技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

SP値、表面張力の求め方、使い方とコーティング材料への応用例

SP値、表面張力の求め方、使い方とコーティング材料への応用例

~溶かす・混ぜる・濡らす・くっつけるの基礎知識~
オンライン 開催

開催日

  • 2022年6月8日(水) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 溶解に関連する技術者、開発者、研究者
    • 粉体
    • 高分子
    • 塗料
    • インク
    • 機能性材料
    • 接着剤
    • エラストマー
    • 医薬品
    • 化粧品食品
    • サプリメント など

修得知識

  • 溶解性パラメーター・表面張力に関する基本的な知識
  • 溶解・混合の良・不良とSP値との関係
  • ぬれ・ハジキ (接触角) と表面張力との関係
  • 基材への密着のメカニズムとSP値・表面張力の関係
  • 発熱的な強い相互作用に関係するパラメーター

プログラム

 化学物質の製造現場では、混合・溶解・塗布などの操作が頻繁に行われる。これらの現象の良否はSPや表面張力を用いて考えることで制御が可能である。
 本講ではSPと表面張力を分子間力の観点から平易に解説し、コーティング分野への応用例をできるだけ多く紹介する。また、従来のSPや表面張力の取り扱いでは、溶解・混合・付着で生じる分子間相互作用の変化は全て吸熱系という暗黙の了解事項があったが、昨今の高極性有機溶剤や水が関与する現象では、発熱系となることも珍しくない。本講では、これらの現象に対するアプローチも紹介したい。

  1. 溶解性パラメーター (SP)
    1. 溶解性パラメーター (SP) とは
    2. 溶ける・溶けない、混じる・混じらないをSPで考える
    3. 分子間力に基づくSPの成分分け (ハンセンパラメーター)
    4. 様々な溶剤や高分子のSP値の実例紹介
    5. 濁度滴定法による高分子のSP値の決定
    6. 粉体表面のSP値による評価の妥当性ついて
    7. 三角座標を用いた親和性範囲の表示
    8. 化学構造式から計算によりSP値を求める
      • Small法
      • Fedors法
    9. コーティング材料設計におけるSPの利用例
      1. 相分離型塗料におけるSP値を用いた相分離制御
      2. 複層塗装系の混相制御と密着性の両立
      3. 基材への密着性・接着性とSP値
      4. 付着付与剤の分子設計
      5. SP値を用いた粒子表面親水性度の評価
      6. 混合溶剤のSP値とシンナー設計
      7. 高分子同士の相溶性とSP値
      8. 高分子の耐溶剤性とSP値
  2. 表面張力 (表面自由エネルギー)
    1. 表面張力とSP値 (どちらも由来は分子間力)
    2. 表面張力と濡れる・ハジく (親和性と濡れ性は関係ない)
    3. 様々な濡れの形態
      • 付着濡れ
      • 拡張濡れ
      • 浸透濡れ
      • 浸漬濡れ
    4. ヤング式とデュプレ式、付着仕事
      1. 接触角を液体と固体の表面張力から予測する
      2. 表面張力が既知の液体との接触角から固体の表面張力を決定する
    5. 表面張力の成分分け
    6. 表面張力・界面張力の測定方法
      1. 液体の表面張力の測定方法
        • ウイルへルミ法
        • 白金リング法
      2. 固体粉体の表面張力の測定方法 (毛管浸透法)
    7. コーティング材料設計における表面張力の影響
      1. ぬれ障害型ハジキ
      2. 異物ハジキ
      3. 表面調整剤の分子構造と機能
        • レベリング剤
        • 消泡剤
      4. 基材への密着性と表面張力
  3. 強い相互作用を表すパラメーター
    1. 発熱的相互作用と吸熱的相互作用
    2. 有機溶剤の電子供与性・受容性 (ルイス酸塩基性度)
    3. n-メチルピロリドン (NMP) がポリフッ化ビニリデン (PVdF) の溶剤に選ばれるのは何故?
    4. 有機溶剤中での粒子の帯電と溶剤のルイス酸塩基性度
    5. 表面張力の酸塩基成分分けと塗料の密着性

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/3 めっき技術の基礎と高度な品質要求に対応する応用技術 東京都 会場
2024/12/3 材料表面への (超) 撥水性・ (超) 親水性の付与技術と制御および分析・評価、応用技術 オンライン
2024/12/3 フィルムの乾燥技術、乾燥プロセスの最適化とトラブル対策 オンライン
2024/12/4 防汚コーティングの基礎知識と評価手法 オンライン
2024/12/5 分子間力や表面張力の考え方、そのコントロールと測定法 オンライン
2024/12/5 乳化重合・ソープフリー乳化重合によるポリマー微粒子の合成と粒子径・形状制御 オンライン
2024/12/6 ゾル-ゲル法の基礎と機能性材料作製への応用および新展開 オンライン
2024/12/6 フッ素フリー撥水材の開発と応用 オンライン
2024/12/9 ぬれ・接触角の基礎と測定・評価 オンライン
2024/12/9 ウェット塗工における欠陥対策と均一塗布技術 オンライン
2024/12/9 めっき法の基礎および堆積形状・膜物性の添加剤による制御とその低減策 オンライン
2024/12/9 ハードコート剤の開発、材料設計、調製、特性評価、高機能化、応用展開 オンライン
2024/12/10 半導体基板へのめっき処理と密着性の向上、評価 オンライン
2024/12/10 塗装仕上がり/塗膜品質に影響する機構の理解と実際 オンライン
2024/12/11 微粒子の分散・凝縮メカニズム、安定化、評価 オンライン
2024/12/11 ダイコーティングの基礎とトラブル対策 オンライン
2024/12/11 塗布膜乾燥プロセスの解明・考察・本質の理解と塗布膜の設計、不良・欠陥対策への応用 オンライン
2024/12/11 防汚コーティングの基礎知識と評価手法 オンライン
2024/12/12 高品質スラリー調製のための分散技術とその安定化、評価方法 オンライン
2024/12/13 プラスチック加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/8/31 分散剤の選定法と効果的な使用法
2023/5/31 塗布・乾燥のトラブル対策
2022/5/20 コーティング技術の基礎と実践的トラブル対応
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻) (製本版 + ebook版)
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻)
2020/1/31 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の求め方と微粒子の分散安定化への活用術
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2018/8/31 防汚・防水・防曇性向上のための材料とコーティング、評価・応用
2018/3/29 超親水・親油性表面の技術
2015/10/1 すぐ分かるラミネート加工技術と実際およびトラブル・シューティング
2015/7/30 ダイ塗布の流動理論と塗布欠陥メカニズムへの応用および対策
2014/8/25 ぬれ性のメカニズムと測定・制御技術
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書
2013/6/26 UV・EB硬化型コート材の基礎、各種機能向上技術
2012/10/31 ハイブリッド・デュアルUV硬化の実践的活用