技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

タンパク質溶液の凝集と液-液相分離

タンパク質溶液の凝集と液-液相分離

~凝集の仕組み・制御する溶液のデザインと細胞内にある液-液相分離~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年3月26日(火) 10時30分 16時30分

プログラム

 タンパク質は水溶液中で凝集しやすい性質があり、バイオ医薬品の応用などで課題になることが多いです。また、タンパク質は本質的に集まりやすい性質があり、最近では細胞内にある液 – 液相分離の現象の発見と新しい生命現象との関連が取りざたされています。
 本講演では、タンパク質の溶液状態のメカニズムと制御について紹介したい。まず、タンパク質の不溶性凝集のメカニズムから、凝集をふせぐさまざまな低分子の仕組みまでの基本的な事項を紹介いたします。続いて、高分子を利用するタンパク質の機能制御や濃縮などの応用をお話しします。最後に、細胞内にある液 – 液相分離の現象について、プリオンやFUSなどの液 – 液相分離の仕組みや、細胞内オーガナイザーとしての液 – 液相分離の仕組みと最近のトピックを紹介します。
 タンパク質の溶液状態に関して研究している講演者が、タンパク質の凝集の仕組みや、凝集を制御する溶液のデザイン、生命科学でトピックになっている液 – 液相分離に関して、基本的な事項からお話しいたいます。

  1. タンパク質の凝集
    • タンパク質の凝集とは
    • タンパク質構造の安定化
    • タンパク質凝集抑制剤の探索と利用
    • 溶解性を制御するホフマイスター系列
    • タンパク質構造を安定化するオスモライト
  2. アルギニンテクノロジー
    • アルギニンによるタンパク質の凝集抑制
    • カチオンπ相互作用による芳香族化合物の溶解性の改善
    • アルギニンの凝集抑制のメカニズム
    • タンパク質溶液の粘度と低分子添加剤による制御法
    • アルギニンの溶液添加剤としてのメカニズム
  3. タンパク質高分子電解質複合体
    • 水溶液中での酵素機能のオンオフ制御
    • 高分子電解質を用いた酵素の超活性化
    • 沈殿再溶解法によるタンパク質の濃縮
    • タンパク質高分子電解質複合体によるタンパク質の安定化
    • 非共有結合によるPEGylation
  4. 液 – 液相分離と膜のないオルガネラ
    • 細胞内にある液 – 液相分離の「再発見」
    • 液 – 液相分離のメカニズム
    • 転写・翻訳と液 – 液相分離
    • mTORC1・自然免疫応答と液 – 液相分離
    • 酵素の区画化と連続反応の制御
  5. アミロイドと液 – 液相分離
    • FUSタンパク質とアミロイド
    • アミロイド形成の低分子コントロールの可能性
    • 酵母プリオンの凝集と液 – 液相分離
    • なぜプリオンが種を超えて保存されてきたのか
    • 細胞が利用するゲル化とタンパク質安定化
    • 質疑応答・名刺交換

講師

会場

三田NNホール&スペース

スペースC

東京都 港区 芝4丁目1番23号 三田NNビル地下1階
三田NNホール&スペースの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/8/8 CSV超入門 オンライン
2024/8/8 バイオ医薬品における申請をふまえたCMCレギュレーション対応とCTD作成入門講座 オンライン
2024/8/8 滅菌バリデーション基礎講座 オンライン
2024/8/8 次世代抗体における特許戦略の構築と新たな視点 オンライン
2024/8/8 製造・品質試験/輸送・安定性試験/承認申請コース 全3コース オンライン
2024/8/9 バイオ医薬品におけるタンパク質の凝集分析と処方決定までの具体的事例 オンライン
2024/8/13 製造販売後におけるRWD (リアルワールドデータ) 利活用の実際 オンライン
2024/8/13 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2024/8/15 三極 (日米欧) の規制・承認体制に基づいた治験薬GMPのポイントと設備管理・適格性評価 オンライン
2024/8/16 分離工学の基礎と装置設計法 オンライン
2024/8/16 バイオリアクターの装置および操作の設計とスケールアップ時の留意点 オンライン
2024/8/16 医薬品事業開発における導出/導入・契約、交渉業務の基礎 オンライン
2024/8/16 バイオ医薬品用原薬製造工場の施設・設備設計のポイント オンライン
2024/8/19 GMP文書・当局査察・監査時の英語表現と効果的な説明のポイント オンライン
2024/8/19 医薬品製造現場におけるQuality Culture醸成とCAPAの推進 オンライン
2024/8/19 固液分離操作の必須ノウハウ オンライン
2024/8/19 開発早期における医薬品売上予測とマーケティング戦略 オンライン
2024/8/20 バイオ医薬品 GMP入門講座 オンライン
2024/8/21 LC-MSによる医薬品分析での試験法検討とバリデーション オンライン
2024/8/21 実践的な製造指図書およびSOP作成のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (製本版+ebook版)
2020/12/24 バイオ医薬品 (抗体医薬品) CTD-CMC記載の要点
2020/6/30 米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集