技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

試験検査室管理におけるGMP対応の重点ポイント

初級のQC・QA担当者のための

試験検査室管理におけるGMP対応の重点ポイント

オンライン 開催

開催日

  • 2022年3月9日(水) 10時30分 16時30分

プログラム

 転職や異動でQA/QCに配属された方は、何を学べばよいのか雲をつかむようではないでしょうか? 大学で有機合成をしていて、研究で採用されましたが、配属先は検査部 (品質管理部) でした。日局も知りませんでした。書店で品質管理の本を見たら統計・確率の内容でした。医薬品の品質管理は統計だけではありません。
 先ずは、何を知らなければならないかの全体像を知ることです。盛りだくさんになっていますが、チェックリストしてご自分の棚卸をすることです。知っていること/知らないことを把握し、知らないことが分かればそれを学べば良いだけです。
 本セミナーは試験室に関係する重要な項目を理解するために、QCの方、並びにQAの方にはぜひ知って欲しい項目を取り上げています。QCは試験を行うところと思っている方がいらっしゃいますが、それは「Laboratory」で「Quality Control」ではないことを認識され、QCであることを自らの誇りとしていただきたい。
 小林化工の健康被害の問題、QA/QCが基礎知識と経験があれば簡単に製造の間違いに気付いていました。それが出来ていないのがとても残念です。その事例からも、何を知っておけばよかったかも実際の事例から紹介します。

  1. GMPとは何か
    1. 薬機法、GMP省令、日局、通知、事務連絡などの位置づけ
    2. 過去問から学ぶ
    3. 無通告査察報告 (監麻課)
    4. 無通告査察対応
    5. リモート評価 (FDAガイダンス)
  2. 公定書を知る
    1. 日本薬局方 (日局)
    2. 日本医薬品外規格 (局外規)
    3. 医薬品添加物規格 (薬添規) など
  3. 日本薬局方改訂時の対応
    1. 変更時の承認書の手当
    2. 公定書の代替試験法
    3. 処方成分の出典の確認
    4. 添加剤に局方品がある場合の対応
  4. OOS/OOT管理
    1. OOS/OOTの考え方
    2. ラボエラー
    3. 製造の確認
    4. リテスト実施時の注意事項
    5. リサンプリングの注意事項
    6. EU&FDAのOOSガイドラン
    7. 山口県の製造所の第三者委員会報告から学ぶこと
    8. 福井県の製造所の第三者委員会報告から学ぶこと
    9. 富山県の製造所の第三者委員会報告から学ぶこと
    10. 徳島県の製造所の第三者委員会報告から学ぶこと
  5. サンプリング室の管理
    • ハード面とソフト面
  6. サンプリングの考え方と方法
    1. サンプリングの基本的な考え方
      • 現場を知る
      • 製品を知る
      • 統計を知る
    2. サンプリングのSOP
    3. サンプリング者の研修
    4. サンプリングの記録
    5. 試料の縮分
    6. サンプリングを製造現場に任せる場合
  7. 生データ/記録/ログ管理
    1. 生データと記録
    2. 測定装置のログ管理
  8. 試験検査のレビュー
    1. 試験検査結果のミスを防ぐ仕組み
    2. ミスの事例とその対処
  9. 安定性モニタリングの実施と問題点
    1. 要求事項 (GMP施行通知)
    2. 室温なりゆきと25°C×60%の対応違い
    3. 安定性モニタリングで規格外の場合の対応 (25°C×60%)
    4. 「当面、申請条件の長期保管条件・・・」の今後の取り扱いに関する動き
  10. 原料及び資材メーカーの管理
    1. 評価 (新規・変更時・日常)
    2. 取り決め事項
    3. 原料及び資材メーカーの監査
  11. 製品品質照査の内,試験検査に関する項目について
    1. 試験結果の活用
    2. 経年低下、バラツキを工程能力指数 (Cp/Cpk) &95%信頼区間からOOT管理を
    3. 溶出試験のOOT管理活用による製品回収回避
  12. 試験の委託時の取決め事項作成
    1. 試験の外部機関への委託
    2. 製造所と製造販売業者との試験委託先に対する対応
  13. 試薬/器具/標準品の管理
    1. 試薬の管理 (購入試薬・調製試液)
    2. 標準品の管理 (国の標準品とのトレーサビリティ/二次標準品設定)
    3. 器具の管理 (キャリブレーション/洗浄バリデーション)
  14. 試験検査者の教育訓練/認定制度とSOP
    1. 自前ノートの位置づけ (PMDAの指摘事項から)
    2. SOP作成の深さについて
    3. 認定制度
  15. 保管方法 (必要によりミニチュアの作成)
    1. 保管量の確認とSOP化
    2. ミニチュアの作成
    3. 保管場所の確保
    4. 無駄な保管の廃止
  16. ハード面のポイント
    1. 保管検体の増加対応
    2. 安定性試験室のスペース拡大対応
    3. 保管室の温湿度管理 (温度マッピングの確認など)
    4. 毒薬/劇薬/向精神薬/麻薬のハード面
  17. 全梱包の同一性確認
    1. 相手先製造所の品質保証体制の確認
    2. 均質性の確認
    3. 流通段階の確認
    4. 受け入れ時の保証
  18. 均質性の確認
    1. 原料/製剤の均質性評価
    2. 受け入れ時のロット毎の均質性確認
    3. 縮分による均質性の確認
  19. 確認試験の簡便法
    1. ラマン分光
    2. 近赤外
    3. ラマン分光と近赤外の比較
    4. 種々の問題点への対応 (アルミ包装/先行サンプル/添付サンプル)
  20. PIC/Sのサンプリング数増加対応への具体策
    1. 具体策の作成 (計画)
    2. 実施
    3. 省略
  21. PMDA等によるGMP適合性調査によるGMP不備 (試験絡み)
    1. OOT管理不備による製品回収
    2. 代替試験法バリデーション不備による製品回収
    3. 試験漏れによる製品回収
    4. 原料の使用期限管理不備による製品回収
    5. 処方成分にない原料使用による製品回収
    6. データの信頼性に関する指摘事項
      • 試験検査指図
      • 試験サンプル量の管理
      • エクセルの管理
  22. PMDAの無通告査察で指摘される前にQCの試験法などについての確認事項
    1. 承認書/日局と違う代替試験法実施時の注意
    2. MFと承認書に記載されている原薬試験に齟齬
    3. 海外製造所の出荷試験が承認書と異なる
    4. 海外製剤製造所の製剤の添加剤が承認書の出典通りに試験未実施
    5. 原料メーカーの試験が承認書/日局と異なっていたが、原料メーカーのCOAを利用して受入試験を省略
    6. 原料メーカーのCOAを利用して受入試験省略を行っていたが原料メーカーが全てのロット試験を行わず一部のロット試験のみ。
    7. 原薬メーカーの原料試験未実施
    8. ある製販で24製品の回収
    9. MRAを活用してEUの製造所のCOAでの試験省略する場合の不備が指摘されている
    10. GMP監査での最近指摘されている項目
  23. データインテグリティ対応
    1. GMP省令で求めるレベル
    2. PMDAのGMP適合性調査等で指摘していること
    3. PIC/S DI (データインテグリティ) ガイダンス和訳の紹介
  24. FDAのWarning Letter/データインテグリティ
    1. Warning Letterからの指摘事項
    2. データインテグリティの注意点
    3. データインテグリティのガイドライン
  25. QCの役割
    1. 試験するところだけでない/QCの使命を理解する
      • 原料/資材で問題を起さない (原薬の粒子径管理など)
      • 製品を正しく評価する (統計知識が必要)
      • 試験結果がどう生かされるか/生かすかを知る
    2. SOPで試験できれば良いのではなく、試験原理を知る
    3. 効率化の視点も持つ
      • 原料試験の省略
      • EUのMRAを活用した試験の省略
      • 日局標準品の二次標準品作成
      • 効率のよい試験データ
      • OOT管理
      • 資材検査の省略
      • 不溶性異物試験の試験本数削減
  26. 人が創る品質/Quality Culture (FDA)
    1. Quality Culture (FDA)
    2. 人が創る品質
    • 質疑応答

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/30 医薬品・バイオ技術のライセンスと研究提携における「経済条件」 の決め方及びリスク対策 オンライン
2024/4/30 新規モダリティにおける特許の現状および特許戦略 オンライン
2024/5/1 安定性試験実施の留意事項と安定性試験結果の統計解析/安定性予測・評価方法および有効期間の設定 オンライン
2024/5/1 ラボでの電子実験ノート管理・運用における経験からわかった電子情報管理の問題点・解決とDXの進め方 オンライン
2024/5/7 GMP査察の指摘事項をふまえたQA・バリデーションの考え方と対応/回答時の留意点 オンライン
2024/5/7 医薬品開発における事業性評価・ポートフォリオ分析と意思決定手法 オンライン
2024/5/7 安全性定期報告書等の作成にむけた安全性集積データの見方・評価と文章作成のコツ オンライン
2024/5/7 非GLP試験の書面調査と過剰に陥らない効率的な信頼性確保の基準 オンライン
2024/5/8 国内外査察指摘をふまえたGMP記録の残し方・管理と逸脱・OOS・OOT発生時の対応 (処理手順/フロー/線引き) オンライン
2024/5/8 化学プロセスのコスト削減 オンライン
2024/5/8 リアルワールドデータ (RWD) を活用するための薬剤疫学基礎セミナー オンライン
2024/5/8 中東主要国の薬事規制比較と現地対応手法 オンライン
2024/5/8 フロー合成・連続生産・マイクロリアクター/スケールアップコース (2日間) オンライン
2024/5/8 核酸医薬品の特許戦略 オンライン
2024/5/9 薬価申請・原価計算方法と交渉で有効なデータ取得ならびに資料作成の重要ポイント オンライン
2024/5/9 無菌・滅菌製品、滅菌プロセス、滅菌バリデーション業務者教育コース (初級・入門 Aコース + 中・上級 Bコース) オンライン
2024/5/9 無菌・滅菌製品、滅菌プロセス、滅菌バリデーション業務者教育コース (初級・入門 Aコース + 中・上級 Bコース) オンライン
2024/5/9 滅菌バリデーションの深堀と見落としがちな滅菌バリデーションの留意点、最新米国FDA等EO環境問題と代替滅菌プログラム動向、無菌性保証とパラメトリックリリース (PIC/S ANNEX17) とその推奨 オンライン
2024/5/9 滅菌の基礎と滅菌バリデーション入門 オンライン
2024/5/10 データインテグリティに対応した紙ベースのGMP文書・記録の作成、保管、管理、廃棄のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2022/3/10 改正GMP省令対応 QA (品質保証) 実務ノウハウ集
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)