技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

塗布膜乾燥プロセスの本質理解&最適化と欠陥・トラブル対策

塗布膜乾燥プロセスの本質理解&最適化と欠陥・トラブル対策

~上手な塗布膜の乾かし方 塗布膜乾燥技術 3カ月連続徹底解説セミナー Bコース~
東京都 開催 会場 開催 個別相談付き

関連するセミナーと同時申し込みで、特別割引にて受講いただけます。

概要

本セミナーでは、塗布乾燥の基礎から解説し、乾燥ムラなどの塗布乾燥におけるトラブルの原因と対策、未然防止策について豊富な実例を交えて詳解いたします。

開催日

  • 2016年12月9日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • コーティングに関連する技術者、品質担当者
    • 各種民生品
    • 樹脂製品
    • 自動車・車両
    • 電極
    • 化粧品 など
  • 表面処理に関わる技術者、品質担当者
    • 塗装
    • メッキ
    • 蒸着 など

修得知識

  • 塗工液から乾燥までの一連のコーティングプロセス
  • トラブルの原因と対策、未然防止策
    • 乾燥ムラ
    • クラック
  • 膜質の最適化
  • 塗膜の品質保証
  • 個別相談を通してトラブル相談

プログラム

 近年、塗布膜のコーティング・乾燥プロセスは、処理能力の高さ、低コスト性などの観点から、主要な製造技術として用いられている。プロセスの高品位化および高速化は、生産効率の向上やコスト削減には不可欠な課題でとなっています。
 本講座では、表面エネルギー等の塗布乾燥の基礎に基づき、プロセスの本質を理解することで高品位化・高速化を考察することを目的とし、乾燥ムラなどの塗布乾燥におけるトラブルを解決する能力を養えます。また、研究開発・トラブルフォローといった実務上での取り組み方について、豊富な実例を交えて解説します。本講座を通じて、初心者にも分かりやすく、基礎から学んでいただけます。また、受講者が抱えている日々のトラブル相談にも応じます。

  1. 塗布膜形成の基礎 (塗工液から膜形成まで)
    1. 塗工液から塗布膜へ
      • 液体から固体 (膜) への変化
      • 混合と溶解
      • 粘性
      • 表面張力
      • 動的挙動
    2. 塗布膜の乾燥
      • 膜の品質決定
      • 濃度差拡散
      • ラプラス力
      • 蒸気圧
      • 凝集単位
  2. 各種コーティングの原理とコントロール (現象と装置機構)
    1. ロールコーティングの基礎
      • 正回転
      • 逆回転
    2. ダイ・コンマ・マイクログラビアコーティング
    3. スピン、スリット、ディップ、スプレー、インクジェット、ナノ粒子ペースト
  3. 塗工液の濡れ制御 (濡れの不確定要素を見極める)
    1. 表面エネルギーと濡れ性 (Herringの式)
    2. Youngの式により濡れ現象を理解する (濡れから塗布へ)
    3. 表面エネルギーの使い方 (エネルギーで塗布現象を表す)
    4. 接触角を理解する (動的濡れ性、拭き取り)
    5. ウェットプロセスの評価手法をマスターする
      • 拡張係数S
      • 洗浄
      • 気泡除去
    6. パターン配置による濡れ (ピンニング効果を抑える)
    7. 基板材質の差による濡れ (Cassieの式を使いこなす)
    8. 基板の凹凸による濡れ (Wenzelの式を使いこなす)
    9. 時間変化による濡れ (初期濡れを決定する)
  4. 塗膜の乾燥メカニズムと高品質化 (乾燥のツボを抑える)
    1. 濃度差拡散
      • 塗膜内の溶剤移動を支配する
    2. 蒸気圧
      • 乾燥を促進する環境設定
    3. ラプラス力制御
      • 塗膜の凝集性の発現
    4. 乾燥装置の最適化の要因
      • 乾燥速度
      • 乾燥限界とは
    5. 加熱乾燥
      • 赤外線乾燥
      • 比熱
      • 熱容量
      • 熱伝導
    6. 減圧乾燥による膜質改善
      • 膜内応力の緩和
    7. 凍結乾燥
      • 微粉末の作製方法
    8. 超臨界乾燥
      • 微細構造の乾燥方法
    9. スピン乾燥の膜質制御
      • ナノレベルの膜内均一性
  5. トラブル対策 (発生原因を特定し解決策を見極める)
    1. ピンホールの抑制方法
      • 濡れ不良
      • 拡張濡れ法
    2. 表面硬化層の形成過程
      • 塗膜内の凝集性分布
    3. 乾燥ムラの発生メカニズム
      • マランゴニ対流
      • 自発拡張法
    4. 膜剥離の防止法
      • ポップアップ・ガス発生
    5. 膜クラックの抑制
      • 応力ミスマッチ
      • 応力吸収
    6. 膜クレイズの発生メカニズム
      • 環境応力亀裂
      • 溶液との接触
    7. フラクタル粘性指状
      • VF 変形とは
      • 接着剤
      • 界面付着性の劣化
    8. 微粒子の乾燥メカニズム
      • ウォーターマークの形成
    9. フィルム剥離機構と残渣発生
      • 自己応力発生機構
  6. コーティングプロセスの管理計測方法
    1. 光散乱法によるフィルムエッジ検出
      • 膜剥離残り
    2. 光干渉法による薄膜の膜質評価
      • 屈折率分散
    3. フィルムの帯電制御と評価
      • 帯電メータによる管理
  7. 塗膜の品質保証 (劣化、加速試験、寿命評価)
    1. 膜の劣化要因と活性化エネルギー
    2. 不良率
      • バスタブ曲線
    3. データの統計的管理法
      • 標準偏差
      • 相関係数
      • 判定
    4. 塗膜の品質保証
      • ワイブル分布
      • 加速試験
      • 寿命評価
  8. 質疑応答
    • 日頃の疑問・トラブル・解析・技術開発相談に応じます

講師

  • 河合 晃
    長岡技術科学大学
    名誉教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

6F 中会議室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

複数コース申込割引受講料について

  • 通常2コース 受講料 : 92,340円 (税込) → 2コース申込 割引受講料 76,950円 (税込)
  • 通常3コース 受講料 : 138,510円 (税込) → 2コース申込 割引受講料 112,860円 (税込)

複数日コースのお申込み

対象セミナー

本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

関連する出版物

発行年月
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2023/11/30 造粒プロセスの最適化と設計・操作事例集
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/5/31 塗布・乾燥のトラブル対策
2022/5/31 分離工学の各単位操作における理論と計算・装置設計法
2022/5/20 コーティング技術の基礎と実践的トラブル対応
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻)
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻) (製本版 + ebook版)
2020/5/29 凍結乾燥工程のバリデーションとスケールアップおよびトラブル対策事例
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2018/12/27 押出成形の条件設定とトラブル対策
2018/8/31 防汚・防水・防曇性向上のための材料とコーティング、評価・応用
2018/3/29 超親水・親油性表面の技術
2017/9/25 乾燥技術の基礎とトラブル対策
2015/10/1 すぐ分かるラミネート加工技術と実際およびトラブル・シューティング
2015/7/30 ダイ塗布の流動理論と塗布欠陥メカニズムへの応用および対策
2014/8/25 ぬれ性のメカニズムと測定・制御技術