技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

振動発電技術の開発動向

振動発電技術の開発動向

~微小振動エネルギーの高効率電力変換・高出力化に向けた革新的技術検討~
オンライン 開催

開催日

  • 2021年6月29日(火) 10時00分 16時00分

受講対象者

  • 振動発電デバイスの研究開発に取り組まれている方
  • 環境振動発電デバイスを組み込むアプリケーションを検討されている方
  • 大量生産、低コストを特徴とする薄型小型発電デバイスに興味がある方
  • 振動発電に限らず、マイクロ構造を用いたポリマーデバイスに興味のある方

修得知識

  • 環境発電の基礎と原理、出力向上のためのポイント
  • 発電デバイスを実装するにあたって必要な知識と技術
  • エレクトレット発電の最新状況
  • ポリマーデバイスの特徴やその作り方、また今後の課題や想定される用途など
  • 低、広帯域の周波数振動に対応する小型振動発電デバイスの設計方法
  • 摩擦発電デバイスにおける設計指針
  • 磁歪振動発電のおおよその特徴や性能、使い方、事業化を検討する際の指針など

プログラム

第1部 「環境発電技術の現状と高出力エレクトレット振動発電デバイスの開発」

(2021年6月29日 10:00〜12:00)

 近年、エネルギーハーベスティング (EH) 技術が着実に進化してきており、発電量も向上し、そのアプリケーションは機械・インフラの監視から電池レス・ウエアラブルデバイスの駆動へと広がりつつあります。
 本講演では、環境発電の意義、環境振動発電の原理を概観するとともに、環境発電の応用先について解説します。また、量子化学計算を援用した新しいエレクトレット材料の開発、エレクトレットを用いた環境発電デバイスの開発、ウエアラブルデバイスへの適用、環境発電に関する国際標準化の状況について解説します。

  1. 環境発電
    • IoTデバイスの電源としての環境発電
    • 環境発電の応用例
    • 力学的エネルギーを用いた環境発電
    • 機械振動・人の運動に伴う振動の特性
  2. 環境振動発電の原理
    • 発電器の駆動形式
    • 電磁誘導、圧電、静電誘導の理論発電密度
    • エレクトレット発電の原理
  3. 新しいポリマー・エレクトレット材料の開発
    • アモルファスフッ素樹脂を用いたエレクトレット
    • 量子化学計算を援用した新しいエレクトレット材料の開発
  4. エレクトレットを用いた環境振動発電デバイス
    • MEMS技術を用いた振動発電デバイス
    • 回転型エレクレット発電機
    • 非線形電源回路を用いた発電出力の向上
    • ウエアラブルデバイス適用のための人体運動の解析
  5. 環境発電の国際標準化
    • IEC TC47/WG7での審議状況
  6. まとめ
    • 質疑応答

第2部 「3次元微細形状を有するポリマー振動発電デバイスの開発」

(2021年6月29日 12:50〜14:20)

 静電・圧電・電磁・磁歪など、様々な発電原理の振動発電デバイスがありますが、その多くは無機材料で構成されています。本講演ではフレキシブル・大面積・低コストなどが期待できるポリマー材料を用いた振動発電デバイスについて、用いられるポリマー材料やデバイスの構造および微細加工技術を基盤とした作製方法、さらに評価結果によるデバイスの特徴分析、将来展望について解説します。特に、圧電型と摩擦帯電型の発電デバイスについて製作・評価例を紹介します。

  1. 振動発電におけるポリマーデバイスの位置付け
  2. 圧電ポリマーと微細3次元構造を用いた振動発電
    1. 圧電バイモルフ型発電デバイスの原理
    2. ポリマー材料の微細加工 (3次元リソグラフィ)
    3. デバイスの製作工程
    4. デバイスの評価結果とベンチマーク
  3. ポリマー材料の摩擦帯電を用いた振動発電
    1. 微細凹凸接触界面型発電デバイスの原理
    2. デバイスの製作工程
    3. デバイスの評価結果とベンチマーク
  4. 今後の展望
    • 質疑応答

第3部 「磁歪式振動発電デバイスの開発とその応用研究」

(2021年6月29日 14:30〜16:00)

 身の回りの振動や動きから電気エネルギーを取り出す振動発電が注目されています。磁歪材料を利用した振動発電デバイスは、シンプルで堅牢、高効率、高感度な特徴を有し、無線センサやIoTモジュールの電源として大きな期待が寄せられています。
 本講演では、このコア材料である鉄ガリウム合金からデバイス構造、発電の原理、特徴、その無線センサやIoTへの応用、将来展望について解説します。また事業化活動の現状や課題、大型化による電力回生や再生可能エネルギーなどの可能性についても言及します。

  1. 逆磁歪効果と鉄ガリウム合金
  2. 発電デバイスの構造と原理、特徴、性能など
  3. 電池フリー無線センサの応用例
  4. 事業化活動の現状と課題
  5. 大型化による電力回生、再生可能エネルギーの可能性
    • 質疑応答

講師

  • 鈴木 雄二
    東京大学 大学院 工学系研究科 機械工学専攻
    教授
  • 鈴木 孝明
    群馬大学 大学院 理工学府 知能機械創製部門
    教授
  • 上野 敏幸
    金沢大学 理工研究域 電子情報通信学系
    教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/16 FT合成による液体燃料の製造とその触媒技術 オンライン
2025/1/17 アンモニア利用の最新動向と利用技術 オンライン
2025/1/21 フレキシブル熱電変換デバイスの基礎と最新技術動向 オンライン
2025/1/23 水電解・グリーン水素製造の国内外の動向・課題および将来展望 オンライン
2025/1/23 カーボンニュートラル (CN) 社会における水素の現状と将来および技術動向 オンライン
2025/1/23 バイオマスとSAF (持続可能な航空燃料) を取り巻く最新動向と今後のビジネス・チャンス オンライン
2025/1/27 フレキシブル熱電変換デバイスの基礎と最新技術動向 オンライン
2025/1/29 水電解・グリーン水素製造の国内外の動向・課題および将来展望 オンライン
2025/1/29 カーボンニュートラル (CN) 社会と新しい再生可能エネルギーの技術動向 オンライン
2025/1/29 バイオマス利用のエタノール製造技術と課題 オンライン
2025/1/30 アンモニア利用の最新動向と利用技術 オンライン
2025/1/31 非鉛系ペロブスカイト太陽電池の高耐久、高効率化 オンライン
2025/2/6 ペロブスカイト化合物の構造、特性、太陽電池などへの応用、今後の展望 オンライン
2025/2/12 脱炭素で注目の水素エネルギーその活用のための「水素取り扱いの基礎」 東京都 会場・オンライン
2025/2/18 ペロブスカイト太陽電池の製造技術と軽量モジュールの社会実装に向けた課題 東京都 会場・オンライン
2025/2/28 二酸化炭素を原料とした液体合成燃料の製造技術と最新動向 オンライン
2025/3/6 ペロブスカイト太陽電池の製造技術と軽量モジュールの社会実装に向けた課題 オンライン
2025/3/14 蓄熱蓄冷および熱エネルギー搬送技術の基礎と最新の研究開発動向 オンライン
2025/3/28 バイオマスを取り巻く最新動向と日本企業の事業戦略 オンライン
2025/3/31 ゼロから学ぶ再エネビジネス基礎講座 (全2回) オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/2/25 2024年版 水素エネルギー市場の実態と将来展望
2024/1/26 2024年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2023/11/24 2024年版 脱炭素エネルギー市場・技術と将来展望
2023/9/8 2024年版 スマートエネルギー市場の実態と将来展望
2023/7/7 2023年版 次世代住宅市場・技術の実態と将来展望
2023/5/31 アンモニアの低温・低圧合成と新しい利用技術
2023/4/7 2023年版 脱炭素社会の市場予測・技術と将来展望
2023/2/17 2023年版 水素エネルギーの市場予測と将来展望
2023/1/20 2023年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2022/12/28 カーボンニュートラルに向けた水素製造・P2Gと関連技術の最新動向
2022/11/21 海洋エネルギーの活用技術 (CD-ROM版)
2022/11/21 海洋エネルギーの活用技術
2022/9/30 水素の製造とその輸送、貯蔵、利用技術
2022/7/15 2022年版 スマートエネルギー市場の実態と将来展望
2022/5/20 2022年版 スマートコミュニティ市場の実態と将来展望
2022/1/21 2022年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2021/12/16 カーボンニュートラルに向けた中低温産業排熱の最新利用技術と実践例
2021/9/17 2021年版 スマートグリッド市場の実態と将来展望
2021/7/16 2021年版 スマートエネルギー市場の実態と将来展望
2021/4/30 世界の燃料電池・水素産業 最新業界レポート