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プラスチック・ゴム製品の破壊メカニズム・破面解析・破損対策・寿命予測

プラスチック・ゴム製品の破壊メカニズム・破面解析・破損対策・寿命予測

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、プラスチック・ゴム製品の破壊メカニズムから破面解析、破損対策の要点、寿命予測方法まで、プラスチック・ゴム製品に必要な強度を確保するための知識・ノウハウを網羅的に解説いたします。

開催日

  • 2022年10月26日(水) 10時00分 17時00分

修得知識

  • ゴム、プラスチック製品の破面解析手法
  • ゴム、プラスチック製品の破壊メカニズム
  • ゴム、プラスチック製品の劣化寿命予測手法
  • ゴム、プラスチック製品の破損対策仕様の設定
  • ゴム、プラスチック製品の破損不具合再現試験方法
  • ゴム、プラスチック製品の劣化加速条件設定手法

プログラム

 プラスチックやゴム製品の破損トラブルは、製造メーカの信用・信頼を著しく傷つけるが、その破損原因を究明し再発防止のためのシステムを構築すれば、競合他社を凌駕する技術と仕組みを確立することが可能である。
 プラスチックやゴム製品の破面には、その製品が破損するに至った原因と、破損の経過が刻み込まれており、適切な破面解析により、その後に実施する原因究明や再現試験への移行が容易となるが材料・製品設計・成形・製品評価等の知識が豊富でなければ一刻を争う不具合対策に支障をきたす。
 本講座では、プラスチック・ゴム製品における破面解析のポイント、破壊メカニズムの把握と再現試験方法並びに対策手法、寿命予測方法、加速倍率の理解並びに劣化加速条件設定手法と一連の破損不具合防止策について解説する。破損不具合が発生した際、または破損不具合の予防のための技術構築の参考としていただければ幸甚である。

  1. 破面解析並びに寿命予測の概要
    1. 破面解析の概要
    2. 破壊不具合の原因究明~再発防止に至る取り組みの流れ
    3. 樹脂製品の劣化現象に対する寿命予測と劣化加速の対応可能項目
    4. 寿命予測 (アレーニウス&ラーソンミラー法) の概要
    5. 重回帰分析結果の展開
  2. プラスチック製品の破損トラブルの事例
    1. ソルベントクラック
    2. 環境応力割れ
    3. クリープ破壊
    4. 疲労破壊
    5. 成形加工が原因の破壊
    6. ストレスクラック
  3. ゴム製品の破損トラブル
    1. 熱による破損
    2. 光による破損
    3. オゾンクラック
    4. 残留塩素による劣化
    5. 疲労破壊
    6. 銅害
    7. 溶剤による膨潤
    8. ブリスター破壊
    9. 加水分解
  4. 樹脂製品・材料における破面解析
    1. プラスチック製品の破面
      1. ボイドとフィブリル
      2. 静的破壊
      3. 衝撃破壊
      4. 脆性破面
      5. 延性破面
      6. ストレスクラック
      7. ソルベントクラック
      8. 環境応力割れ
      9. クリープ破壊
      10. 疲労破壊
      11. 脆性ストライエーション
      12. スティックスリップ
    2. ゴム製品の破面
      1. 延性破面
      2. オゾンクラック
      3. 脆性破面
      4. 加水分解
      5. 疲労破壊
      6. 塩素水アタック
      7. ブリスター破壊
  5. プラスチック製品の破壊メカニズム
    1. ソルベントクラック
    2. 環境応力割れ
    3. クリープ破壊
    4. 疲労破壊
    5. ストレスクラック
    6. 延性破壊と脆性破壊の決定因子
  6. 環境因子によるプラスチックの劣化
    1. 紫外線
    2. 加水分解
    3. 銅害
  7. ゴム製品の破壊メカニズム
    1. ゴムの4大トラブル
    2. 加硫ゴムの破損要因
    3. ポリマー構造の違いによる耐候性・耐オゾン性
    4. ゴムのオゾン酸化反応
    5. 残留塩素によるゴムの劣化
    6. 銅害
    7. 溶剤膨潤による亀裂の発生
    8. ブリスター破壊
    9. 加水分解
    10. ゴムポリマーの酸化劣化
  8. 樹脂材料の劣化寿命予測の手法
    1. アレーニウス型
      1. 寿命予測式の導出
      2. 取得データによる予測式の設定
      3. 重回帰分析
    2. ラーソンミラー型
      1. 寿命予測式の導出
      2. 定数・Cの特定と検証
      3. マスターカーブの作成
      4. ラーソンミラーパラメータ式の深掘り
      5. K{=T (logt+C) }=Ea/2.3Rの検証
    3. 寿命予測における検討内容並びに計算手法
      1. 活性化エネルギーの算出
      2. 取得データの相関性の検討
    4. エクセルによる重回帰分析
      1. 分析ツールによる方法
      2. INDEX (LINEST) 関数による方法
      3. 統計量の計算と判定
    5. 製品保証期間を担保する加速時間の設定
      1. 加速時間の設定と検証
      2. 製品保証期間と加速時間の関係
      3. 活性化エネルギーと加速倍率
    6. 加速倍率の把握方法
      1. 加速倍率の算出
      2. 加速倍率の確認並びに検証方法
      3. 任意の倍速温度における加速時間の把握
      4. 温度2水準の試験実施による加速倍率と使用寿命の把握方法
  9. プラスチック・ゴムの寿命予測
    1. 製品または材料の寿命予測の流れ
    2. 環境応力割れを誘発する吸水率の予測
    3. プラスチック材料のクリープ破壊寿命の予測
    4. プラスチック材料の疲労破壊寿命の予測
    5. 加硫ゴムのオゾンクラック寿命の予測
  10. 劣化不具合の原因と対策
    1. 不具合が発生した際のチェック表
      1. 全般
      2. 材料組成
      3. 材料の特性
      4. 設計
      5. 成形
      6. 輸送
      7. 組立
      8. 環境
      9. 製品の使われ方
    2. プラスチック製品の衝撃破壊解析フロー
    3. プラスチック製品の経時劣化による破損解析フロー
    4. 劣化モード別対策内容
      1. ソルベントクラック
      2. 環境応力割れ
      3. クリープ破壊
      4. 疲労破壊
      5. 加水分解
      6. 耐光性
      7. 耐熱性
  11. 解析ツール
    1. 破損原因調査のための使用機器
    2. FT – IRの活用
    3. TEM画像の活用法
    4. 主なプラスチックの結晶化度の算出方法
  12. 破損不具合の再現試験
    1. ソルベントクラック
    2. 環境応力割れ
    3. 疲労破壊
    4. クリープ破壊
  13. 劣化加速条件の設定
    1. 劣化加速条件設定の流れ
    2. マイナー則による熱劣化加速条件の設定
    3. シール・ゴム部品の加速条件設定
    4. POM製品のクリープ破壊加速条件設定
    5. 温度頻度表がない場合の劣化加速条件の設定方法
      1. 判定基準の設定
      2. 平均温度の算出
      3. 加速時間の算出
      4. 加速条件の設定
    • 質疑応答

講師

  • 川瀬 豊生
    川瀬テクニカル・コンサルタンシー

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,200円(税別) / 37,620円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
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  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
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  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
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    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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