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AI・人工知能を活用した感性の定量化と製品開発への応用

AI・人工知能を活用した感性の定量化と製品開発への応用

~目に見えない感性をどのように可視化するか / 感性価値を取り入れたものづくりとは~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年8月2日(水) 10時00分 17時15分

プログラム

第1部 AIを活用した感性の数値化と製品・サービス開発への応用

(2023年8月2日 10:00〜11:30)

 ものづくりの分野において、コモディティ化 (製品機能の均質化、低価格化) による過当競争を避けるために、利用者の感性に訴える「感性価値」を差別化要素として取り入れる企業が増えています。しかし、感性は目に見えないものであるため、「感性価値」を製品やサービスに組み込むのは容易ではなく、感覚的・属人的な内容になりがちです。
 当講演では、近年進化が進むAIによって感性を可視化することで、ものづくり分野をはじめ、さまざまなサービスに活かす取り組みを、事例を交えながらご紹介します。

  1. 感性価値とは
    1. 感性価値って何だろう 〜注目の背景〜
    2. そもそも感性とは?
    3. ビジネスでの活用シーン
  2. 感性可視化の技術
    1. 感性可視化に向けた取組み
    2. 当社のAIによる感性可視化の技術
  3. 活用事例の紹介
    1. ものづくり分野での取り組み
      1. デザイン・質感の印象可視化
      2. 感性価値を取り入れたものづくり
    2. その他分野での取り組み
      1. 会話の空気感可視化と空間創出
      2. 心身の不調に寄り添うサービス
    • 質疑応答

第2部 人工知能を用いた感情のモデリングと製品開発への応用

(2023年8月2日 12:30〜14:00)

 感情は人や生物と人工物を分かつものとして、また知能とは異なるものとして捉えられてきました。一方、認知科学や神経科学の分野における「感情」は知能 (いわゆる、論理的な情報処理) と背反するものではなく、その一部であると捉えられています。加えて、感情には身体的・社会的な情報を扱うことが重要だと考えられています。
 本講演では心理学、神経科学、認知科学などの異なる立場から得られた感情に関する知見ならびに、その知見を工学研究に取り込み、近年発展の著しい深層学習や統計的学習理論などを用いた構成的アプローチによる感情研究を紹介します。

  1. 情動、感情の定義
  2. 基本的感情
  3. 社会的感情
  4. 感情の次元説
  5. 感情の二経路説
  6. ソマティックマーカー仮説
  7. 内受容感覚
  8. 外受容感覚
  9. 感情の二要因理論
  10. 感情分化
  11. 感情の統合的定性モデル
  12. ホメオスタシス
  13. アロスタシス
  14. 心拍弁別課題
  15. 深層感情モデル
    • 質疑応答

第3部 感性・感情・印象の定量化、モデル化と製品開発への応用

(2023年8月2日 14:15〜17:15)

 人間は誰しも「感性」をもっており、「感情」を表出したり「印象」を感じて意思決定や行動選択を行います。つまり、「感性・感情・印象」は人間の人間らしさの本質であるといっても過言ではありません。しかし、「感性・感情・印象」を定量的に捉えることは困難です。一方、情報技術、特に、人工知能技術の発展に伴い、人間と技術の共生の観点からは、様々な技術開発・商品開発においても人間の「感性・感情・印象」を十分に考慮することが一層重要となります。
 そこで、本講演では、「感性・感情・印象」の評価・定量化・モデル化について研究事例を紹介しながら、技術としての展開の可能性を議論したいと思います。さらに、生体計測による心理状態の推定の可能性と応用についても議論したいと思います。なお、機械学習、データ分析手法等の理論や技術の詳細は扱いません。

  1. 感性、感情、印象の定量化に向けて
    1. 感性・感情・印象の科学的定義
    2. 感性・感情・印象への情報科学的アプローチ
    3. 感性・感情・印象の評価・定量的測定手法
    4. 感性・感情・印象のモデル化手法
  2. 評価、定量化、モデル化に向けた測定手法 (事例紹介)
    1. 感性・感情・印象への心理学的アプローチ
    2. 印象のマルチモーダル評価
    3. 機械学習を用いた感性のモデル化
    4. 感情表出に関する脳機能モデリング
    5. ロボットとのインタラクションにおける「感」の共有
  3. 生体計測による心理状態の推定
    1. 生体計測と心理状態との関係
    2. 教育・学習文脈での心理状態の推定と学習支援の試み
  4. 感性・感情・印象の評価・定量化への可能性と課題
    • 質疑応答

講師

  • 秋山 正晴
    感性AI株式会社
    代表取締役
  • 日永田 智絵
    奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 情報科学領域
    助教
  • 松居 辰則
    早稲田大学 人間科学学術院 人間情報科学科
    教授

主催

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