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微細藻類の培養技術と社会実装へ向けた課題

微細藻類の培養技術と社会実装へ向けた課題

~コスト面を考慮した微細藻類からの有用成分抽出、分離方法~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、バイオ燃料、化学製品、医薬品、食品、化粧品など幅広い分野の応用に期待される微細藻類・海洋微生物について取り上げ、微細藻類・海洋微生物基礎知識から産業利用の現状、課題・問題点など最新動向を解説いたします。

開催日

  • 2022年9月12日(月) 10時30分 16時15分

受講対象者

  • 微細藻類ビジネス (従属栄養種を含む) を検討している方
  • 微細藻類を取り扱っている技術者、開発者、研究者
  • 脱炭素化に向けた微細藻類の展開・課題を知りたい方

修得知識

  • 微細藻類研究の動向および微細藻類の課題
  • 藻類産業の歴史
  • 微細藻類と陸上植物の比較
  • 微細藻類が注目される理由
  • IMATの取り組みについて
  • 微細藻類中の有用成分の抽出
  • 抽出物の分析
  • 限外濾過膜の利用方法
  • デッドエンドと十字流れ
  • 限外濾過膜内部の流れ
  • 物質のカットオフ
  • 数学モデル
  • 微細藻類の従属栄養培養のメリットと光合成の限界
  • ユーグレナの従属栄養培養法
  • ラビリンチュラの従属栄養培養法

プログラム

第1部. 微細藻類研究における動向および課題

(2022年9月12日 10:30〜12:00)

 世界規模でCO2の排出量削減が求められている中、光合成によってCO2を吸収し、持続可能なバイオマス資源として注目される微細藻類について、理解を深めていただき、世界や国内での取り組みを把握いただきたい。

  1. なぜ微細藻類なのか
    1. 藻類産業の歴史
    2. 微細藻類と陸上植物の比較
    3. 藻類を利用したCO2リサイクル
    4. 光合成効率、汎用性
  2. 藻類研究の動向と課題
    1. 藻類産業の状況:マーケット調査・報告
    2. 藻類産業の状況:限定的な市場・用途
    3. 藻類産業の現状:産業が多様化・拡大しない現状
    4. 藻類研究の状況:報告されている論文のご紹介
    5. 藻類研究の状況:多様化される手法・条件
    6. 藻類事業に向けて
  3. IMAT基盤技術研究所について
    1. IMATのご紹介
    2. ミッションと役割およびIMATの活動について
    3. 事業推進のために、必要な標準条件の設定
    4. 各培養システムを用いた生産性
    5. 各培養システムによる脂質含量の違い
    • 質疑応答

第2部. 限外濾過膜の連結プロセスによる微細藻類含有タンパク質の精製

(2022年9月12日 13:00〜14:30)

 微細藻類は多種多様な生体分子を含有している。有用成分を分離回収することで微細藻類のコストを含めた応用範囲が広がる。
 本講演では、微細藻類に含有するフィコビリプロテインを分離するために、限外濾過膜を連結したプロセスを構築し、高効率な分離した実験結果を示す。また、数学モデルを用いて限外濾過膜の連結構造の最適な構造について検証した結果を示す。

  1. 微細藻類の選定、世界で研究されている微細藻類について
  2. 微細藻類が含有する生体分子について
  3. 微細藻類からの有用成分の抽出、分離方法
  4. 微細藻類から有用タンパク質を抽出するために凍結解凍法について
  5. 硫酸アンモニウムによる生体高分子濃縮方法
  6. 十字流れを用いた限外濾過膜の使用方法
  7. 限外濾過膜のタンパク質濃縮の評価方法、流れと物質移動
  8. 微細藻類含有フィコビリプロテインの濃度や純度の評価方法
  9. 限外濾過膜の溶液の透過性の評価
  10. 膜の孔表面のフォウリング
  11. 常微分方程式を用いて限外濾過膜の評価方法
  12. 限外濾過膜の連結プロセスの数学モデルの構築
  13. 膜連結構造の最適な構造の評価方法、分離による生産性の指標
  14. タンパク質以外の微細藻類有用成分の分離について
  15. 他の分離単位操作との連結プロセス
    • 吸着
    • 溶媒抽出
    • 遠心分離など
    • 質疑応答

第3部. 微細藻類の従属栄養培養による脱炭素化 – ユーグレナとラビリンチュラを例に –

(2022年9月12日 14:45〜16:15)

  1. 微細藻類の独立栄養培養と従属栄養培養
  2. ユーグレナの従属栄養培養と光合成の限界
    1. ユーグレナの培養特性
    2. ユーグレナの従属栄養培養
    3. ユーグレナの工業的培養法
    4. ユーグレナの実用化と社会実装
  3. ラビリンチュラの従属栄養培養
    1. ラビリンチュラの培養特性
    2. ラビリンチュラの従属栄養培養
    3. ラビリンチュラの工業的培養法
    4. ラビリンチュラの育種
    5. ラビリンチュラの実用化と社会実装
  4. 従属栄養培養を活用した微細藻類の社会実装
    • 質疑応答

講師

  • 青木 慎一
    日本微細藻類技術協会 (IMAT) 研究開発部
    主任研究員
  • 川喜田 英孝
    佐賀大学 大学院 工学系研究科
    教授
  • 林 雅弘
    宮崎大学 農学部 海洋生物環境学科
    教授

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
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  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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