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発泡成形の基礎と発泡剤の使いこなし方

発泡成形の基礎と発泡剤の使いこなし方

大阪府 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、発泡の原理や制御法について、化学発泡剤の選定、効果的な使い方をわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2016年11月10日(木) 11時00分 16時30分

受講対象者

  • 発泡成形品を扱う製品の技術者、設計者、生産技術担当者 (ユーザ)
    • 車両
    • 機械
    • 電子機器・電子部品
    • プラント
    • 建材
    • 日用品 など
  • 発泡成形品に関連する技術者 (メーカ)
    • 吸音材
    • 断熱材
    • 衝撃吸収材 など
  • 発泡材料に関連する技術者
    • ポリスチレン
    • ポリプロピレン
    • ウレタン樹脂
    • ポリエチレン など

修得知識

  • 発泡成形の発泡原理
  • プラスチックの基本かつ重要特性である粘弾性特性
  • 発泡成形と粘弾性特性の関係
  • 粘弾性特性を基準とした発泡成形プロセスの基礎
  • 粘弾性特性を基準とした発泡体の設計法の基礎
  • 主要な化学発泡剤の種類とそれぞれの特性
  • 化学発泡剤の取り扱い
  • 化学発泡剤での発泡成形例とメカニズム

プログラム

1. 発泡成形の基礎 – 発泡原理、発泡制御と対策法、諸特性 –

(2016年11月10日 11:00〜14:45)

 プラスチック素材は粘弾性という、弾性的な性質と粘性的な性質が混在し、時間並びに温度に伴って複雑な振る舞いをします。プラスチックの発泡は、素材が粘弾性特性を示すがゆえに実現可能となるものです。従って、対象とする素材の粘弾性特性を把握することで、所望の発泡体 (所望の気泡径/発泡倍率等) を得るための成形条件が、感や経験に頼らず選定することができます。発泡体の気泡の形成は弾性領域では出来ず、粘弾性領域内で空隙内の素材を移動/流動させることで可能となります。そして、気泡径は粘弾性領域内の弾性率によって著しく変化することから、発泡成形を考える場合は、素材の粘弾性特性を一つの基準として行うことをお勧めます。
 ここでは、化学的発泡、物理的発泡といった発泡の基礎原理を説明します。そして、発泡原理に基づいた発泡制御法を素材の粘弾性特性との関連で説明し、発泡制御における素材の粘弾性特性の利用法について伝授します。最後に、発泡体の諸特性について説明します。

  1. 発泡の原理
    ここでは発泡の基礎原理について説明します
    1. 物理的発泡の発泡原理の定性的説明
    2. 均一核生成の基礎理論
  2. 発泡制御に必要な発泡素材の諸特性
    ここでは、発泡の制御に必要な発泡素材の特性として、粘弾性特性と溶解特性の必要性と測定法について説明します
    1. 素材の粘弾性特性 (弾性率の時間及び温度依存性)
    2. 素材の溶解特性
  3. 粘弾性特性に基づいた発泡制御法と成形プロセス
    ここでは、発泡条件を決定する方法として、素材の粘弾性特性を基準とした方法について説明します
    1. バッチ式発泡成形システム
    2. 連続発泡成形システム
      (押出成形、射出成形、ブロー成形:発泡用金型)
    3. 発泡に及ぼす影響因子と発泡制御
      1. 基本的な影響因子
      2. 超臨界流体とその応用
      3. 溶解特性
      4. 粘弾性特性に基づいた発泡制御法
  4. 発泡体の諸特性と強度向上法
    ここでは、発泡体の諸特性と強度向上法について説明します
    1. 鈴構造体と減衰特性
    2. 強度向上法
      1. 微小気泡による強度向上
      2. 分子配向による強度向上
      3. その他の強度向上
    • 質疑応答

2. 化学発泡剤を用いた発泡成形について

(2016年11月10日 15:00〜16:30)

化学発泡剤の基礎的な説明と、主要な4種を紹介します。また、それらを用いた発泡成形品の例と、成形方法について説明し、化学発泡剤を用いた発泡成形のイメージを掴んでいただくことで、発泡成形の検討の手助けになればと思います。化学発泡剤の特殊品や高機能品の紹介と、使いこなしや取扱いの際の注意点なども解説致します。

  1. 化学発泡剤について
    1. 熱分解型化学発泡剤とは
      1. 主要発泡剤の解説
      2. 化学発泡剤の実績
    2. 発泡剤の使いこなし
      1. 発泡剤の選択
      2. 発泡剤の複合化
      3. 発泡剤の加工・処理
  2. 化学発泡剤での発泡成形
    1. 発泡による高機能化
    2. 化学発泡の用途
      1. 自動車向け用途
      2. その他の用途
  3. 化学発泡での発泡成形例
    1. 発泡のメカニズム
    2. 成形例
      1. 常圧架橋発泡成形
      2. 押出発泡成形
      3. 押出連続加硫発泡成形
      4. 射出発泡コアバック成形
  4. 応用と特殊品
    1. 発泡剤の改善
    2. 高機能特殊品
  5. 取扱いの際の注意点
    • 質疑応答

会場

ドーンセンター

4F 大会議室3

大阪府 大阪市 中央区大手前1丁目3-49
ドーンセンターの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき 43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき 23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
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