学構造
    1. 水素結合
    2. Diels – Alder付加体
    3. ジスルフィド (SS) 結合
  3. SS結合を含む熱解体性光接着剤の開発
    1. SS結合の接着材料への導入の試み
    2. 光接着剤の構成要素
    3. 光接着時の反応
    4. エポキシ系熱解体性光接着剤
    5. アクリル系熱解体性光接着剤
  4. 接着層中でのSS結合の役割
    1. 架橋形成
    2. 被着体表面との相互作用
    3. 熱解体への関与
  5. おわりに
    • 質疑応答

第5部 光反応を用いた解体性接着剤の開発

(2024年4月9日 15:30〜16:30)

  1. フォトクロミック色素を用いた光解体性接着剤
  2. 液晶と光相転移
  3. 液晶の光相転移を用いた解体性接着剤
  4. N-ベンジリデンアニリン液晶の光相転移を用いた解体性接着剤
  5. 異方性接着
    • 質疑応答

講師

  • 若林 一民
    エーピーエス リサーチ (APS リサーチ)
    代表
  • 所 千晴
    早稲田大学 理工学術院
    教授
  • 舘 秀樹
    地方独立行政法人 大阪産業技術研究所 和泉センター 高分子機能材料研究部
    主幹研究員
  • 古谷 昌大
    福井工業高等専門学校 物質工学科
    准教授
  • 近藤 瑞穂
    兵庫県立大学 大学院 工学研究科 応用化学専攻
    准教授

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
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本セミナーは終了いたしました。

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