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物系全固体電池の基礎と最新動向および今後展望

物系全固体電池の基礎と最新動向および今後展望

~酸化物系全固体電池の基礎と薄膜技術を用いた高特性化 / 液相法による電解質および電極複合体の作製と全固体電池の構築~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年4月20日(木) 10時00分 16時00分

修得知識

  • 全固体電池の基礎知識
  • 電池材料の取扱方法
  • 薄膜プロセス全般の基礎知識
  • イオン伝導体とリチウムイオン電池の基礎
  • 液相法による硫化物系固体電解質の合成とその特性
  • 液相法の特徴を生かした電極複合体の微構造・界面設計と電池特性
  • 全固体リチウムの研究動向など

プログラム

第1講 酸化物系全固体電池の基礎と薄膜技術を用いた高特性化

(10:00〜12:30)

 リチウムイオン電池はモバイル機器の電源として瞬く間に普及し、現在はHV/EV用電源、家庭用蓄電池等として使われつつあり、急速に大型化が進んでいる。大型化によって放熱の問題が深刻になり、急速充電・放電時等の発熱によって発煙・発火する危険性が増すが、これは可燃性の有機電解液に起因している。全固体電池では不燃性のセラミクス固体電解質を用いることで安全性を高めているが、同時にサイクル寿命が長く自己放電が小さいという特徴も併せ持つ。硫化物系の固体電解質を用いた全固体電池はリチウムイオン電池と同等、もしくはそれ以上の性能が見込めるほど研究開発が進んでいるが、究極の安全性が期待できる酸化物系固体電解質型全固体電池では、薄膜電池を除いて実用的な電池性能にはほど遠い状況にある。
 本講では全固体電池で重要な「界面」に焦点をあて、薄膜技術を用いた問題解決の試みについて、現場の研究者の視点で紹介する。

  1. 現在主流のリチウムイオン電池
    1. その他の二次電池と比べた特徴
    2. 抱えている問題
  2. 次世代の全固体電池
    1. リチウムイオン電池との比較
    2. 実運用に向けた課題
  3. 固体電解質
    1. 硫化物系固体電解質
    2. 酸化物系固体電解質
  4. 硫化物系固体電解質型全固体電池
    1. イオニクスとナノイオニクス
    2. ナノイオニクスに基づく界面設計
  5. 酸化物系固体電解質型全固体電池
    1. バルク型電池と薄膜型電池
    2. 薄膜電池作製プロセス
      1. パルスレーザー堆積 (PLD) 法
      2. RFスパッタ法
      3. 真空蒸着法
      4. グローブボックス
  6. バルク型の酸化物型全固体電池実現へのアプローチ

第2講 液相法による電解質および電極複合体の作製と全固体電池の構築

(13:30〜16:00)

 リチウムイオン二次電池 (LIB) の信頼性・安全性を向上し、コンパクト化を可能にするためには、全固体化が必須であり、優れた固体電解質の開発と電池応用が望まれています。
 本セミナーでは、われわれの研究成果を中心に液相から硫化物系固体電解質ナノ粒子を合成する液相加振 (LS) 法、硫黄過剰添加溶液法 (ES-S) 法および水溶液系イオン交換 (I/E) 法と得られた電解質を用いた全固体電池の特性を詳しく述べます。また、硫化物系固体電解質と電極活物質を複合化し、その微構造を制御に関する手法として電気泳動堆積 (EPD) 法および核成長 (SEED) 法を紹介します。最後に全固体LIBの研究開発動向を概観し、まとめます。

  1. イオン伝導体とリチウムイオン電池の基礎
  2. 液相加振 (LS) 法によるLi2S-P2S5系固体電解質 (LPS) の合成と特性評価
  3. 液相加振 (LS) 法によるLi2S-P2S5-LiI系固体電解質 (LPSI) の合成と特性評価
  4. 硫黄過剰添加溶液 (ES-S) 法によるLi7P3S11固体電解質の超短時間合成と特性評価
  5. 水系イオン (IE) 交換法によるLi4SnS4系固体電解質の作製と特性評価
  6. 電気泳動堆積 (EPD) 法によるLiイオン電池正極複合体の作製と界面設計
  7. 核成長 (SEED) 法による電極複合体の作製と全固体電池の構築
  8. 全固体リチウム電池の研究動向のまとめ

主催

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本セミナーは終了いたしました。

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