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粉体における付着・固結・閉塞・滞留トラブルの発生原因、対処ノウハウ

粉体における付着・固結・閉塞・滞留トラブルの発生原因、対処ノウハウ

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、効果的な乾燥を行うための適切な操作法を基礎から解説いたします。
また、乾燥速度の向上、省エネルギー化、トラブルを解決するための方法を分かりやすく説明いたします。

開催日

  • 2019年12月20日(金) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 乾燥技術に関連する技術者
    • 乾燥機
    • 食品
    • 医薬品
    • 化粧品
    • セラミックス
    • 電子材料
    • 化学品
    • 塗装
    • 記録媒体
    • 機能性フィルム
    • コーティング
    • 印刷物
    • 農薬 など
  • 乾燥実務に携わっている技術者
  • 乾燥について問題を抱えている方

修得知識

  • 扱う粒子の形状、サイズ、流動性、帯電特性と付着性予測
  • 粉体プロセスの温湿度環境、流路設計、容器・材質などによる対策のポイント

プログラム

第1部 粉体の付着・固結・閉塞 (詰まり) ・ 滞留 (たまり) ・分離偏析 (かたより) トラブルの原因と予防・対策

(2019年12月20日 10:00~14:30) ※途中昼食を挟みます

 粉体を扱う場合のトラブルはさまざまである。本講でとりあげる粒子の付着・凝集、塊を生じる固結、一カ所にとどまる滞留 (残留) 、貯槽や配管での閉塞はその代表である。まず、粉体を扱う上での基本的な考え方を述べる。次に粒子付着や固結のメカニズムについて説明し、さらに滞留と閉塞についてその現象と対策を述べる。滞留については逆にそれを利用することにも触れる。分離・偏析 (成分のかたより) トラブルも、その現象と対策を述べる。最後に粉体設備全体の計画から実施における多くのトラブルおよびスケールアップ時のトラブルについて説明する。参考として、多くの対象に役立つ開発や設計のアイデアの出し方について具体例付きの資料を示す。

  1. 粉体を取り扱うためのコツ
    1. 粉体とは何か?
      • 粉体と粒体の境界 (くっつくか離れるか)
      • 粉体の名称とサイズ
      • 代表的な粉体の粒子径
      • 粉体として扱うことの効用 (比表面積、光遮蔽など)
    2. 粉体と液体の取り扱いの違い (設備・装置として)
    3. 粉体を扱う上での落とし穴
      • 粉体ハンドリングに影響を及ぼす物性
      • LIVEとDEAD
    4. 上手に粉体を扱うために
      • 物性を数値化する (取り扱いにくさの段階を決める)
      • ハンドリング機器の特徴と構造を知る (隠れた弱点を知る)
      • 実装置を観察する
      • トラブルへの対応に知恵を絞る
  2. 固結
    1. 粉体の固結の発生とその防止
    2. 粉粒体の固結とは
    3. 固結の発生機構
    4. 固結に関与する因子
      • 固体粒子の水分と吸湿性
      • 空隙と粒子の接触状態
      • 平衡含水率と潮解
      • 粒子の溶解性
      • 析出粒子の固結性
      • 固結力の類
    5. 固結の汎用的な対策
      • 粒子物性の変更による吸湿防止外的操作による防止
      • 析出段階での防止
    6. 固結防止剤の例
    7. 食塩にみられる固結対策
      • 食塩の物性の変化と添加物
      • 食塩サイロの考え方
      • 粉体の高濃度輸送における固結対策
    8. 固結のトラブルアンケート結果より
    9. 半導体分野での水垢防止対策
  3. 粉体滞留・残留の防止とその利用
    1. 流れにおける粉体の滞留
      • 粉体と液体の滞留の差
      • 滞留させたくない理由
    2. 粉体を滞留させない方法
      • 接触する側の形状を考慮する
      • 操作方法を工夫する
      • 粉体の性状及びそれに影響する要因を変更・管理する
    3. 粉体の舞い上がりによる滞留の防止
      • 微粒子の沈降速度と舞い上がり
      • 舞い上がりを防止する方法
      • 舞い上がった粉体を捕集する方法
      • バグフィルタの通気速度による抑制
    4. 粉体を滞留させることの効用
      • 落下衝撃の緩衝
      • シュートの保護
      • 空気輸送における粒子衝撃の緩衝
      • スクリューコンベヤにおける下部の滞留
      • 粉体貯槽の過大圧防止
  4. 粉体の閉塞
    1. 貯槽やシュートにおける閉塞のトラブル
      • 貯槽の形状・仕様
      • 壁部の粉体層破壊
      • 内部の粉体層破壊
      • 粉体物性の管理
      • 貯槽の操作
    2. 実際のトラブル例
  5. 偏析
    1. 偏析を生じる物性
    2. 偏析を起こさせる運動と力
    3. 実際の粉粒体の取り扱いにおける偏析現象
    4. 偏析の防止対策とその手順
    5. 偏析対策検討の実施例
  6. 粉体プロセスのトラブル
    1. トラブルに対する心構え
    2. トラブルが発生する工程とトラブルの内容
    3. トラブルの分類と具体的な事象例
    4. 粉体プラントのスケールアップ倍数
    5. スケールアップに伴うトラブルの具体例
      • 貯槽の強度
      • オリフィスの供給能力
      • フラッシング
  7. 付録: アイデア力を鍛えるためのチェックリスト
    • 質疑応答

第2部 ファンデーションなど粉体製品の 構成原料や製造工程の注意事項

(2019年12月20日 14:40〜16:00)

 日本に導入されたファンデーションは1950年であり、現在のメーキャップ化粧品の機能には粉体技術は欠かせない要素である。ファンデーションなど粉体製品の構成原料や製造工程の注意事項について述べる。

  1. ファンデーションの市場動向
  2. ファンデーションの剤型と機能
    1. 乳化ファンデーションの特徴
    2. O/Wファンデーションの特徴
    3. W/Oファンデーションの特徴
  3. ファンデーションの構成原料に注意事項
    1. 乳化ファンデーションの顔料の粉体
  4. ファンデーションの製造工程での注意事項
    1. 混合
    2. 粉砕、分散
    • 質疑応答

第3部 粉体プロセスにおける付着・固結・滞留・ 閉塞・リークなどのトラブル実例と対処

(2019年12月20日 16:10〜17:30)

 粉体プロセスは粉砕、乾燥、集塵、輸送、貯蔵など多岐にわたり、そこでは様々なトラブルが発生します。粉体プロセス固有のトラブルと言える付着、固結、滞留、閉塞、リーク、フラッシングを中心にそれぞれの発生事例と解決策について実施例を紹介しながら解説します。

  1. 付着
    1. 乾燥機伝熱面への付着による伝熱阻害
    2. 湿粉の分散
    3. 付着異物の製品混入汚染
    4. 集塵装置の付着
  2. 固結
    1. 乾燥工程での固結
    2. 充填工程での固結
    3. 保管工程での固結
  3. 滞留
    1. 異常滞留蓄熱による発火
    2. 滞留堆積による粉塵爆発
    3. 発火・粉塵爆発の防止策
  4. 閉塞
    1. ディスクドライヤー内の閉塞
    2. 流動層乾燥機の閉塞
    3. ロータリーバルブの閉塞
  5. リーク
    1. 回転機器のシャフトシールからの粉漏れ
    2. 最新シャフトシール構造
  6. フラッシング
    1. 貯蔵サイロにおけるマスフローとファンネルフロー
    2. 輸送機のフラッシングによる不安定供給 6.3 装置内からの粉の飛散
    • 質疑応答

講師

  • 小波 盛佳
    フルード工業 株式会社
    執行役員 / 研究開発室長
  • 島田 邦男
    琉球ボーテ株式会社
    代表取締役
  • 高島 久継
    株式会社 奈良機械製作所 プロジェクトチームデルタ
    常務取締役

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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