技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

バイオ医薬品 / 抗体医薬品の精製工程と次世代精製技術の研究開発動向

バイオ医薬品 / 抗体医薬品の精製工程と次世代精製技術の研究開発動向

~開発実例をもとにコスト削減 / 効率化のコツと今後の開発動向を探る~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、バイオ医薬の精製プロセスについて、特に抗体医薬のアフィニティクロマトグラフィー精製工程を中心に概説いたします。
また、デファクトスタンダートリガンドであるプロテインAの代替リガンドの開発動向について、講師の試みを含めて紹介いたします。

開催日

  • 2017年3月24日(金) 12時30分 16時30分

プログラム

 バイオ医薬品は、従来の低分子医薬品に代わる薬剤としてあらたな医療価値を確立しつつある。例えば、世界の医薬品売上高ランキング2012年版を見ると、バイオ医薬品がトップ10のうちの7品目を占めている。また、上位50品目に占めるバイオ医薬品の売上比率も39%にまで増加している。なかでも、モノクローナル抗体を治療用途に利用するいわゆる抗体医薬品は、年間売上が400億ドルを超え、バイオ医薬品のなかで最大の市場規模であるとともに、医薬品産業全体のなかでも最も急速な成長を遂げているセグメントでもある。
 現在まで、約40種のフルサイズのモノクローナル抗体と三つの断片型モノクローナル抗体が上市され、そのなかのいくつかはすでに年間売上10億ドル超のブロックバスターとなっている。
 1995年から2007年までの間に治験が開始された医薬品候補のモノクローナル抗体は3倍以上に増加しており、その数はさらに伸び続けている。このような成長と拡大に伴って、製造プロセスのさらなる高度化と製造コストのいっそうの低減が強く望まれるようになってきた。
 本セミナーでは、バイオ医薬品の精製技術、特に抗体医薬品のプロテインAアフィニティークロマトグラフィーについて、その基本的事項を概説する。プロテインAアフィニティークロマトグラフィーをはじめとする各種の精製技術は、バイオ医薬品製造における不可欠な単位操作であり、製造コストに占める比率も大きいことから、その科学的背景と実用上の詳細を理解することは、バイオ医薬品製造の生産性向上あるいは経営的改善に有益である。
 また、デファクトスタンダートリガンドであるプロテインAの代替リガンドの開発動向について、筆者らの試みを含めて紹介する。

  1. バイオ医薬品の製造工程の全体像
    1. バイオ医薬品の定義と特徴
    2. バイオ医薬品の製造プロセス
      1. 製造施設のイメージ
    3. アップストリーム
      1. 細胞基材、遺伝子発現構成体
      2. 培養工程の流れ
      3. シングルユース
      4. 培養工程の特徴、プロセスコントロール
    4. バイオ医薬品製造の留意点
  2. バイオ医薬品のダウンストリーム工程の概要
    1. 精製プロセスの目的
    2. バイオ医薬品を構成する成分の基本概念
      1. 不純物のタイプ
    3. バイオ医薬品精製のながれ
    4. 精製プロセスの単位操作
      1. 細胞分離、濃縮、最終精製、ウイルス除去
      2. クロマログラフィー用ゲル
    5. プロセスの最適化
  3. 抗体医薬品のクロマトグラフィー精製
    1. 抗体医薬品の特徴
      1. 抗体の生産法
      2. 抗体医薬品Remicade®の精製ステップ
    2. プロセスクロマトグラフィーの要件
    3. 精製プラットホーム
      1. 各種クロマトグラフィーの特徴
    4. 抗体医薬品のクロマトグラフィー関連市場
  4. アフィニティリガンドの科学と開発
    1. アフィニティリガンドとは何か
    2. プロテインAと抗体のタンパク質科学
      1. 配列、構造、種依存性、バイオインフォマティクス
      2. 相互作用の制御と溶出メカニズム
    3. プロテインAアフィニティ担体
      1. 種類、プロセス開発、性能、問題
      2. コストシミュレーション
  5. 次世代精製技術の研究開発動向
    1. クロマトグラフィーの是非に関する議論
      1. ABC vs anti – ABC
    2. さまざまなアプローチ
      1. 古典的手法の再考
      2. 新しいクロマトグラフィーモード
      3. レジン素材、形態の改良
    3. プロテインA代替リガンド
  6. 経産省プロジェクトについて
    1. 次世代抗体医薬品等の製造技術プロジェクト
    2. 次世代バイオ医薬品製造技術研究組合

会場

江東区産業会館

第2会議室

東京都 江東区 東陽4丁目5-18
江東区産業会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/26 製薬企業における電子記録/MES・LIMS導入・連携の留意点と工夫点 オンライン
2024/11/26 リポソームと脂質ナノ粒子の基礎・調製・評価および応用のポイント オンライン
2024/11/27 医薬品品質システム実践のためのバリデーション文書/サイトマスターファイル作成時の必修事項と記載例 東京都 会場・オンライン
2024/11/27 バイオ医薬品の製造におけるプロセスバリデーションと注意点 オンライン
2024/11/27 治験薬GMP入門 オンライン
2024/11/27 PIC/S GMPをふまえた医薬品のサンプリング基礎知識 オンライン
2024/11/27 無菌医薬品包装規制および完全性評価手順・各種漏れ試験方法のポイント オンライン
2024/11/27 医薬品開発に使えるタンパク質の理論的デザイン法とタンパク質のフォールディング予測法 オンライン
2024/11/27 医薬品の製品開発/薬事戦略策定と新規事業計画書作成のポイント オンライン
2024/11/27 医薬品開発における効率的な開発計画策定およびスケジュール管理のポイント オンライン
2024/11/28 安定性試験実施の留意事項と安定性試験結果の統計解析/安定性予測・評価方法および有効期間の設定 オンライン
2024/11/28 ICH Q12,Q14の要件と承認後変更管理 (PACMP) の具体的進め方 オンライン
2024/11/28 開発段階 (求められる要件) に応じたQbDによる製剤開発と品質規格・Validation実施範囲 オンライン
2024/11/28 医薬品品質試験における生データの取扱いとQC実施のポイント 東京都 会場・オンライン
2024/11/28 グリコシル化パターンの違い及びアグリコシル化が抗体の生物活性、PK、安定性/安全性に及ぼす影響 オンライン
2024/11/28 炎症性腸疾患における治療・薬剤選択の実際と今後の展望 オンライン
2024/11/28 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン
2024/11/28 残留溶媒に関する規制と申請上の留意点、規格値設定の考え方 オンライン
2024/11/28 医薬品開発における非臨床安全性評価とCTDの記載・信頼性確保 オンライン
2024/11/29 原薬製造のプロセスバリデーション実施方法とスケールアップ・MF登録申請 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/2/26 核酸医薬・mRNA医薬の製造分析の基礎と基盤技術開発
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/10/26 バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための不純物の規格設定と評価・管理手法 (製本版 + ebook版)
2022/10/26 バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための不純物の規格設定と評価・管理手法