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糖鎖と化合物の結合手法と一次構造の決定・確認試験法

糖鎖と化合物の結合手法と一次構造の決定・確認試験法

~糖鎖と化合物を結合するための、構造解析・実際の結合手法・確認試験法 / 疾病の原因となる糖鎖の特定技術を高めるため技術の向上~
オンライン 開催

開催日

  • 2022年7月11日(月) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 空気・水界面および糖鎖クラスター表面におけるアミロイドβペプチドの構造変化

(2022年7月11日 10:00〜12:00)

 アルツハイマー病はアミロイドβペプチドが凝集体を形成することで発症すると考えられる。この凝集は神経細胞膜に存在するGM1ガングリオシドクラスター上や、空気・水界面のような親水性/疎水性界面で促進される。また、GM1糖鎖を超分子金属錯体上に移植したGM1糖鎖クラスターが開発され、それを用いてGM1糖鎖クラスターとアミロイドβペプチドの相互作用を研究する実験が行われている。これらの環境におけるアミロイドβペプチドの構造変化を原子レベルで詳細に解析する手法として分子動力学シミュレーションがある。
 本講演では分子動力学シミュレーションにより解明した水中、空気・水界面、GM1糖鎖クラスター表面におけるアミロイドβペプチドの構造変化について解説する。

  1. 分子動力学シミュレーションとは (概要と事例)
  2. アルツハイマー病の原因物質:アミロイドβペプチドの凝集体
    • アミロイドーシスとアミロイド線維、オリゴマー
    • アミロイドβペプチドの凝集を促進する環境としての界面面
  3. 水中、および空気
    • 水界面におけるアミロイドβペプチド
    • 水中におけるアミロイドβの分子動力学シミュレーション
    • 空気・水界面におけるアミロイドβペプチドの分子動力学シミュレーション
  4. 糖鎖クラスターとは
  5. 糖鎖クラスター表面におけるアミロイドβペプチドの構造変化
    • 糖鎖クラスターの分子動力学シミュレーション
    • 糖鎖クラスターとアミロイドβペプチドの分子動力学シミュレーション

第2部 糖鎖と化合物の新しい結合手法

(2022年7月11日 13:00〜15:00)

 発生や疾病に関与していると言われている糖鎖だが、特定の糖鎖が疾病の引き金になっているのか、それとも結果的に特定の糖鎖が増えているのか、答えを探すために材料としての糖鎖が重要と考えています。
 本講演では、糖鎖を材料として使う技術と弊社が見つけた糖鎖の新しい結合方法とその応用について説明します。

  1. 材料としての糖鎖
    • 糖タンパク質の糖鎖の意味
    • 均一な糖鎖構造を持つ抗体の作製・糖鎖のADCへの利用
    • 抗体の糖鎖構造を左右非対称にする試み
  2. 糖鎖と化合物の新しい結合方法
    • オキサゾリン体の付加反応の発見
    • ペプチドへの糖鎖の付加反応
    • 核酸への糖鎖の付加反応
    • オキサゾリン体の付加反応の応用

第3部 糖鎖・タンパク質の一次構造の決定と確認試験法

(2022年7月11日 15:00〜17:00)

 抗体医薬品はじめ、バイオ医薬品の多くは糖タンパク質性医薬品で、その糖鎖が生理活性、安定性、体内動態などに重要な影響を与えます。開発過程、申請データ取得時及び開発後のいずれの段階でも、特性解析又は品質管理において糖鎖を評価する必要があります。バイオ後続品においても先行品との比較も含め糖鎖の評価は重要です。
 本講演では、糖タンパク質糖鎖の評価に必要な試験法を、トライ&エラーを含めて紹介。ペプチドマップ法は糖タンパク質性医薬品の一次構造解析や確認試験法に使用される重要な試験法ですが、糖タンパク質性医薬品に適応できるペプチドマップ法はなく、一次構造に応じて設定が必要。方法の基礎から一次構造の決定方法及び確認試験法の設定等を紹介します。

  1. 糖タンパク質性医薬品の構造と糖タンパク質性医薬品の品質に関するガイドライン
    1. 化学合成品と糖タンパク質性医薬品の違いについて
    2. 糖タンパク質性医薬品の構造
    3. ガイドライン (Q6B等) 及び日本薬局法記載試験法について
  2. 糖鎖試験法
    1. 糖鎖試験法概要
    2. 糖タンパク質の糖鎖構造について
    3. 単糖分析
    4. オリゴ糖鎖の構造解析及び糖鎖プロファイリング
    5. 糖ペプチドの分析
    6. グリコフォーム分析
  3. ペプチドマップ法
    1. タンパク質の一次構造につい
    2. ペプチドマップ法とは?
    3. ペプチドマップ法を用いた一次構造決定
    4. 確認試験法としてのペプチドマップ法
    5. ペプチドマップ作成時のトラブルシューティングなど

講師

  • 奥村 久士
    自然科学研究機構 生命創成探究センター
    准教授
  • 木下 崇司
    株式会社 伏見製薬所 港町事業所 糖質バイオ研究部 複合糖質グループ
    係長
  • 水野 保子
    株式会社 東レリサーチセンター ライフサイエンス営業部

主催

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