技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

自動車室内騒音の発生メカニズムと軽量防音材の開発

自動車室内騒音の発生メカニズムと軽量防音材の開発

~車内での音の発生、伝播メカニズム / 制振・遮音材の評価~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、騒音の原理から防音材の軽量化技術まで、自動車室内の静粛性を向上するための遮音・吸音対策を詳しく解説いたします。

開催日

  • 2018年11月6日(火) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 自動車における騒音発生メカニズムと遮音・吸音対策

(2018年11月6日 10:00〜11:30)

 騒音・振動対策は自動車の品質、質感の向上に寄与してきました。静粛性の向上をしてきただけではなく、各時代の要請 (出力向上、運動性能向上、排ガス規制、リサイクル、衝突安全性の向上、材料の使用規制、CO2排出削減など) との両立をはかりながら進化してきています。静粛性能に、防音材や、これらの機能を含む内装も一翼を担っており、時代の要請に応えながら質感向上に貢献してきました。電気自動車の将来の広がりや自動運転に注目が集まるなど、自動車業界を取り巻く環境はさらに変化していきそうです。環境の変化に今後も対応していく必要があります。これらの状況を現状認識し、防音対策を考えていきます。

  1. 自動車業界の現状認識と展望
  2. 自動車用の防音材の基本特性
    1. 各種吸音構造の吸音機構
    2. 多孔質材+表面材の吸音性能
    3. 各種遮音構造の遮音機構
    4. 積層防音構造の遮音性能
  3. 自動車の振動・騒音現象と制振・防音対策の説明
    1. 車内音
    2. 車外音
  4. 自動車用防音材の要求性能
    • 質疑応答

第2部 自動車用防音材の軽量化技術の開発動向と要求特性

(2018年11月6日 12:10〜13:40)

 自動車防音材の歴史、効果の説明から現在要望が多い軽量化の方法について、例を挙げ説明します。

  1. 自動車に使用される防音材について
    1. 自動車に使用される防音材料重量とその変遷
    2. 自動車用防音材の防音低減効果について
  2. 自動車用防音材の軽量化技術
    1. 施工仕様 (面積) の最適化による軽量化
      • シミュレーション技術を使用した防音材重量の軽量化の例
    2. 防音材の改良による軽量化
      • 遮音材/吸音材/制振材の各々の軽量化工法について
  3. まとめ
    • 質疑応答

第3部 不織布を用いた防音材の開発技術と自動車への適用

(2018年11月6日 13:50〜15:20)

 自動車業界の大きなパラダイムシフト (EV化、自動運転) に伴い、自動車の商品価値における音響性能 (静粛性) の重要性は以前にも増して高まっています。その流れの中で、新規参入を含めた多くの企業が防音材の開発に取り組んでいますが、防音材の高性能化には、その基本となる吸音・遮音のメカニズムを十分理解することが欠かせません。本講座では、吸音・遮音の基礎から不織布の吸音メカニズムを紹介いたしますので、その中から新製品開発につながるヒントをつかんでいただければ幸いです。

  1. 吸音・遮音の基礎
    1. 音について
    2. 音の反射・吸収・透過
    3. 有限厚材料における吸音特性
    4. 各種吸音材料
  2. 不織布を用いた防音材の開発
    1. 防音とは
    2. 不織布の音響特性
      1. 吸音特性
      2. 遮音特性
    3. 不織布防音材の高性能化
  3. 不織布防音材の自動車への適用
    1. 自動車騒音について
    2. 自動車騒音の今後の動向
    3. 自動車防音材に求められる性能
    • 質疑応答

第4部 自動車室内の振動騒音の基礎とシミュレーション技術

(2018年11月6日 15:30〜17:00)

 振動・騒音技術の世界は感覚と異なった現象も多くあり、しっかりとした基礎知識を持たないと設計指針を誤ってしまいます。間違いやすい振動・騒音現象の例をあげながら理論的考察をします。また、解析ソフトを使うとどんな問題でも簡単に解けてしまうように思われがちですが、現象を理解し、ソフトの内容を良く理解して数値シミュレーションを行なわないと間違った答えを出してしまいます。本講座では振動騒音の基礎的な説明を行った後に、それらを応用して実際に自動車の開発段階で使われた代表的な対策事例を紹介します。さらに時間が許せば市販ソフトの無料お試し版を使った振動シミュレーションのデモも行いますので後日ソフトをダウンロードして振動現象の理解に活用して下さい。

  1. 現場で役立つ振動騒音解析と数値シミュレーションの基礎
    1. 間違いやすい振動騒音知識
    2. 自由振動と強制振動
    3. 多自由度系振動
    4. 強制振動の簡単な解き方
    5. モード解析
  2. 自動車の主な振動騒音現象とシミュレーションの応用
    1. ロードノイズ
    2. 排気騒音
    3. エンジン音
    4. その他
      • ブレーキ鳴き
      • ワイパー自励振動
      • 空力騒音等
    • 質疑応答

講師

  • 山口 誉夫
    群馬大学 理工学府 知能機械創製部門
    教授
  • 板野 直文
    日本特殊塗料 株式会社 開発本部 第2技術部 技術2課
    課長
  • 中川 博
    日東紡音響エンジニアリング 株式会社 ソリューション事業部 技術部
    部長
  • 松村 修二
    群馬大学 大学院 工学研究科 次世代EV研究会幹事
    客員教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/23 自動運転車の商業化への道筋 東京都 会場・オンライン
2024/4/25 振動工学 入門 オンライン
2024/4/26 吸音・遮音・防振の理論とその測定・評価に関する入門講座 オンライン
2024/4/26 自動車の電動化に向けた半導体封止樹脂の設計と評価 オンライン
2024/5/8 自動車の電動化に向けた半導体封止樹脂の設計と評価 オンライン
2024/5/13 振動工学 入門 オンライン
2024/5/13 欧州のサーキュラーエコノミー政策動向とELV (廃自動車) 規則案 東京都 会場・オンライン
2024/5/14 人間-機械 (自動車) インターフェイス製品の人間工学の考え方とその評価 オンライン
2024/5/14 SRモータの基礎とEV実用化への最新動向 オンライン
2024/5/16 数値実験でビジュアルに理解する「実践的」振動工学 東京都 会場・オンライン
2024/5/16 xEVにおける車載電子製品のサーマルマネジメント 東京都 会場・オンライン
2024/5/20 振動・騒音を低減する材料技術とその予測技術 オンライン
2024/5/22 ターボ送風機から発生する空力音の基礎と低騒音ファンの開発法 オンライン
2024/5/27 吸音・遮音材料の基礎と性能の予測方法 オンライン
2024/5/28 自動車シートの座りを人間工学の眼で観る オンライン
2024/5/29 音響メタマテリアルの基礎工学と研究開発の動向 オンライン
2024/5/30 騒音・振動低減基本技術とそのための材料の適用法 東京都 会場
2024/5/30 EV用モータの技術トレンド 東京都 会場・オンライン
2024/5/30 自動車産業のサプライチェーンと業界動向 オンライン
2024/5/31 車載半導体の最新技術と今後の動向 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2017/11/17 2018年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2017/7/31 騒音・振動の対策と防音・防振材料の適用
2017/5/31 車載センシング技術の開発とADAS、自動運転システムへの応用
2016/12/16 2017年版 次世代エコカー市場・技術の実態と将来展望
2016/11/16 2017年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2016/10/21 吸音・遮音および振動制御の基礎習得
2016/4/28 ドライバ状態の検出、推定技術と自動運転、運転支援システムへの応用
2016/2/26 2016年版 車載用・産業用蓄電池市場の実態と将来展望
2016/2/20 自動車用プラスチック部品・材料の新展開 2016
2015/11/20 2016年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2015/9/18 2015年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望
2015/2/27 2015年版 車載用・産業用蓄電池市場の実態と将来展望
2014/9/26 2014年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望
2014/8/10 過給機(ターボチャージャ、スーパーチャージャ) 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/8/10 過給機(ターボチャージャ、スーパーチャージャ) 技術開発実態分析調査報告書
2014/4/15 自動車向け燃料電池〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/4/15 自動車向け燃料電池〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/1/15 電動パワーステアリング 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/1/15 電動パワーステアリング 技術開発実態分析調査報告書