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水素脆性の基礎と評価、メカニズム解析および脆化抑制への取組み

水素脆性の基礎と評価、メカニズム解析および脆化抑制への取組み

~材料中の水素の挙動と各種材料の水素脆性 / 破壊メカニズムの諸説 / 脆化の抑制・防止への取り組み~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、材料中の水素の振る舞い、脆化のメカニズム、水素脆性の評価方法、対応策をわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2020年2月20日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 水素脆化対策が必要な製品の技術者
    • 自動車
    • 船舶
    • 高強度鋼
    • 金属延性材料
    • 燃料電池
    • 水素エネルギー
    • 燃料ステーション など
  • 水素脆化で課題を抱えている方

修得知識

  • 水素脆性の基礎
  • 各種水素脆性試験法
  • 各種材料の水素脆性
  • 水素脆性のメカニズム

プログラム

 水素脆性とは水素により材料が脆くなり破壊に至る現象で、しばらく使用した後に破壊が起こることから遅れ破壊と呼ばれています。高力ボルトの遅れ破壊を機に、高強度鋼について盛んに研究が行われてきました。また、最近では燃料電池車の実用化に向けて高圧水素によるオーステナイト系ステンレス鋼などの水素脆性の研究が盛んに行われています。しかし、水素脆性のメカニズムについては必ずしも明白でなく、さらにその対策は十分とは言えません。
 本講座では、水素脆性の基礎から、各種評価法、各種材料における水素脆性破壊の特徴、破壊のメカニズムの諸説について平易に詳解し、さらに現在研究されている水素脆性を防止する取り組みについて解説します。

  1. 水素脆性の概要
  2. 材料中の水素
    1. 存在状態
    2. 拡散
    3. トラップ
    4. 転位による輸送
    5. 環境と固溶水素
  3. 各種試験法
    1. 水素透過試験
    2. 水素固溶量測定法
    3. 昇温脱離分析法
    4. 定荷重試験
    5. SSRT
    6. CSRT
    7. 規格化に関して
  4. 各種材料の水素脆性
    1. 鉄及び低合金鋼
    2. 高強度鋼
    3. ステンレス鋼
    4. ニッケルおよびニッケル合金
    5. アルミニウム合金
  5. 水素脆性のメカニズム
    1. 破壊の基本事項
    2. 軟化と硬化
    3. 面圧説
    4. 鉄の原子間凝集力低下説
    5. 局所変形助長説
    6. 水素助長塑性誘起空孔説
    7. 拡散性水素と非拡散性水素
  6. 水素脆化の抑制への取り組み
    1. 指針
    2. 素材の選択
    3. 組織
    4. 添加物
    5. 表面処理
    • 質疑応答

講師

  • 高野 則之
    金沢工業大学 先端材料創製技術研究所 機械工学科
    教授

会場

東京流通センター

2F 第4会議室

東京都 大田区 平和島6-1-1
東京流通センターの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 47,020円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 47,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。

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