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プラズモニック・メタマテリアルの基礎とテラヘルツ波領域への応用

受講者特典: アーカイブ配信付 (視聴期間: 2023年5月17日〜23日を予定)

プラズモニック・メタマテリアルの基礎とテラヘルツ波領域への応用

~Beyond5G/6G/7G 次世代無線通信・光融合技術の高度化に向けて / 光と電波の境界領域にある「テラヘルツギャップ」の壁をブレークスルー~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、プラズモニック・メタマテリアル、テラヘルツ波について取り上げ、テラヘルツ波が主流になる未来に必要な材料・技術、既存デバイスの課題からテラヘルツ波利用のブレークスルーとなる技術・研究開発の現状・展望といった最先端の情報を提供いたします。

開催日

  • 2023年5月16日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • テラヘルツ波に関連する技術者・研究者・マーケティング担当者・経営者など
  • 6G、7Gのビジネス・サービス開拓に関心のある方

修得知識

  • テラヘルツ電磁波の特色とその情報通信への応用に向けたメリット・デメリット
  • 既存のトランジスタおよび半導体レーザーがテラヘルツ帯で本質的な動作限界を来すその物理的要因
  • グラフェンの特異な光電子物性 (プラズモンを含む) および工業的製法の基礎知識
  • テラヘルツ機能応用にグラフェンプラズモンがぜ有効である理由
  • グラフェンを用いたテラヘルツ機能デバイス応用の最先端研究開発動向と技術的課題・将来展望

プログラム

 光と電波の境界域にあるテラヘルツ波領域は、トランジスタを中心とする電子デバイスもレーザーを中心とするフォトニックデバイスも本質的な物理限界によって動作が困難を来すことから、「テラヘルツギャップ」と称される。このテラヘルツ波領域は、次世代超高速テラヘルツ無線の中心周波数帯としてにわかに脚光を浴びている。その電磁波波長は数ミクロンから数ミリメートルと、集積回路の特性寸法に比べて桁違いに長く、ナノテクノロジーで極限微細化を続けるデバイスや回路で直接取り扱うことは難しい。
 半導体量子井戸内やSi MOSFETの反転層、或いはグラフェンをはじめとする二次元材料など、二次元的な空間に閉じ込められた電子集団による荷電振動量子:プラズモンは、電磁波 (光子) と比較してその特性波長が2桁以上短い。この波長短縮効果により、プラズモンは空間的な閉じ込めが電磁波に比べて2桁以上強い。この特徴により、通常の電子系と比較して、プラズモンは電磁波光子との相互作用が2桁以上も格段に強い。一般的なトランジスタやダイオードといった電子デバイスは、素子内に存在する電子系と電磁波との相互作用によって、周波数変換や増幅、検波といった種々の信号処理機能を実現するが、プラズモンを介在させることによってそれらの信号処理を実現する際の量子効率 (エネルギー効率) を2桁以上も格段に向上させることができる。また、プラズモンは電子集団の流体的な振動量子であるがゆえに、電磁波との応答は極めて非線形性が強く、高速高感度な電磁波検出や直流電力を高周波電力に変換する超高周波発振を将来できるという特色も有している。以上の特色から、半導体二次元プラズモンのテラヘルツ波機能応用の研究が進展している。
 一方、対象とする電磁波の波長に比して十分に短い微細寸法で特定の材料をパタニングやドーピングすることによって幾何学的あるいは電気的に変調することによって、材料自身が有する物性値で決まる特性とは全く異なる電磁波に対する応答を得ることができる。ハリーポッターの透明マントや 光の波長よりはるかに小さいピンホールの穴をその光が完全に透過する現象などが好例である。材料本来の物性を超える特異な電磁波応答を果たす材料として、それらは“メタマテリアル”と称される。そして、このメタマテリアル構造によってプラズモンの応答に特異な電磁波応答を実現する材料はプラズモニックメタマテリアルと称され、テラヘルツギャップをブレークスルーする新たな材料デバイス技術として注目されている。本講演では、プラズモニック・メタマテリアルの基礎とテラヘルツ波領域への応用について、系統立てて、わかりやすく講義する。

  1. 序章
    1. 社会を取り巻く動向・技術的背景
    2. 超スマート社会実現へ向けた動向と技術的課題
  2. 半導体光電子物性の基礎
    1. 半導体物性の基礎 (電気的特性)
    2. 半導体物性の基礎 (光学的特性)
    3. 半導体物性の基礎 (プラズモンとは)
    4. 電磁メタマテリアル
  3. 化合物半導体量子井戸構造における二次元プラズモニックメタマテリアル
    1. 半導体量子井戸構造の基礎物性
    2. 二次元プラズモン物性の基礎
    3. 半導体プラズモニックメタマテリアルとそのテラヘルツ機能応用
  4. グラフェンにおける二次元プラズモニックメタマテリアル
    1. グラフェンの製法と評価法の基礎
    2. グラフェンの光電子プラズモニック物性の基礎
    3. グラフェンプラズモニックメタマテリアルとそのテラヘルツ機能応用
  5. テラヘルツプラズモニックメタマテリアルのレーザー・ディテクタへの応用例
    1. 化合物半導体ヘテロ接合材料系による光源・検出素子の開発例
    2. グラフェンを中心とする二次元ヘテロ接合材料系による光源・検出素子の開発例
    3. テラヘルツプラズモニックメタマテリアル研究開発の新潮流
  6. 今後の展望
    1. テラヘルツプラズモニックメタマテリアルの到達点とベンチマーク
    2. 今後の展望
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,200円(税別) / 37,620円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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