技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
2022年8月16日前後から配信予定 (視聴期間:配信開始後10日間)
本セミナーでは、自動車を中心に住宅、医療、電器、電子機器分野における熱可塑性エラストマー (TPE:Thermoplastic Elastomers) の応用展開と技術トレンドを解説いたします。
また、日本に留まらず世界各国の市場や技術動向、規制等の関連情報も提供いたします。
常温では加硫ゴムの特性を示すが、高温では塑性変形が容易となる熱可塑性エラストマーは、自動車を中心に電気・電子部品、土木建築、医療、日用雑貨等など、様々な産業分野で利用されている。自動車分野では化石由来燃料を用いた内燃機関駆動から蓄電池 (BE:Battery Electric) や燃料電池 (FC:Fuel Cell) によるモーター駆動に変化しつつあり (産業構造も大きく変化) 、安全のため自動運転、タッチパネルによる運転操作、カーシェアリング (個人所有から共同所有、MaaS:Mobility as a Serviceとも表現) 、中国及び開発途上国におけるOEM (Original Equipment Manufacture→自動車産業の場合は完成車メーカーを指す) の勃興が同時進行している。
燃料だけではなく熱可塑性エラストマーを含めたプラスチックにも脱化石由来を求められている (カーボンニュートラル) 。COVID – 19のパンデミックにより各市場で抗菌・抗ウイルス仕様の要求が増加している。人工知能 (AI:Artificial Intelligence) を搭載したロボットの開発が進み、ロボットの皮膚 (肌) に適した熱可塑性エラストマーの研究も盛んである。数十年単位の従来のパラダイムシフトの観念を捨てないと急激な変化には対応出来ない。
熱可塑性エラストマーの出発は塩化ビニル樹脂に可塑剤を混ぜた軟質塩ビである。可塑剤にはアレルギー物質として懸念されているオルトフタル酸エステル (Ortho Phtalate) が主に用いられてきたが、他の可塑剤に代替えが進んでいる。また軟質塩ビは低温で硬くなり割れやすいため、エアバッグの安定した開裂性が要求される自動車用のインストルメントパネルやドアトリムには適さない。低温でもフレキシブルなポリオレフィン系熱可塑性エラストマーに代わっている。また耐摩耗性や低温屈曲性が要求される自動車用シート表皮は強靱で軽量なウレタン系エラストマー (合成皮革) に代りつつある。自動車内装材も燃費向上に寄与するため軽量化が重要な観点となっている。従来高級車は本革が主流だったが、米国のPETA (People for the Ethical Treatment of Animals:動物の倫理的な扱いを推進する団体) や、イギリスやインドのVegan (完全菜食主義者) によるアニマルフリーの要求が強くなり、テスラーモータースも本革からウレタン系エラストマーレザー (合成皮革) に代えている。しかしウレタン系エラストマーは耐薬品性 (特にエタノール) に劣っている。ウレタン系エラストマーに代わる耐薬品性の高いエラストマーとしてシリコーン系、ポリエステル (TPC) 系等が登場している。インストルメントパネルは、操作のタッチパネル化により複雑な構造の必要性がなくなり大きく変化している。
本講座では現状を世界的に認識して、熱可塑性エラストマー (非熱可塑性エラストマーも含むエラストマー全般) の未来を解説する。
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
開始日時 | 会場 | 開催方法 | |
---|---|---|---|
2022/8/9 | プラスチック用添加剤の正しい選択と配合設計による高性能化 | オンライン | |
2022/8/18 | 生分解性素材の開発と応用展望 | オンライン | |
2022/8/19 | 増粘剤・ゲル化剤の種類とメカニズム、選び方と使い方 | オンライン | |
2022/8/22 | 放熱樹脂の微視構造の設計と熱伝導フィラー活用のポイント | オンライン | |
2022/8/24 | 高分子の延伸における分子配向・配向結晶化のメカニズムと物性制御 | オンライン | |
2022/8/24 | 非可食バイオマスを含むバイオプラスチックの最新動向 | オンライン | |
2022/8/24 | レオロジーを特許・権利化するための基礎科学、測定技術、データ解釈 | オンライン | |
2022/8/25 | プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術 | オンライン | |
2022/8/25 | シリコーンの基礎と特性・応用例 | オンライン | |
2022/8/25 | ブロック共重合体の基礎とエレクトロニクス分野への応用 | オンライン | |
2022/8/25 | 流動場での高分子の結晶化挙動の基礎と成形プロセス中の結晶化解析事例 | オンライン | |
2022/8/26 | 1日速習:プラスチックの基礎 | オンライン | |
2022/8/26 | 二軸押出混練におけるスクリューデザインと混練技術 | オンライン | |
2022/8/26 | ライフサイクルアセスメント (LCA) の初歩 | オンライン | |
2022/8/26 | バイオプラスチックの基礎と応用、開発・利用動向と開発事例 | オンライン | |
2022/8/29 | 押出機内の樹脂挙動および溶融混練の基礎と最適化 | オンライン | |
2022/8/29 | 各種機能性高分子ゲルの作製技術と特性制御及び応用展開 | オンライン | |
2022/8/29 | ポリウレタンの基礎知識と応用技術、高機能化 | オンライン | |
2022/8/29 | 二酸化炭素を利用した樹脂接合法の基本原理と産業利用 | オンライン | |
2022/8/30 | 自動車分野におけるプラスチックの動向およびリサイクルの動き | オンライン |
発行年月 | |
---|---|
2021/12/24 | 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例 |
2021/7/30 | 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用 |
2021/7/28 | プラスチックリサイクル |
2021/6/29 | UV硬化樹脂の開発動向と応用展開 |
2021/5/31 | 重合開始剤、硬化剤、架橋剤の選び方、使い方とその事例 |
2021/5/31 | 高分子材料の劣化・変色対策 |
2021/4/30 | 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価 |
2021/1/29 | 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策 |
2020/12/25 | CFRP/CFRTPの界面制御、成形加工技術と部材応用 |
2020/11/30 | 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法 |
2020/11/30 | 高分子の成分・添加剤分析 |
2020/10/30 | ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術 |
2020/9/30 | 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応 |
2020/1/31 | 添加剤の最適使用法 |
2019/12/20 | 高分子の表面処理・改質と接着性向上 |
2019/10/31 | UV硬化技術の基礎と硬化不良対策 |
2019/1/31 | マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集 |
2018/12/27 | 押出成形の条件設定とトラブル対策 |
2018/11/30 | エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方 |
2018/11/30 | 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈 |