技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

プラスチック製品設計の基礎

成形品質、コストダウンに活かす

プラスチック製品設計の基礎

~樹脂・金型・成形の基本3本柱を固める、事例で理解~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年11月18日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチックに関連する、製品設計、技術開発、品質保証、資材調達、技術営業の方

修得知識

  • 製品設計に活かすための樹脂材料の知識
  • 射出成形金型の知識
  • 射出成形加工の知識
  • プラスチック成形品設計の知識
  • 成形不良の要因と対策の知識
  • コストダウンの知識

プログラム

 「プラスチック」は現代の我々にとって切っても切り離せないくらいに、いろいろな生活場面に浸透して使われています。製品が使われる場面によって「小型」・「薄型」・「軽量」・「省電力」・「低コスト」・「高度な機能・性能」・「地球環境」などのキーワードが求められ、これから開発される製品においてプラスチックは必要不可欠です。
 それゆえに設計者は高度な技術力をもって、顧客要求を満足するための解決策を講じ、「コストダウン」、「不良撲滅」などの具体的な問題や課題に取り組まねばなりません。
 しかし、これから製品の開発や設計の世界に入られる方は決して恐れる必要はありません。「基礎固め」をしっかり行うことで「自走 (自力で考え行動する) 」できる状態となり、結果、高度な要求にも応えることができるようになるのです。基礎があやふやでは、決してその上に応用を築くことはできません。
 本講座では、基礎固めに当たり、基礎事項を解説すると同時に、関連する具体事例を通して品質やコストなどの少し深掘りしたところを学びます。打合や取引の現場で交わされる専門用語、今さら聞けないような業界常識などについても、合点がいくことと思います。
 「プラスチック製品」は製品設計者だけでなく、資材調達・購買、成形加工、製造、品質保証・管理、研究・開発、販売・営業などの全工程で成り立つものです。プラスチックモノづくりに関わる多くの方々へ本講座が少しでもお役に立てば、これ以上に嬉しいことはございません。
 当日は2019.10月ドイツにて開催のプラスチック国際博覧会 (K2019) の視察報告をいたします。また、同博覧会で入手した成形品および代表的な成形不良品を展示いたします。図や写真だけではわかりにくいものも、実際に手に取り、見て、触れていただくことで、より理解が深まるものと思います。

  1. プラスチック製品の企画、設計から量産までの全工程を概観する
  2. 樹脂の知識
    1. 樹脂の特性
      1. プラスチックとは何か
        • 可塑 (Plastic)
        • 高分子化合物 (ポリマー)
        • 天然樹脂
        • 分子構造
      2. 熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂
        • 性質
        • 主な樹脂
        • 主な加工法
        • 高分子の形と性質
      3. 熱可塑性樹脂 (結晶性と非結晶性)
        • 成形収縮率
        • 光学的特性
      4. 性能向上のための特性改質
        1. ポリマーアロイ
        2. 繊維強化プラスチック (CFRTP、GFRTP)
        3. 添加剤
      5. PVT特性 (温度と比容積)
      6. 流動特性 (温度と粘度)
    2. 樹脂の物性
      1. 物理的特性、機械的特性、熱的特性、電気的特性、化学的特性、成形加工特性
        • 【事例】比重とコスト
      2. 物性表の見方
        • 【事例】樹脂選定法 (考慮項目とレーダーチャート)
    3. 樹脂種類と製品用途
      • 汎用性プラ
      • エンプラ
      • 熱硬化性
      • 熱可塑性エラストマー
      • 生分解性プラスチック
  3. 金型の知識
    1. 射出成形金型の構造
      1. コールドランナー金型 (2プレート、3プレート)
        1. モールドベース構造
        2. 実際の金型分解写真
      2. ホットランナー金型
        • 【事例】ターンキー生産システム (動画視聴)
    2. 射出成形金型の機能
      1. 流す (スプルー/ランナー/ゲート)
      2. 形を作る
      3. 固める
      4. 取り出す
      5. エアー排出
        • 【事例】材料リサイクルにおけるポイント (評価方法例)
  4. 成形加工の知識
    1. 射出成形機の構造と機能
      1. 射出装置
      2. 型締装置
      3. 型開力
        1. 選定樹脂と投影面積との関係
          • 【事例】型開力の計算
          • 成形品形状と投影面積との関係
          • 金型構造と投影面積の関係
      4. 適正な型締力
      5. 加工の循環 (成形~製品取出~仕上げ~再生~乾燥~原料供給~成形)
    2. 成形サイクル
    3. サイクルタイム
      • 【事例】コストダウン案 (①材料費、②加工費)
      • 【事例】サイクルタイム差がもたらす加工能力差
    4. 保圧とゲートシール
      1. 保圧目的
      2. 保圧時間と成形品重量
        • 【事例】成形条件を変えて成形不良対策
  5. プラスチック成形品設計の知識
    1. 形状設計の基本
      1. パーティングライン
      2. 抜き勾配
      3. アンダーカットと金型処理方案
        • 【事例】無理抜きフック形状
      4. ゲート
    2. 成形不良の要因
      1. バリ
      2. ヒケとボイド (気泡、内部空洞)
      3. ウェルドライン
      4. 変形 (そり、まがり、ねじれ)
        • 【事例】成形不良サンプル展示 (フローマーク、ジェッティング、焼け、シルバーストリーク等)
  6. 成形品サンプルに学ぶ技術トレンド
    • 2019年10月に開催のプラスチック国際博覧会【K2019 (ドイツ) 】について、入手の成形品サンプルを交えながら解説します。また、代表的な成形不良サンプルも展示します。
      ※見て、触れて、手にとってご覧いただけます。
    • 質疑応答・名刺交換

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第1グループ活動室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 47,020円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 47,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/10 熱分析の基礎と測定・解析技術 オンライン
2024/5/10 熱分析による高分子材料 (プラスチック・ゴム・複合材料) の測定・解析の基礎とノウハウ オンライン
2024/5/10 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/5/13 高分子材料のトライボロジー: トライボロジーの基礎から摩耗・摩擦低減技術の手法と特徴まで オンライン
2024/5/13 ラジカル重合による高分子合成 オンライン
2024/5/14 ポリマーアロイの基本、構造・物性および新規ポリマーアロイの材料設計の必須 & 実践知識 オンライン
2024/5/14 ブリードアウトの発生メカニズムと制御、測定法 オンライン
2024/5/14 熱可塑性エラストマー (TPE) の基礎と生分解性TPEの開発 オンライン
2024/5/15 高分子の結晶化、結晶高次構造の制御、分析解析、その応用 オンライン
2024/5/15 ヒートシールのくっつくメカニズムと不具合対策、品質評価 オンライン
2024/5/15 UV硬化樹脂における硬化不良対策と硬化状態の測定・評価 オンライン
2024/5/16 二軸押出機による混練技術とプロセス最適化 オンライン
2024/5/17 エポキシ樹脂の構造、特性と硬化剤の選び方・使い方、トラブル対策 オンライン
2024/5/17 高分子材料のトライボロジー: トライボロジーの基礎から摩耗・摩擦低減技術の手法と特徴まで オンライン
2024/5/20 導電性高分子の基礎と最新の研究動向・応用 オンライン
2024/5/21 高分子材料のモノマー化、解重合反応とケミカルリサイクルの動向 オンライン
2024/5/23 プラスチックレンズの基礎とトラブル対策事例 オンライン
2024/5/27 熱可塑性エラストマー (TPE) の基礎と生分解性TPEの開発 オンライン
2024/5/28 プラスチックフィルムにおける各樹脂特性、添加剤・成形加工技術および試験・評価方法 オンライン
2024/5/29 次世代バイオプラスチックの台頭と破壊的イノベーションのすすめ オンライン