技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

全固体薄膜電池の製造プロセスと積層、量産技術

全固体薄膜電池の製造プロセスと積層、量産技術

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、薄膜電極や電解質シートの作製方法、電極-電解質界面の制御、セラミック積層や、製膜のプロセスを流用して全固体電池を作製する方法を詳解いたします。

開催日

  • 2018年7月18日(水) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 全真空プロセスによる全固体リチウム薄膜電池の作製と界面制御

(2018年7月18日 10:00〜11:30)

 全固体電池動作の基礎からスタートし、全固体Li電池の課題や研究開発の方向性について述べます。その後、固体電解質/電極界面抵抗について説明し、低抵抗界面の特徴と高速充電特性を報告します。

  1. 全固体リチウム電池の特徴
  2. 全固体リチウム電池の開発項目
  3. 全固体リチウム電池の動作メカニズム (固体物理、半導体物理の観点から)
  4. 固体電解質と電極の界面における抵抗 (界面抵抗)
  5. 全固体リチウム薄膜電池の作製手法の紹介
  6. 全固体リチウム薄膜電池の電池特性評価
  7. 界面抵抗評価
  8. LiCoO2、LiNi0.5Mn1.5O2、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2の比較
  9. X線による界面原子構造評価
  10. 高速充電特性
    • 質疑応答

第2部 PLD法を用いた電池材料の薄膜作製と基礎物性、および全固体薄膜電池への応用

(2018年7月18日 12:10〜13:40)

 本講演では、薄膜型の全固体電池の作製法、特にパルスレーザー堆積 (PLD) を用いた方法を紹介する。薄膜系では、ターゲットを交換することで様々な活物質や電解質の組み合わせを試みることができ、5 Vを超える電池を作製することも可能である。さらに、薄膜系では、導電助剤や結着材を用いないことを利用して、活物質や電解質材料の基礎物性評価ができる。
 本講演では、基礎物性評価の方法として、固体中のリチウム拡散係数測定に注目し、詳しく紹介する。様々な拡散係数測定法の種類と測定される拡散係数の種類について触れ、化学拡散係数測定法と自己拡散測定法の違いについても解説する。さらに、二次イオン質量分析 (SIMS) を用いた、全固体電池材料のトレーサー拡散係数測定の手法について講演する。

  1. PLDを用いたリチウムイオン伝導性ガラス薄膜の作製
  2. リチウムイオン伝導性ガラス薄膜を用いた全固体薄膜電池
    1. LiCoO2を用いた薄膜電池
    2. LiCoMnO4を用いた5Vを超える薄膜電池
    3. Li3BO3固体電解質
  3. 固体中のリチウム拡散係数測定
    1. 拡散係数測定法の概略
    2. 化学拡散係数と自己拡散係数
    3. SIMSを用いたトレーサー拡散係数
    4. PITTを用いた化学拡散係数
  4. 固体電解質のリチウムトレーサー拡散係数
  5. 正極材料のリチウムトレーサー拡散係数
    • 質疑応答

第3部 全固体電池のためのセラミック電解質シート開発

(2018年7月18日 13:50〜15:20)

 近年、全固体電池開発が大きな注目を浴びている。それは、既存のリチウム電池では実現が困難な、高電圧化、高容量化、急速充放電性能、安全性向上において、アドバンテージがあると考えられているためである。特に、無機固体電解質をいた蓄電池の全固体化技術に関する研究開発は大きな動きを見せている。
 本講演では、全固体蓄電池の基礎から、セラミック固体電解質を用いた次世代蓄電池の最新研究開発動向と実用化のための課題解決に向けた指針等について紹介する。

  1. はじめに
  2. 次世代蓄電池開発の現状と課題
  3. 全固体電池の種類
  4. 全固体電池の特徴
  5. 全固体電池のための電解質の種類
  6. 全固体電池のための電解質の特徴
  7. 全固体電池用電解質の研究開発動向
  8. セラミック電解質
  9. 固体電解質の電気化学的評価法
  10. セラミック電解質シート製造技術
  11. 全固体電池のためのプロセス技術
  12. 全固体電池の作製例の紹介
  13. まとめと展望
    • 質疑応答

第4部 全固体薄膜リチウム二次電池の量産技術

(2018年7月18日 15:30〜17:00)

 第一に薄膜二次電池の用途の多さ、特にセンサー、環境発電デバイスとの相性の良さと良好な特性をご紹介させて頂きたいと思います。
 第二に弊社の装置を使うことで安定的に量産まで可能な薄膜二次電池を作製出来ること、各膜の良質な膜の作製に必要な条件を簡単にご紹介させて頂きたいと思います。
 電池討論会にも報告した最新の研究結果も報告させて頂きたいと思います。

  1. 全固体型薄膜リチウム二次電池の紹介
  2. 全固体型薄膜リチウム二次電池の応用について
  3. 薄膜電池内の各材料の選定理由について
  4. 全固体型薄膜リチウム二次電池製造工程について
  5. 全固体型薄膜リチウム二次電池製造装置の紹介
  6. スパッタリングターゲットの紹介
  7. 正極膜LiCoO2のRF+DC重畳成膜とその特性について
  8. アモルファス型酸化物固体電解質膜の成膜と特性について
  9. 弊社装置で作製した全固体型薄膜リチウム二次電池の特性について
  10. 次世代に向けての大量生産技術について
    • 質疑応答

講師

  • 一杉 太郎
    東京工業大学 物質理工学院
    教授
  • 桑田 直明
    東北大学 多元物質科学研究所
    准教授
  • 濱本 孝一
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 極限機能材料研究部門
    研究グループ長
  • 佐々木 俊介
    株式会社アルバック 半導体電子技術研究所 第2研究部
    主事

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/27 PFASフリー燃料電池電解質膜の開発 オンライン
2024/12/5 燃料電池、水素、アンモニアの最新動向と今後のビジネスチャンス オンライン
2024/12/6 全固体電池における技術・研究開発の現状と今後の動向 オンライン
2024/12/10 リチウムイオン電池のウェットプロセスとドライプロセス オンライン
2024/12/11 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2024/12/18 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2024/12/19 全固体電池および固体電解質の研究動向と今後の課題・展望 オンライン
2024/12/20 導電性カーボンブラックの特性、選定、分散技術 オンライン
2024/12/23 固体酸化物形燃料電池の材料技術、セル作製と可逆動作セルの開発 オンライン
2025/1/9 燃料電池、水素・アンモニアエネルギーの最新動向と今後日本企業がとるべき事業戦略 オンライン
2025/1/10 導電性カーボンブラックの特性、選定、分散技術 オンライン
2025/1/15 電気化学反応と電極反応のメカニズム、電気化学測定法および電極・溶液界面の解析技術 オンライン
2025/1/21 固体酸化物形セルを用いた水素製造・利用技術の基礎と最新動向 オンライン
2025/1/21 全固体リチウム二次電池の最新動向と今後の展望 オンライン
2025/1/31 EV用リチウムイオン電池のリユース・リサイクル技術の動向と課題、今後の展望 オンライン
2025/2/4 全固体リチウム二次電池の最新動向と今後の展望 オンライン
2025/2/12 EV用リチウムイオン電池のリユース・リサイクル技術の動向と課題、今後の展望 オンライン
2025/3/26 有機系材料を用いたナトリウムイオン電池の特性と最新研究動向 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/6/19 半導体・磁性体・電池の固/固界面制御と接合・積層技術
2023/11/30 EV用電池の安全性向上、高容量化と劣化抑制技術
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023 [書籍 + PDF版]
2023/6/9 2023年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2023/4/6 電池の回収・リユース・リサイクルの動向およびそのための評価・診断・認証
2023/3/10 2023年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2022/9/16 2022年版 蓄電池・蓄電部品市場の実態と将来展望
2022/8/19 2022年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2022/6/30 二次電池の材料に関する最新技術開発
2022/2/18 2022年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2022/1/20 脱炭素へ、EVの役割と電池・原材料の安定供給 2030/35年モデルと諸問題の検証
2021/12/10 2022年版 スマートデバイス市場の実態と将来展望
2021/8/20 2021年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2021/6/28 AI・MI・計算科学を活用した蓄電池研究開発動向
2021/4/26 全固体リチウムイオン電池の実用化と新たな材料市場
2021/4/26 全固体リチウムイオン電池の実用化と新たな材料市場 (書籍版 + CD版)
2021/4/16 2021年版 蓄電池・蓄電部品市場の実態と将来展望
2021/3/19 2021年版 モビリティ市場・技術の実態と将来展望
2021/2/19 2021年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望