技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品の製品回収判断・タイミングと事例考察

医薬品の製品回収判断・タイミングと事例考察

~PIC/Sの緊急回収通報手順書の改訂をふまえて~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年5月29日(水) 10時30分16時30分

修得知識

  • PMDAによる回収の通知の概要
  • 品質情報/品質不良対応と仕組み
  • 医薬品製造販売におけるリスクとその低減

プログラム

 PMDAは積極的に無通告査察を行っています。GMPの不備など見つかると回収まで行っています。PMDAによる回収と思われるものを紹介しその対応を行うことが必須になっています。
 医薬品の回収の通知が昨年2月に改訂されました。その通知を知る機会に製品回収について考え、製品回収を防ぐか、その判断をどうするか、製品回収と判断した時どのように対応するかについて紹介します。品質情報や品質不良は品質を改善する貴重な情報です。この情報を活用することにより、品質の改善をはかりかつお客様との信頼を構築するチャンスでもあります。そのための対応方法や仕組みなどを紹介します。
 時には製品回収に至る場合もあります。本当の大きな問題は、起きた事象よりもその後の対応のまずさから企業のリスクにもなるような大きな問題にしてしまっています。起きた時の対応とリスクを小さくする方法を実際の製品回収事例と回収を行うか迷った事例を紹介します。
 大きな品質問題と製品回収の多くの実際事例を紹介することにより、何処に問題があるか、その問題をいかに事前に防ぐかについても説明します。

  1. 医薬品製造における具体的な品質リスク
    1. 健康被害を起こす。
    2. 製品回収を起こす (製品苦情が増える) 。
    3. 欠品を起こす。
    4. GMP適合性調査で期日までに適合せず承認が下りないまたは承認が遅れる。
    5. 製造コストを高める。
    6. 会社の信頼を損ねる。
  2. 製品回収に関係する通知など (東京都福祉保健局)
    1. 製品回収に関する通知 (2018年2月8日付け)
    2. 回収処理について
    3. 回収処理の流れ
      • 通知
      • Q&A
    4. 回収処理の流れ
      1. 情報の入手
      2. 情報の分析
      3. 回収の必要性の判断
      4. 回収の決定
      5. 納入施設への情報提供・回収措置
      6. 東京都 (本社所在地) への報告
      7. 「回収の概要」掲載 回収着手報告書提出 報道発表
      8. 回収終了
      9. 回収終了報告書提出
    5. 医薬品医療機器情報提供ホームページ
  3. 生物由来製品の回収について
    1. 生物由来異物の製品回収についての通知
    2. 通知から“生物由来異物”の言葉の削除
  4. 実際の製品回収の社内対応事例紹介 (20150805)
    1. 問題の発覚と調査
    2. 社内会議
    3. 当局対応
      • 当局への報告
      • 回収着手報告書
      • PMDAの製品回収ホームページへの掲載
      • 回収品の当局確認
      • 回収終了報告
    4. 社外への連絡
    5. 欠品対応
    6. CAPA
    7. 次回製造販売業の業更新時の査察に備えて
  5. 製品回収のリスク
    1. 異物による回収
    2. 表示ミスによる回収と対策
    3. 資材メーカーのコンタミによる回収と対策
    4. GMP不備による回収
    5. 製造販売承認書との齟齬 (製造場所記載なし)
    6. 安定性モニタリングでの不適による回収
    7. 海外当局の査察時の不適合による回収
    8. PMDAのGMP適合性調査による回収
  6. PMDAのHPより実際の製品回収事例から見えてくる問題点
    1. 該当ロットだけに留まらない
    2. 製造販売承認書との不一致
    3. GMP適合性調査時のGMP不備が他の製品に影響
  7. 製造販売承認書との齟齬による回収
    1. PMDAのGMP適合性調査で判明
    2. 内部告発で判明
    3. 自ら気づいた場合
  8. 治験薬の回収事例紹介
    1. 治験の中断
    2. 対策
  9. 製品回収を行わなかったケースとその判断
    1. 捺印ミス
    2. 虫の混入
    3. 毛髪の混入
    4. 原薬の異物混入
  10. 将来の製品回収リスク対応
    1. 溶出試験
    2. 原薬の製造方法変更対応
    3. 製造の問題 (混合性、不均一作業など)
    4. 日局標準品の純度係数追加
    5. 表示ミス防止
    6. 虫対策
    7. 毛髪対策
    8. 安定性試験対策
  11. 人が創る品質/Quality Culture
    • 欠品、回収を防ぐための一人ひとりの取り組みとその人材育成
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第1グループ活動室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/12/5 ICH Q9 (R1) : 品質リスクマネジメント改正の要点と暗黙知・知識管理の品質保証への落とし込み オンライン
2025/12/5 医薬品事業化のために必要な開発・上市戦略 オンライン
2025/12/8 中小規模組織 (企業) における新人QA員養成講座 オンライン
2025/12/8 GMP省令/行政査察対応を踏まえた変更/逸脱管理と処理手順書作成 オンライン
2025/12/8 GVP情報の収集・自己点検・教育訓練における日常業務の効率化と信頼性確保 オンライン
2025/12/8 スプレッドシートのコンピュータ化システムバリデーション (CSV) とデータインテグリティ対応 オンライン
2025/12/8 製薬分野に特化した生成AIによる知的財産業務の効率化 オンライン
2025/12/9 コンプライアンス違反を起こさない・繰り返さないQA・QC教育の体制構築と訓練効果の確認の手引き オンライン
2025/12/9 バイオ医薬品生産用の遺伝子組換え体細胞の構築とセルバンクの作製・管理・各種試験と承認申請への対応 オンライン
2025/12/9 体外診断薬・コンパニオン診断薬を巡る最近の話題、成功/失敗事例で学ぶ開発戦略、並びに今後の展望と課題 オンライン
2025/12/9 再生医療等製品におけるR&D段階からの薬価/事業化戦略 オンライン
2025/12/9 ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス時代の希少疾病用医薬品 (オーファンドラッグ) 開発最前線 オンライン
2025/12/10 記録ミスを低減するGMP製造記録の取り方・様式と不備があった場合の記録の残し方 オンライン
2025/12/10 QA部門のためのGMP文書・記録類の照査のポイント オンライン
2025/12/10 キメラ型タンパク質分解誘導薬 (PROTAC) の分子設計と実用化への課題 オンライン
2025/12/10 日本型パテントリンケージ制度の実務と考慮した特許戦略 オンライン
2025/12/11 ザ・治験薬のGMP 2026年に向けて 東京都 会場・オンライン
2025/12/11 QC (試験部門) における効果的な電子化、電子化後のデータファイルの保管・管理における実務ポイント オンライン
2025/12/11 原薬製造プロセスバリデーション実施方法とスケールアップ、MF登録申請 オンライン
2025/12/11 バイオ医薬品の開発/品質管理で必要となるタンパク質科学の基礎と凝集・安定性の解析 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/6/11 タンパク質分解医薬の実用化に向けた基盤技術と評価
2025/4/14 製薬業界55社〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/4/14 製薬業界55社〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/2/20 医薬品製造を目的としたプロセス化学と薬事規制及び製薬企業の動向
2025/1/27 世界の中分子医薬・抗体医薬、およびCDMO最新業界レポート
2024/11/29 ファインケミカル、医薬品の連続生産プロセス
2024/9/30 最新GMPおよび関連ICHガイドライン対応実務
2024/9/30 タンパク質、細胞の吸着制御技術
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用