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バイオマスプラスチックの設計、開発と環境負荷の低減

バイオマスプラスチックの設計、開発と環境負荷の低減

オンライン 開催

開催日

  • 2022年8月2日(火) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 バイオポリエステルの合成・生産と生分解性プラスチックへの応用

(2022年8月2日 10:00〜11:30)

 植物油や糖質などのバイオマス資源から生産されるバイオポリエステルに関して、微生物を用いた生産法やその材料物性について紹介する。また、バイオポリエステルの分解性や環境に与える影響などについても、これまでの知見をまとめて解説する。

  1. バイオポリエステルの種類と特徴
    1. 微生物がつくるバイオポリエステル
    2. バイオポリエステルの熱的性質
    3. 生分解性プラスチックとバイオマスプラスチック
    4. バイオポリエステルの生分解性
  2. バイオマス利用における利点と課題
    1. 地球温暖化と炭素循環サイクル
    2. バイオマス資源の種類
    3. バイオマス度とその測定方法
    4. 認証マーク制度
    5. 非可食性バイオマスの資源化
  3. 植物油を原料とした微生物ポリエステル生産
    1. ポリエステル原料としての植物油
    2. 生産菌株の育種
    3. 大豆油からのポリエステル発酵生産
    4. ライフサイクルアセスメント
    5. 汎用プラスチックとの環境影響比較
    6. 植物油利用の動向
  4. バイオポリエステル製品の検討例
    1. バイオポリエステルの製品例
    2. 今後期待されるの生分解性プラスチック製品
    • 質疑応答

第2部 植物由来原料アクリレートの開発と環境負荷の低減

(2022年8月2日 12:10〜13:40)

  1. イントロダクション
    • アクリレートモノマーの用途と光硬化について
      1. アクリレートのアプリケーション
      2. UV硬化の一般的な特徴
  2. 「環境にやさしい」プラスチックとは
    • わかりにくい「バイオ」の定義とバイオマスアクリレートの概要
      1. 様々な用語の定義について
      2. バイオマスアクリレートとは
  3. 植物由来アクリレートの種類と特徴
    • 現在入手できる植物由来アクリレートの種類と特徴、研究トピックス等
      1. 市販されているアクリレート
      2. 研究・開発が進められているアクリレート
  4. 今後の課題
    • 本当に環境保全は進んでいるのか、そして環境保全のために我々は何に取り組むべきか
      1. バイオマスプラの環境負荷
      2. 効果的な環境負荷低減方法とは
    • 質疑応答

第3部 環境配慮プラスチックについて

- ポリ乳酸・耐熱バイオポリアミドの特性と応用例を中心に –

(2022年8月2日 13:50〜15:20)

 現在社会でプラスチックは無くてはならないものでありますが、その負の面も懸念されています。少しでも環境に配慮した素材を使うことが求められており、その手法についてバイオマス原料、リサイクル、省エネルギーなどの観点から様々な紹介を行います。特にバイオマスは種類も限られますが、現時点で使える範囲をご紹介し、皆様の環境配慮検討の一助にしていただければと思います。

  1. 会社紹介 ~ユニチカ樹脂事業、環境配慮素材の紹介
    1. 環境配慮材料を求められる現状
    2. 当社の素材を通じた現状への対応状況
  2. 環境配慮プラスチックの分類と開発動向
    1. バイオマスと生分解の違い、その種類と使われ方
    2. リサイクル (マテリアル・ケミカル) の現状と当社の例
    3. マスバランス方式の現状と利点など
  3. ポリ乳酸
    1. ポリ乳酸の特徴と市場展開
    2. ポリ乳酸の改質技術と今後の可能性
  4. バイオマス耐熱ポリアミド
    1. エンプラとして使えるバイオマスポリアミド
  5. まとめ
    • 質疑応答

第4部 バイオ由来原料を用いた環境配慮型エラストマーの開発と応用

(2022年8月2日 15:30〜17:00)

一般的に認知されているバイオマスポリマーは、石油由来ポリマーの代替として開発されているが、高バイオマス比率を有するものの、物性は同等である。例えば、バイオポリエチレン、バイオポリカーボネート、バイオTPUなどがこれに相当する。一方、この度紹介するバイオ由来水素添加スチレン系エラストマー〈セプトンR〉BIO-シリーズ (水添スチレン-ファルネセン共重合体) は、環境に配慮した高バイオマス比率だけでなく、既存HSBC (水添スチレン-ジエン共重合体) よりも柔軟 (低硬度) でかつ流動性に優れるほか、永久伸び、圧縮永久歪み、低反発弾性、グリップ性能 (静摩擦係数) に優れることを特長とし、靴底や各種グリップなど新たな用途への使用が見込まれている。
  1. 開発品〈セプトンR〉BIO-シリーズの概要
    1. バイオベースモノマー「β-ファルネセン」に由来する高分岐鎖構造
    2. 銘柄構成と単体物性
    3. 高分岐鎖構造による主な特徴
    4. バイオマス比率の測定
    5. 粘弾性、制振特性
    6. モルフォロジー観察
    7. 熱安定性
    8. ドライ/ウェットグリップ特性
  2. 開発品〈セプトンR〉BIO-シリーズの用途例
    1. ドライ/ウェットグリップ特性を活かした用途
      1. 靴底
      2. 各種グリップ部材
    2. 可塑剤レス、高粘着力を有する粘着フィルム
      1. 溶剤塗工
      2. Tダイ押出
    3. 多様な被着体に適用可能な接着コンパウンド
      1. 押出成形
      2. 射出成形
    4. ゴム部材の成形性、柔軟性改質
    5. 超軟質コンパウンド
    6. 不織布、低ヒステリシスロス材料
    7. 発泡、カレンダー成形
    • 質疑応答

講師

  • 柘植 丈治
    東京工業大学 物質理工学院 材料系 ライフエンジニアリングコース
    准教授
  • 佐内 康之
    東亞合成 株式会社 名古屋工場 技術開発部 新製品開発課
    課長
  • 上田 一恵
    ユニチカ株式会社 樹脂事業部 機能樹脂営業部
    部長
  • 元田 哲史
    株式会社クラレ エラストマー事業部 品質・商品開発部 開発グループ

主催

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