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(有機) 電解合成・電解反応のメカニズム、導電性材料や電池材料の開発、その応用

(有機) 電解合成・電解反応のメカニズム、導電性材料や電池材料の開発、その応用

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2020年3月10日(火) 10時00分 17時30分

プログラム

第1部 ダイヤモンド電極を活用した有機電解合成

(2020年3月10日 10:00〜10:50)

 有機電解合成とは電気化学を組み合わせた有機合成の手法であり、特別な試薬を必要としないことから、SDGsの観点から注目度が高まっている。本セミナーでは、ダイヤモンド電極を活用した有機電解合成の研究を解説する。

  1. 有機電解合成とは?
    1. 歴史
    2. 必要な器具と技術
    3. 世界の動向
  2. ダイヤモンド電極とは?
    1. 作製方法
    2. 電気化学特性
    3. 応用例
  3. 陽極酸化
    1. 溶媒由来の活性種が介在する反応
    2. 溶媒としての含フッ素アルコールが鍵となる反応
    3. 電気触媒的に進行する反応
  4. 陰極還元
    1. 溶媒としての水が鍵となる反応
    2. 溶存気体が介在する反応
    3. 結合を開裂させる反応
    • 質疑応答

第2部 電解重合、電解合成の応用と事例紹介

- 導電性高分子の電解重合、エレクトロクロミズムと電解合成を中心に –

(2020年3月10日 11:00〜11:50)

  1. 省エネルギー型技術における電気化学
  2. 電解質と電極反応
    1. 電解質
    2. 電極反応
    3. 電流 – 電圧応答の解釈
  3. 電解重合 – 導電性高分子、修飾電極系を例に –
    1. 電解手法と生成物の特徴
    2. 生成物の構造と同定法
    3. 応用
  4. 電解合成 – エレクトロクロミズムを例に –
    1. エレクトロクロミズムとは
    2. 有機系材料のエレクトロクロミズム
    3. 金属電解析出型エレクトロクロミズム
    4. 電解析出金属ナノ粒子の形態制御と色変化
    5. 電解析出と表面修飾
    • 質疑応答

第3部 SPE電解法の基礎および電解合成反応への応用と電極触媒作用の解説

(2020年3月10日 12:40〜13:30)

 固体高分子電解質 (Solid Polymer Electrolyte) 膜の両面に電極を接続したデバイスを用いたガスや疎水性原料の直接電解還元・酸化による有用化合物合成法について解説する.

  1. SPE電解実験法
    1. SPEの解説
    2. 多孔質電極の解説
    3. 電解ユニットの解説
  2. SPE電解による還元反応の紹介と解説
    1. 過酸化水素の合成
    2. 二酸化炭素の還元
    3. 有機ハイドライド合成
  3. SPE電解による酸化反応の紹介と解説
    1. 活性酸素種について
    2. アルカンの部分酸化
    3. アルケンのエポキシ化
    • 質疑応答

第4部 電池デバイス応用に向けた導電性ポリマーの電解合成

(2020年3月10日 13:40〜14:30)

 本講演では、リチウムイオン二次電池や燃料電池などの電池デバイスへの応用を想定した新構造単位をもつ導電性ポリマーの分子設計と電解合成について解説する。

  1. 二硫化炭素を原料に用いるレドックス導電性ポリマーの電解合成
    1. リチウムイオン二次電池における正極材
    2. 二硫化炭素の電解重合によるポリ硫化炭素の合成
    3. ポリ硫化炭素のレッドクス導電性の評価
    4. 自己ドープ型ポリ硫化炭素の電解合成
    5. リチウムイオン二次電池用正極材への応用
  2. トロポロン類を原料に用いる新導電性ポリマーの電解合成
    1. 既存の導電性ポリマーの概要
    2. 非ベンゼン系・非複素環式芳香族化合物:トロポロン類
    3. トロポロンの電解重合による新規π共役ポリマーの合成
    4. 高分子化トロポロンの電気伝導性の評価
    5. 電池デバイスに向けた電子?イオン混合伝導体への展開
    • 質疑応答

第5部 プロトン伝導性無機固体電解質を用いた電解反応

(2020年3月10日 14:40〜15:30)

 プロトン伝導性無機固体電解質を用いた次世代型の燃料電池による電解反応につ いて、固体酸化物形燃料電池 (SOFC) による電解反応との違いについての解説も 交えながら、アンモニア電解合成などの応用例について解説する。

  1. エネルギー・気候変動問題と電解反応
    1. 水素エネルギーキャリアの動向
    2. 電解反応の適用の取り組み
  2. 中温・高温作動電解セルについて
    1. イオン伝導体の種類
    2. 固体酸化物形燃料電池 (SOFC)
    3. プロトン伝導性セラミックセル (PCFC)
  3. 電解反応
    1. 水蒸気電解
    2. 二酸化炭素・水共電解
    3. アンモニア電解合成
    4. 今後の展開
    • 質疑応答

第6部 リグニンの微生物分解の電極反応による模倣

(2020年3月10日 15:40〜16:30)

 木材の主要成分であるリグニンの変性・分解反応の開発は、バイオリファイナリーの基盤技術として重要である。ここでは、木材腐朽菌の酵素分解反応を模倣した電解反応 (リグニンの電解酸化) ついて解説する。

  1. リグニンとは?
    1. 木材の化学組成
    2. リグニンの化学構造と機能
    3. リグニンの利用
  2. リグニンの微生物分解
    1. 木材腐朽菌のリグニン分解
    2. ラッカーゼ・メディエーター・システム (LMS)
  3. リグニンモデル化合物の電解酸化
    1. エレクロ・メディエーター・システム (EMS)
    2. リグニンモデル化合物のEMS酸化
    3. 人工リグニンのEMS酸化
    • 質疑応答

第7部 有機電解合成装置について

(2020年3月10日 16:40〜17:30)

 近年、有機電解合成という分野が再度注目を集めております。 その中で、弊社はスクリプス研究所 (アメリカ) のPhil Baran先生との共同開発で、オリジナル有機電解合成装置ElectraSyn2.0を発明しました。 本装置は、「はじめての方でも簡単に」をコンセプトに開発されたため、有機電解合成が初めての方でも扱いやすい仕様となっております。 今回は弊社の有機電解合成装置ElectraSyn2.0の説明を中心にお話しさせて頂きます。

  1. IKAジャパンについて
    1. 会社概要
    2. スローガン
    3. 取り扱い商品
  2. ElectraSyn 2.0
    1. 装置開発の経緯
    2. 装置概要
    3. 操作性
    4. 製品ライナップ
    5. 論文紹介
  3. Screening System及びElectraSyn flow
    1. 装置概要
    2. 製品ライナップ
    • 質疑応答

講師

  • 山本 崇史
    慶應義塾大学 理工学部 化学科
    准教授
  • 小林 範久
    千葉大学 大学院 融合科学研究科
    教授
  • 山中 一郎
    国立大学法人 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系
    教授
  • 金澤 昭彦
    東京都市大学 工学部 エネルギー化学科 高分子・バイオ化学研究室
    教授
  • 大友 順一郎
    東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系
    教授
  • 高野 俊幸
    京都大学 大学院 農学研究科 森林科学専攻
    教授
  • 柴田 紗希
    IKA
    セールスエンジニア

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。

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