技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

フィラーの分散・充填技術およびナノコンポジットの研究開発動向

フィラーの分散・充填技術およびナノコンポジットの研究開発動向

~フィラー分散モデル実験から実証、高機能化のポイント~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、酸化チタン、酸化チタンナノ粒子、アルミナ、炭酸カルシウムなどの微粒子分散系から、ナノ炭素粒子、セルロースナノファイバーの分散、ナノコンポジットの研究開発動向や特許・文献情報まで詳解いたします。

開催日

  • 2023年6月19日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • フィラーを使用した製品、部品の開発に携わる方
    • プラスチック
    • ゴム
    • 塗料
    • インキ
    • 化粧品
    • 食品 など
  • フィラーで課題を抱えている方
  • フィラーメーカーの研究、開発、企画に携わる方
  • 樹脂メーカーの研究、開発に携わる方
  • フィラーやプラスチックを扱う商社の方

修得知識

  • フィラーの基礎
  • 微粒子分散の基礎
  • ナノ炭素粒子、セルロースナノファイバーの分散
  • コンポジットの開発動向・最近の特許・文献情報

プログラム

 フィラーとはポリマー (樹脂) の機能を高めるために充填される無機または有機性の微粒子であり、研究対象となるフィラー径はミリからサブミクロンそしてナノオーダーへと超微粒子 (ナノ) 化している。フィラーをポリマーに高分散充填するにはフィラー表面の電荷反発や立体障害を利用することが望ましいが、ゼータ電位等を考慮したフィラー分散モデル基礎実験の活用、そして得られた仮説に基づきポリマー重合系でフィラーの分散を検討・実証した報告例はない。
 本講座ではフィラーの分散に関して基礎的知識のみならず、演者が経験した酸化チタン、アルミナ、炭酸カルシウムなどの (ナノ) フィラーのポリマー (主としてポリエステル (PET) ) への分散モデル実験、そしてPET重合系でのフィラー分散モデル実験、フィラー分散性実証テスト結果につき紹介し、本モデル実験の必要性・有効性を明らかにする。さらに、話題の機能性ナノフィラー (ナノ炭素粒子やセルロースナノファイバー) の分散、それらの機能性複合材料 (力学特性、導電・伝熱関係) の研究開発動向につき、演者の研究成果を交えて紹介する。

  1. フィラー基礎
    1. フィラーの種類と開発経緯
    2. 主要フィラーの製法とその特性:炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン
    3. フィラー種による表面特性の特徴
      1. 無機酸化物と無機塩との表面特性差異
      2. 表面電荷 (ゼータ電位) と測定法
  2. フィラーのスラリーやポリマーへの高分散充填に関する基礎
    1. フィラー分散スラリー調製の考え方
    2. フィラー分散支配因子:表面電荷と立体障害効果
    3. ゼータ電位 (表面電荷) 測定法の実際と問題点
    4. 表面処理がポリマーへの高分散充填に与える効果
      1. シリカ粒子
      2. 炭酸カルシウム粒子 など
  3. ポリエステル (PET) へのフィラー分散に関するモデル実験と実証・スケールアップ
    1. PET中での酸化チタンフィラー (TiO2) の分散モデル実験と評価法
      1. 各種添加物がTiO2のゼータ電位、分散に与える影響
      2. PETモノマー (BHET) がTiO2のゼータ電位、分散に与える影響
    2. PET重合系におけるTiO2分散モデル実験結果の実証
    3. 各種ナノフィラーのPETへの高分散化モデル実験と実証
      1. TiO2
      2. アルミナ (Al2O3)
      3. 炭酸カルシウム (CaCO3)
  4. 機能性ナノフィラーを用いた先端材料の研究開発動向
    1. 機能性ナノフィラーとナノ効果概説
    2. ナノ炭素粒子 (CNT,CNF,グラフェン類など) とその複合材
      1. ナノ炭素粒子の開発動向
      2. ナノ炭素充填体の分散性向上に関する技術
      3. ナノ炭素充填効果アップ策
        • パーコレーション
        • ダブルパーコレーション
      4. ナノ炭素粒子充填先端材料に関する研究開発動向
      5. 開発・上市における課題
    3. セルロースナノファイバー (CeNF) とその複合材
      1. 環境問題におけるCeNFの意義
      2. CeNFの研究開発動向
      3. CeNFの力学特性を活用した先端材料の研究開発動向
      4. 各種ポリマーとの相溶性改善を目指したCeNFの改質 (表面修飾) 例
        1. ポリプロピレン (PP)
        2. ポリアミド (PA)
        3. セルローストリアセテート (CTA)
      5. CeNFの吸着特性を活用した先端材料の研究開発動向
      6. 開発・上市における課題
  5. まとめ及び質疑応答

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/4 レオロジーの基礎と測定法 オンライン
2024/12/4 高分子結晶化の基礎と解析技術および結晶成長 オンライン
2024/12/5 高分子の結晶化と結晶高次構造の特徴・各種分析法 オンライン
2024/12/5 乳化重合・ソープフリー乳化重合によるポリマー微粒子の合成と粒子径・形状制御 オンライン
2024/12/6 プラスチック用添加剤の作用機構と使い方 東京都 会場
2024/12/6 架橋ポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術の現状と動向 オンライン
2024/12/9 二軸スクリュ押出機を用いたリアクティブプロセシング技術の基礎から応用へ オンライン
2024/12/9 架橋技術によるポリマーの性能向上と物性・特性改良方法 オンライン
2024/12/9 高分子材料の末端基・構造解析テクニック オンライン
2024/12/10 樹脂部品の特性と材料費/加工費/型費の概算法から検図法まで学ぶ超実務設計 オンライン
2024/12/10 フィラー最密充填構造設計とポリマー系複合材料の高熱伝導化 オンライン
2024/12/10 高分子材料の劣化・変色技術の基礎と防止処方技術 オンライン
2024/12/11 微粒子の分散・凝縮メカニズム、安定化、評価 オンライン
2024/12/11 粒子と適用系に応じた分散剤の選び方と配合設計技術 オンライン
2024/12/11 低誘電特性樹脂の技術開発動向と設計手法 オンライン
2024/12/11 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2024/12/11 ポリマー・高分子材料のモノマー化・解重合技術の基礎とケミカルリサイクルの技術動向 オンライン
2024/12/12 高品質スラリー調製のための分散技術とその安定化、評価方法 オンライン
2024/12/13 高分子絶縁材料の劣化・絶縁破壊メカニズムと計測・データ解釈法 オンライン
2024/12/13 乳化重合・懸濁重合の基礎、反応機構と装置設計、重合プロセスの機能化 オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/12/31 導電性材料の設計、導電性制御および最新応用展開
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/10/29 金属ナノ粒子、微粒子の合成、調製と最新応用技術
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用
2021/7/28 プラスチックリサイクル
2021/6/29 UV硬化樹脂の開発動向と応用展開
2021/5/31 高分子材料の劣化・変色対策
2021/5/31 重合開始剤、硬化剤、架橋剤の選び方、使い方とその事例
2021/4/30 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価
2021/3/1 セルロースナノファイバー最新業界レポート
2021/2/16 ポリマーアロイ/ブレンドにおける相溶性・分散条件の最適設計、評価応用の最新技術
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2020/1/31 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の求め方と微粒子の分散安定化への活用術
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上