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予測的/経験的データからみる潜在的なリスクの洗い出し方法とリスクアセスメント導入事例

予測的/経験的データからみる潜在的なリスクの洗い出し方法とリスクアセスメント導入事例

~固形製剤を例とした効率的・実践的なリスク分析、リスク評価 / QbDの実装・見直し、改正GMP省令が要求するQRM対策~
オンライン 開催

概要

当セミナーでは、初期、または初回の試行段階で予測的あるいは経験的に得られた具体例から潜在的なリスクを鋭く洗い出し、効率的かつ実践的なリスクアセスメントを解説し、固形製剤を題材にリスク分析の例を示します
また、QbDや改正GMP省令が求めるQRMへのつなげ方についても解説いたします。

開催日

  • 2021年7月28日(水) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • 医薬品に関連する方
    • 処方/製法開発部の方
    • 生産技術部の方
    • 品質管理/工程管理部の方
    • 品質保証部の方
    • 製造部の方

修得知識

  • 処方/製法開発部の方
    • 開発の一環、工業化検討
  • 生産技術部の方
    • 工程の理解
    • 製造方法の堅牢化
  • 品質管理/工程管理部の方
    • 品質管理の効率向上
  • 品質保証部の方
    • 品質の継続的改善
  • 製造部の方
    • 工程の理解
    • 生産性向上
    • 製造機器のメンテナンス

プログラム

 いかなる製品も開発から実生産までに知られざる秘話や経歴を持っている。開発段階の小スケールの検討時のデータ (compatibility study、瀬踏み試験、feasibility studyなど) や、技術移転時の初回試験製造のデータには、実務担当者の基礎的/技術的知見や考察が記録されている。そこには粉体特性や粉体物性の暗黙知、スケールアップ/ダウンの難易度、単位操作の制御度、さらに設備投資の要否など、重要なリスク要因が必ずや示唆されている。これらの情報が体系的なアプローチ (QbD) や改正GMP省令で要求されている品質リスクマネジメント (QRM) に極めて有用な資料となる。
 当講座では、初期、または初回の試行段階で予測的あるいは経験的に得られた具体例から潜在的なリスクを鋭く洗い出し、効率的かつ実践的な、いわば「メリハリ」をつけたリスクアセスメントを解説し、固形製剤を題材にリスク分析の例を示し、QbDや改正GMP省令が求めるQRMへのつなげ方についても解説する。

  1. 潜在的リスクの洗い出し方
    • 開発中の製品 (承認前) の場合は、プレフォーミュレーションをはじめ、幾多の小スケール実験データから、また市販済み製品 (技術移管) の場合は、エスタブリッシュされた製造方法に加えて、開発経緯、製造の変遷などを通して得られた記録から、潜在的リスクを汲み取ることが重要である。
      1. チェックリストの活用
      2. 類似製品の実施例の活用
      3. 具体例
        • 原薬製造プロセス (反応、晶析プロセス) におけるサンプリングに不向きな系での化学的・物理的品質評価
        • Compatibility studyの例 (成分間の配合性、製造機器の材質・直接容器の材質スクリーニング)
        • Feasibility studyの例 (試作とクイック加速安定性試験)
        • 粉体特性に起因するリスク因子の例 (APIの吸湿性、API、副原料の粒度分布と混合性)
        • 粉体物性に起因するリスク因子の例 (賦形剤のグレードによる圧縮特性、APIの結晶形と溶出プロファイル)
        • 単位操作/篩過工程に起因する例 (機差とスクリーン目開きと混合性)
        • 単位操作/混合工程に起因する例 (投入方法、投入手順と混合性)
        • 単位操作/造粒工程に起因する例 (機差と顆粒物性と圧縮成形)
        • 単位操作/整粒工程に起因する例 (機差とスクリーン目開きと整粒度)
        • 単位操作/乾燥工程に起因する例 (機差と圧縮成形)
        • 単位操作/打錠工程に起因する例 (機差と圧縮成形と溶出プロファイル)
  2. リスク分析、リスク評価
    • 設計段階 (QbD) における開発担当者が指摘するリスク因子と、実生産あるいは経験に基づくリスク因子をその程度に相応して、系統立てて評価に適用することは結果の信頼性を高める。関係者間の認識と知識ギャップを最小限にするために頑健性ある意思決定ツールが必要となる。
      1. 固形製剤のリスク分析の例 (FMEA法)
        • 工程
        • リスク因子
        • リスク因子に影響を受ける品質特性
        • 管理方法
        • リスク低減化
        • 重大性・確率・検出性・受容率
      2. 「FMEA法に準じたリスクアセスメント/リスク低減」の作表の手順と着目点
  3. リスクアセスメント、リスクマネジメントのベネフィット
    • QRMは薬害防止や不適合バッチ出荷防止を目的とした規制対象の一環として義務化されてきた負担と捉えられてきた側面があるが、製造科学、とりわけ工程の理解を深めることによる生産性向上、効率向上の重要な機会を逃すリスクの最小化対策として取り組む必要がある。
      1. 開発の一環としての品質リスクマネジメント
      2. 施設・設備・ユーティリティーの適格性評価
      3. 生産バリデーションの品質リスクマネジメント
      4. 医薬品製造にまつわるヒューマンエラー/失敗学が教えてくれるもの
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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